海水浴場とは、簡単に言えば、遠泳区域とヨットやサーフィン、水上バイク等のレジャー区域が分離されていて、ライフセーバー等による監視体制があり、海の家などの休憩や着替えのできる施設が設置されている海岸です。海の天候が遠泳に適しているかどうかも、フラッグや場内アナウンスなどでリアルタイムに分かる仕組みがあります。
また、海水浴場開設を予定している海岸では、事前に、地元自治体による水質検査が必ず実施されます。この水質検査では大腸菌群数等の有無が検査され、「不適」と判断された場合は海水浴場が開設されません。
このように、海水浴場には、できるだけ海のレジャーを安心・安全に楽しめるような環境が整っています。
逆に、海水浴場ではない海岸は、このような監視体制などがありません。
そのため、海水浴場ではない海岸では、遠泳またはそれに類する行為は危険なため、絶対にやめましょう。
海水浴場の海岸 | 海水浴場以外の海岸 | |
---|---|---|
監視人・ライフガード・ライフセーバーの常設 | 〇 | ×▲1 |
海の家・ビーチハウス・更衣室の設置 | 〇 | ×▲1 |
遠泳区域とヨットや水上バイク等のレジャー区域の分離 | 〇 | × |
遠泳条件の明示 | 〇 | × |
水質検査の実施 | 〇 | ×▲2 |
禁煙(喫煙コーナーとの分煙) | 〇 | × |
※神奈川県による「神奈川県海水浴場等に関する条例」および「海水浴場ルールに関するガイドライン」をもとに作成。
※上記はいずれも、海水浴場開設時間帯に適用されます。夜間や早朝には適用されませんので、ご注意ください。
※▲1印は、原則「なし」ですが、まれに、代替の体制や施設を自主的に設置している場合もあります。
※▲2印は、原則「なし」ですが、実際には海水浴場が開設されなかった場合も、開設する可能性がある海岸は事前に検査が実施される場合があります。
この他にも、三浦半島の海水浴場では神奈川県によってさまざまな安全や安心に関わるルール(条例)が定められている他、県のルールに補足するようなかたちで、市町や各海水浴場でも独自のルールが設けられています。
海水浴などの海のレジャーを紹介するウェブサイトでは、個人サイトから大手旅行代理店のウェブサイトのようなところでも、実際には海水浴場ではない海岸を「〇〇海水浴場」のような名称で紹介されている場合がよくあります。これには、主に次の二通りの理由が考えられます。
一つ目は、かつては海水浴場が開設されていたため、開設されなくなっても更新されず、古い情報が残っているケースです。
二つ目は、海水浴場とそれ以外の海岸の区別がつかない者が記事を書いているケースです。とりあえず、砂浜のある海岸を海水浴場と呼んでしまっているのでしょう。
これらの誤りは、Googleマップ上に登録されているスポット情報にも当てはまります。(Googleマップのスポット情報は個人が登録したもののため、信頼度が高いとは言えません)
毎年、各自治体のウェブサイトでは、海水浴場の開設有無やルールなどを公開しています。できるだけ安全に海のレジャーを楽しむためには、このような一次情報を確認すると良いでしょう。
当サイトのビーチ特集やスポット情報でも、「海水浴場」と「海水浴場ではない海岸」は明確に区別して紹介していますので、参考にしてください。