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長沢若宮神社 | 三浦富士山頂と浅間神社バス停口の間に鎮座する苔むした小祠

若宮神社(長沢)(撮影日:2025.01.24) 横須賀
若宮神社(長沢)(撮影日:2025.01.24)

横須賀・長沢若宮神社は、通研通りから三浦富士への登山口の一つ・浅間神社バス停口から山頂に向かう途中に鎮座する、小さな神社です。

石祠灯籠狛犬手水鉢など境内のほとんどのものが苔むしていますが、鳥居狛犬は新しいものもみられ、けっして手入れがされていないというわけではありません。むしろ、古いものには意図的に手を付けていないようにみえます。
そのせいか、現在の三浦半島ではあまりみられない、山里の素朴なお社の雰囲気をよく留めた神社です。

主祭神大雀命
旧社格等
創建不詳
(江戸時代後期以前)
若宮神社(長沢)・社殿(石祠)(撮影日:2025.01.24)
若宮神社(長沢)・社殿(石祠)(撮影日:2025.01.24)
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江戸から明治期の長沢の若宮神社

長沢若宮神社の詳しい由緒は分かりませんが、江戸時代後期に編さんされた「新編相模国風土記稿」に “若宮社 村持。下同。六月七日祭ル。” とあり、少なくとも江戸後期には鎮座していたことが分かります。この直前の文には “浅間社二 一ハ村持。一ハ津久井村持。共ニ例祭六月八日。” とあり、浅間社の例祭の前日に、若宮社の例祭が執り行われていたことが分かります。「津久井村持の浅間社」というのは、おそらく、三浦富士山頂に鎮座している浅間神社奥宮のことでしょう。

神奈川県が1879年(明治12年)から1920年(大正9年)にかけてまとめた「明治12年 神社明細帳(三浦郡)」には若宮神社の境内は “百九十六坪”(約648㎡。バレーボールコート4面分に近い)とあり、この山の斜面のかなり広い範囲が境内だったことが分かります。

若宮神社(長沢)・境内(撮影日:2025.01.24)
若宮神社(長沢)・境内(撮影日:2025.01.24)
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どちらも考えられる八幡神の若宮説と浅間神社の新宮説

1908年(明治41年)、長沢の若宮神社(旧長沢村字梅田)は、旧長沢村に鎮座していた浅間神社熊野神社春日神社とともに、村社・天照大神に合祀されました。しかし、若宮神社は、それ以降も地域の人たちによってもとの鎮座地でお祀りされてきました。

若宮神社の御祭神・大雀命は、仁徳天皇のことです。「若宮神社」という名前の神社は、主に、もともと鎮座していた本宮に対する新宮に付ける場合と、八幡神・応神天皇の皇子・仁徳天皇を祀る神社という場合に分けられます。素直に御祭神から考えれば、鎌倉の鶴岡八幡宮などから分霊を勧請したと考えるのが適切かもしれません。
しかし、御祭神は、江戸期や明治維新後に日本神話から取り入れられた可能性も考えられますので、これだけを頼りに由緒を断定することは難しいと言えます。

長沢の若宮神社の場合は、三浦富士の中腹にあることや前述のとおり祭礼日が連続していたことなどから、同じ旧長沢村梅田に鎮座していた浅間神社三浦富士山頂浅間神社奥宮との関係も考えられます。三浦富士の登山道は若宮神社の境内を縦断するように通っていますので、まったく関係がないとするほうが不自然と言え、浅間神社の新宮という可能性も完全には否定できません。

なお、三浦半島には横須賀・久比里(最寄り駅は京急久里浜駅またはJR久里浜駅)と三浦・下宮田(最寄り駅は三崎口駅)にも若宮神社がありますが、いずれも仁徳天皇を主祭神として祀る、八幡神・応神天皇に対する若宮という系統の神社です。

若宮神社(長沢)・苔むした石祠(撮影日:2025.01.24)
若宮神社(長沢)・苔むした石祠(撮影日:2025.01.24)
若宮神社(長沢)奥から延びる三浦富士(浅間神社奥宮)登山道(撮影日:2025.01.24)
若宮神社(長沢)奥から延びる三浦富士(浅間神社奥宮)登山道(撮影日:2025.01.24)
若宮神社(長沢)・苔むした手水鉢(撮影日:2025.01.24)
若宮神社(長沢)・苔むした手水鉢(撮影日:2025.01.24)
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DATA

住所 横須賀市長沢5丁目
アクセス
行き方

●バス利用の場合
京急久里浜線「YRP野比駅」より京急バス「横須賀市民病院」行きまたは「浅間神社経由通信研究所」行きで『浅間神社』下車、徒歩約5分

●徒歩の場合
京急久里浜線「京急長沢駅」または「YRP野比駅」より徒歩約35分

駐車場 なし
料金

無料(志納)

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