2025年5月22日(木曜日)、逗子海岸を会場に、「第68回逗子海岸花火大会」が開催されました。わりと不安定な天気予報が出されていましたが、花火大会本番前後は晴れて、暑くも寒くもない、絶好の花火鑑賞日和となりました。
また、打ち上げ直前の夕日や富士山も印象的で、待ち時間もそれほど長くは感じませんでした。
全国的にも5月の花火大会はそれほど多くないようですが、快適に鑑賞できる可能性が高いため、もっとこの季節に開催するようにしてほしいくらいです。
この日の逗子湾の風は、終始微風でした。花火の煙は、前半は披露山方面に、後半はどちらかと言うと葉山方面に、わずかに流れる程度でした。贅沢な話ですが、煙を逃がすためのインターバルがもう少しあると、完ぺきだったかもしれません。
わずかな時間だけ見られた富士山とのコラボ
序盤はうっすらと富士山のシルエットも見えていましたが、すぐに夜の帳の中に消えてしまいました。
富士山と江の島が同じフレームに収まるのは、逗子らしい花火の構図と言えます。どんなに盛大に打ち上げられる花火よりも、これが最高の演出と思えるくらい、個人的には好きです。

三浦半島屈指の正面から見ることに最適化された花火大会
逗子海岸花火大会は、三浦半島周辺の花火大会では、もっとも正面から見ることに最適化された構成と言えます。逗子の花火大会は、3艘の台船を使って打ち上げられ、ほぼ全編に渡り水上花火が駆使されます。
通常の打ち上げ花火単体は球体のため、正面から見ても、横から見ても、変わりありません。しかし、3艘の台船から立体的に打ち上げられると、正面から見るのと、横から見るのとでは、だいぶ印象が変わってきます。
さらに、水上花火のほとんどは平面的なため、その迫力は正面からしか味わうことができません。
このため、逗子海岸花火大会は、他の三浦半島のどの花火大会よりも、打ち上げ会場である逗子海岸から見ることが推奨されます。

お金で買える時間は買っておくのも賢い選択
もう一つ逗子海岸から鑑賞することのメリットとして挙げられるのは、音楽といっしょに楽しめると言う点です。流行りの音楽から、逗子にゆかりのある楽曲まで、花火とシンクロするようにBGMとして使われます。全席有料の花火大会並みに趣向を凝らした演出は、逗子海岸花火大会の見どころの一つです。
もちろん、逗子海岸での花火鑑賞はメリットばかりではありません。最たる例は、混雑する点でしょう。
平日開催にも関わらず、今年の花火大会も、花火開始までまだ2時間以上もある17時の時点で、砂浜のほとんどが、人かビニールシートで埋まっているように見えました。
場所取りという点だけに絞れば、逗子海岸花火大会では、毎年、有料観覧席や協賛席が多く用意されますので、お金で時間と快適さを買えるのなら、それは賢い選択と言えるでしょう。
ただ、当然、花火大会終了後の帰り道の混雑は避けられません。海岸を出発して電車に乗れるまで、最低1時間くらいはかかっていました。
お金で買える時間もあれば、買えない時間もあります。

海から離れた場所からでも楽しめる逗子海岸花火大会
このように、魅力的なメリットがあったとしても、さまざまな理由で、逗子海岸から見るのは避けたいと思う人もいるでしょう。
逗子海岸からでなければ楽しめないかと言われれば、まったくそんなことはありません。逗子海岸花火大会は高く大きく打ち上げられる花火が多いですので、海から離れた場所からでも楽しめます。
当サイトでも、定番&穴場スポットとしていろいろな場所を紹介していますが、小さな公園や多くの人が集まることができない場所など、本当の意味での穴場スポットは紹介するのを避けています。ネットで見つけられるような場所は、たいてい混雑を避けられないものです。
あまりおすすめスポットなどと紹介されている情報はあてにしないで、駅のすぐ近くなど帰りやすい場所を散策しながら観覧して、さくっと帰るのが、上級者の楽しみ方と言えるかもしれません。
最後になりましたが、今年もすばらしい花火大会を楽しませていただき、関係者のみなさまに感謝申し上げます。来年も楽しみにしています。

次の三浦半島の花火大会
次の三浦半島の花火大会は、7月4日(金曜日)にアメリカ独立記念日の花火大会(打ち上げ会場の米海軍横須賀基地は一般開放されません)、7月18日(金曜日)に鎌倉花火大会が予定されています。
