三浦半島には、何のルールもなく、自由にキャンプやバーベキューを楽しめるような、無法地帯の大自然はどこにもありません。
三浦半島の自然はどこも、まちや、漁業、農業の営みと隣り合わせの場所ばかりです。この、自然とまちが隣接したコンパクトさこそが、三浦半島の魅力でもあります。
当サイトのキャンプやバーベキューに対する考え方
当サイトでは、キャンプやバーベキューは、「キャンプ場」や「バーベキュー場」ですることを推奨しています。そのため、たとえ禁止されている場所ではない場合でも、「キャンプ場」や「バーベキュー場」以外の場所を、キャンプやバーベキューのおすすめスポットとして紹介することはありません。
自然海岸は誰のものでもありません。しかし、だからといって、なにをしても良い場所というわけではありません。
理由は明確で、利用する人、その個人のものでもないからです。海を荒らしたり、他の人に迷惑をかける権利があるわけもありません。
もちろん、ルールやマナーには細心の注意を払って楽しんでいる人たちも多いでしょう。しかし、そのような人たちばかりではないというのが現実です。
近年のアウトドアブームを受けて、三浦半島は首都圏から気軽に遊びに行けるキャンプやバーベキュースポットとして紹介されることも少なくありません。
中には、近くにトイレや水道がない場所が、「キャンプの聖地」として紹介されているようなこともあります。その不便さが醍醐味と言う人もいるかもしれませんが、そうやって海や山を荒らされては、たまったものではありません。果たして、彼ら、彼女らは、トイレにもいかず、半日や一晩を過ごしているのでしょうか?そこに、裏技なんてものが存在するわけもありません。
これが、荒野が続く大自然のなかであれば気にすることではないかもしれませんが、三浦半島の場合は、すぐそばに民家があったり、漁場があったりするような場所ばかりなのです。
海水浴場減少の代償
たいていの海水浴場は、海の家が提供するものを除いて、バーベキューは禁止となります。また、港湾施設や漁港、これら周辺の海岸でも禁止されています。
だからといって、それ以外の海岸ではなにをやっても良いというわけではありません。
きっと三浦半島に限った話ではないと思いますが、三浦半島では年々、海水浴場が開設される海岸が減っています。レジャーの多角化によって海水浴客が減っているため収支が合わない、自治体が求める海水浴場開設のルールが厳しくなってきているため順守することができない、といった理由が考えられます。さらに、これに、コロナ禍が追い打ちをかけていることは間違いありません。
海水浴場が開設されれば、海岸利用のルールが明確になっていて、海水浴場を運営する組合によって管理・監視体制も整っています。
しかし、海水浴場が開設されない海岸は、それもあいまいになり、結果的に無法地帯になりがちです。
これを回避する手段として、海岸や海岸の駐車場を全面的に閉鎖するような措置も見受けられます。また、これに関連して、一部の漁業関係者などが、閉鎖中の駐車スペースを「お友だち」にだけ貸し出すといった、いわば、海岸の施設を私物化するような問題も見聞きします。
海は誰のものか?
海はみんなのものです。港湾施設や漁業に従事する人たちの「業務上の権利」を除いて、平等であるべきです。無法地帯になることを恐れているのであれば、それ相応の駐車場や施設利用料などの料金を取ったとしても、ルールを設けたり管理・監視体制を整えたうえで開放してくれたほうが、よっぽどうれしいと思う人は多いでしょう。
それをやらない行政は、仕事をしていないのも同然です。
三浦半島を代表する自然環境として、「小網代の森」があります。「小網代の森」は、森林、湿地、干潟、そして、海までが連続して残る、関東で唯一の自然環境と言われています。
しかし、これは、決して手つかずの自然と言うわけではなく、人の手が入って保全されているからこそ成り立っている自然です。
極論を言えば、何の手も入れない自然は、誰かの手によって荒らされるか、荒地になって人が楽しんだり利用したりできるような土地ではなくなってしまうのです。
最後に、三浦半島の主なキャンプ場・バーベキュー場を紹介しておきます。
商業的な施設ばかりが増えていくことを良いことだとは思っていません。「県立観音崎公園」や「うみかぜ公園」のような、ルールが明確になっていて、管理・監視体制もあって、なおかつ、無料のバーベキュー場を提供してくれるような場所がもう少しあれば、需要と供給のバランスが改善するように思いますが、そのようなトレンドにはなっていません。
三浦半島の主なキャンプ場・バーベキュー場一覧
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この他に、海の家が開設される海水浴場の多くではバーベキューを提供しています(海水浴場一覧は「【2022年】三浦半島のビーチ 海開き&海水浴場開設状況」でご覧いただけます)。