YRP野比駅は、横須賀市南部にある、京急久里浜線の駅です。駅名にアルファベットが付く駅は全国的にもめずらしく、関東では唯一です。
1963年(昭和38年)11月1日に開業した当初からしばらくは「野比駅」という名前でしたが、1997年にオープンした電波・情報通信技術を中心とするICT技術の研究開発拠点「横須賀リサーチパーク(通称:YRP)」の最寄り駅となったことから、その翌年の1998年、「YRP野比駅」に改称されました。
YRP野比駅からその郊外の丘の上にあるYRPまでは、車道経由で約2~3kmあります。その半分程度は登り坂で、歩くと40分ほどかかります。そのため、YRPで働く従業員のほとんど(マイカーやバイク、自転車通勤者、近隣居住者は除く)は、YRP野比駅からバスを利用します。
YRPで働く人が増えると、既存のバスターミナルではさばききれなくなったため、駅前通りを挟んだ反対側に、新たなバスターミナルも増設されました。
YRPの従業員の多くはエンジニアということもあり、なかには、健康や気分転換のために、YRP野比駅から徒歩で通勤するという人も少なからず存在します。バス通りとなっている車道以外にも、途中、里山のような自然のなかを歩くことができるルートもあるため、時間と体力に余力がある人にとっては良い選択肢になっています。
YRPの事実上の中核施設といえるのが、NTTドコモR&Dセンタです。スマートフォンの普及前までは、この施設を中心に、同じYRP内に個別のビルを構えるNECやパナソニック、富士通などの端末メーカー・共同開発企業とともに、従来型の携帯電話(フィーチャーフォン。いわゆるガラケー)開発の本丸として隆盛をほこりました。
しかし、独自のOSやチップセットを必要としないスマートフォン(とくにAndroid)が登場すると、その勢いは急速に衰え、現在、NEC、パナソニック、富士通は撤退または大幅縮小し、YRP自体も電波・通信やICTとは関係のない企業が入居するようになってきています。
なお、YRP野比駅は、NTTの研究施設「横須賀研究開発センタ(通称:通研)」の最寄り駅でもあります。通研の歴史はYRPよりずっと古く、1972年(昭和47年)に完成しました。
通研はYRP内にあるわけではなく、別の場所(YRPよりさらに高い丘の上)にありますので、バスの乗り間違いにはご注意ください(YRP野比駅から通信研究所までのバスは、YRPを経由する路線と、経由しない路線の、大きく2系統あります)。

