京急久里浜駅は、三浦半島南部最大の繁華街にある、京急久里浜線の駅です。6階建てビルの2階部分にきっぷ売り場や改札、3階部分にホームが入る、1987年(昭和62年)4月完成のウィング久里浜は、三浦半島初の本格的な駅ビルとしてオープンしました。現在も、大船駅のルミネウィングに次ぐ規模をほこります(横須賀中央駅隣りの横須賀モアーズシティは、駅直結でも、鉄道事業者による施設でもないため、駅ビルとは呼びません。また、かつての横須賀中央駅の駅ビル・京浜百貨店横須賀店には、商業施設としてスーパーマーケットやレストランが入っていましたが、小規模なものでした)。
京急久里浜駅からは、房総半島・金谷港とを結ぶ東京湾フェリーの久里浜港など数多くの路線が発着していて、バスターミナルとしても、三崎口駅と並んで、三浦半島南部最大規模のターミナルです。

現在の堀ノ内駅~京急久里浜駅間の開通は、戦時下の1942年(昭和17年)12月1日のことです。1980年(昭和55年)に発行された「京浜急行八十年史」によれば、旧日本軍の強い要請と、都市域が膨張しつつあった横須賀市当局の要望によって着工された線区であったと言います。
しかし、戦時下の資材不足に悩まされ、渋谷に予定していた玉電ビル建設用資材の一部を転用するなど工面をしましたが、久里浜駅手前の平作川を渡る橋梁の資材確保が遅れたため、開業当初は現在の場所より上り方面側に設置した仮駅での営業となりました。
こうした困難のなか開業した当初は「久里浜駅」という駅名でしたが、1944年(昭和19年)4月1日、すぐ近くに鉄道省(後の国鉄、現在のJR東日本)の横須賀線「久里浜駅」が開業したため、「湘南久里浜駅」と改称しました(1963年(昭和38年)に「京浜久里浜駅」、1987年(昭和62年)に現在の「京急久里浜駅」に改称。その後も、期間限定でさまざまな駅名に改称(後述))。
駅名に「湘南」を冠したのは、京急の前身の一つ・湘南電鉄の延伸区間だったことに加え、戦時下の京急は現在の東急や小田急と合併して東急湘南線となっていたためです。1941年(昭和16年)の工事着工時は湘南電鉄として開始されましたが、その後、事業者は、合併した京浜電鉄、東急電鉄へと、短期間で引き継がれていきました。
後から開業した横須賀線に「久里浜駅」という駅名を譲ったのは、それほど国の権限が大きかったことの表われと言えます。
横須賀線は京急久里浜線以上に純粋な軍用目的で造られた路線ということもあり、横須賀の中心繁華街は通らず、また、横浜や都心へも遠まわりするルートを通ります。横浜・都心方面への所要時間、電車の運行本数、運賃はいずれも京急が有利で、利用者は圧倒的に京急久里浜駅のほうが多いです(2024年の京急久里浜駅の1日平均乗降人員が37,990人であるのに対して、JR久里浜駅の1日平均乗車人員は5,622人。JR久里浜駅は「乗車」のみの数値のため単純に2倍して比較すると、両者には3倍の開きがあります)。
京急久里浜駅(西口の北側出口)とJR久里浜駅の乗り換えは、一度駅の外に出てする必要があります。乗り換え時間の目安は、最短でも5分はみておく必要があります。

2023年1月にサッカーJリークの横浜F・マリノスの練習拠点「F・マリノス スポーツパーク~Tricolore Base Kurihama~」が久里浜に開設されたことにあわせて、2023年6月から京急久里浜駅構内は横浜F・マリノスのチームカラーであるトリコロールの装飾が行われています(駅名看板の装飾やF・マリノススポーツパーク号の運行は、期間限定)。
これは、2022年12月、横須賀市、横浜マリノス株式会社、一般社団法人F・マリノススポーツクラブ、JR東日本、京急の5社によって締結された「久里浜地区のスポーツを核としたまちづくりに関する五者連携基本協定」に基づいて実施された施策で、駅構内の他にも、久里浜のまちのさまざまな場所で行われています。

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京急久里浜駅は、三浦半島南部を代表するターミナル駅であることに加えて、京急の駅ビル・ウィング久里浜があることや、イベントが開催されることもある京急線の久里浜工場の最寄り駅ということもあり、京急が企画するイベントやキャンペーンの対象駅になることが多いです。
そのようななかで、近年、もっとも大々的に行われたのが2018年の「リラックマ15th×京急120th記念 リラックマ&京急 一緒にごゆるりお祝いキャンペーン」です。リラックマと京急のコラボは2016年に引きつづき2回目でしたが、いずれも、京急久里浜駅は「京急リラッ久里浜駅」として、キャンペーンのメイン駅の位置付けとなり、駅の装飾をはじめ、さまざまなイベントで注目を浴びました。

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