京急長沢駅は、横須賀市南部にある、京急久里浜線の駅です。1966年(昭和41年)3月27日に、京急久里浜線が津久井浜駅まで延伸した際、「京浜長沢駅」として開業しました(京急では、1987年(昭和62年)に、「京浜〇〇駅」を「京急〇〇駅」へ一斉に改称)。
京急長沢駅は、湘南長沢グリーンハイツという中層住宅の団地の一角にあります。三浦半島ではめずらしい雰囲気の駅です。
三浦半島の鉄道駅の多くは、古くからの集落の近くや戦時中までに軍用目的で軍の施設の近くに造られたという駅のため、団地に囲まれた駅というのは、京急長沢駅がほとんど唯一の例といえます。京急本線の馬堀海岸駅も鉄道駅の開業にあわせて周辺が開発された駅という意味では似ていますが、馬堀海岸駅の周辺は戸建て住宅のため、雰囲気は異なります。
とは言え、湘南長沢グリーンハイツも、海と山に囲まれた狭い土地に造られた団地のため、そこまで大規模なものではなく、まちの規模としても、駅の規模としても小さめです。

京急長沢駅の構造は、島式ホーム1面のシンプルなものです。ホームの両側には、上り方面も下り方面も、すぐ近くにトンネルが見えます。このような光景は、京急線の横須賀中央駅以北やJR横須賀線の駅ではよく見られるものですが、三浦半島南部の駅ではめずらしく、京急長沢駅が唯一です。
京急久里浜線の京急久里浜駅以南は単線区間が多く、上り方面の京急長沢駅~YRP野比駅~京急久里浜駅のそれぞれの駅間は単線です(各駅構内で上り電車・下り電車の行き違いはできます)。
しかし、京急久里浜駅以南の単線区間のほとんどは、油壺への延伸や沿線の開発を見越して、複線分の用地が確保されています。たとえば、京急長沢駅の上り方面側のトンネルは複線分造られていて、一見複線区間に見えますが、実際に使われているのは片側(ホームから見て右側)のみです。
残念ながら今では、三崎口駅より先の延伸計画は撤回され、沿線の人口も減少傾向が止まらず、京急の電車の運行本数も減らされていく中では、これらの施設が陽の目を浴びることはなさそうです。

