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吾妻島・吾妻山(米海軍吾妻倉庫地区)| 100年以上閉ざされた横須賀屈指の未知の島

吾妻山(吾妻島)・三浦アルプス(二子山山系)北東端より望む(撮影日:2025.05.08) 横須賀
吾妻山(吾妻島)・三浦アルプス(二子山山系)北東端より望む(撮影日:2025.05.08)

吾妻島は、横須賀本港長浦港の間の東京湾に浮かぶ島です。かつては箱崎半島として三浦半島と陸続きの岬でしたが、1889年(明治22年)に開通した新井掘割水路によって島になりました。

1928年(昭和3年)に発行された「田浦町誌」によれば、吾妻島(旧箱崎半島)では、1882年(明治15年)に北部の箱崎が砲台建設のため旧日本陸軍の用地として買収され、1899年(明治32年)に南部の吾妻山一帯が旧日本海軍の用地として買収されました。明治時代後期までには、吾妻島全域が旧日本軍の用地となり、そこに住んでいた住民も移住を強いられることになったとみられます。

それ以降、第二次世界大戦までの吾妻島は、主に旧日本海軍吾妻島燃料・弾薬貯蔵所として使用されていました。終戦とともに米軍によって接収され、現在は主に米海軍吾妻倉庫地区として利用されています。

吾妻島は、明治時代以降、現在に至るまで、100年以上に渡り一般市民の立入禁止が続いています。
在日米海軍横須賀基地司令部第7艦隊の母港、米海軍関係者の住宅などがある米海軍横須賀海軍施設(横須賀市本町稲岡町楠ヶ浦町泊町)は、年に数回一部開放されるイベントなどがあり、市民との交流があるのとは違い、吾妻島はそのような機会がまったくないため、とくに内陸部は横須賀でも屈指の未知の土地です。
海上からは、クルーズ船「YOKOSUKA軍港めぐり」で見学することができます。

吾妻島横を過ぎ長浦港奥へ向かうYOKOSUKA軍港めぐり「シーフレンド7」(撮影日:2022.11.03)
吾妻島横を過ぎ長浦港奥へ向かうYOKOSUKA軍港めぐり「シーフレンド7」(撮影日:2022.11.03)
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燃料等の貯油施設として使用されている米海軍吾妻倉庫地区

米海軍吾妻倉庫地区・吾妻島北端のタンクなどの施設(撮影日:2022.08.10)
米海軍吾妻倉庫地区・吾妻島北端のタンクなどの施設(撮影日:2022.08.10)

神奈川県が公開している情報によれば、吾妻島米海軍吾妻倉庫地区は、在日米海軍横須賀補給センターの管理下で、航空機燃料・艦船燃料等の貯油施設として使用されていて、島内には37基のタンクが設置されていると言います。
米海軍吾妻倉庫地区の一部は、海上自衛隊が吾妻島貯油所吾妻島弾薬整備所吾妻島信号所などとして、共同利用しています。

米海軍吾妻倉庫地区のタンクへの貯油は、海上より接岸したタンカーにより行われます。外部への燃料の供給は、貯油施設より直接艦船に提供される他、新井掘割水路を挟んだ対岸の田浦送油施設へ送られ、タンクローリーを使用して各地の施設に輸送されます。
かつては田浦送油施設から貨車のタンク車を使用して、長浦港の専用線経由で横須賀線に入り、各施設へ輸送する方法もとられていましたが、鉄道輸送は平成前期までに廃止となっています。

米海軍吾妻倉庫地区・吾妻島西端の旧水ヶ尻地区(旧海軍火薬庫地区)(撮影日:2022.08.10)
米海軍吾妻倉庫地区・吾妻島西端の旧水ヶ尻地区(旧海軍火薬庫地区)(撮影日:2022.08.10)
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日本武尊と弟橘媛の伝説に由来する吾妻島

吾妻山(吾妻島)・長浦港の潜水艦隊越しに望む(撮影日:2022.08.10)
吾妻山(吾妻島)・長浦港の潜水艦隊越しに望む(撮影日:2022.08.10)

吾妻島の最高峰は、吾妻山と言います。標高は87mほどです。吾妻島という名前は、この吾妻山に由来します。

吾妻山という名前は箱崎半島新井掘割水路によって分断されるよりずっと昔からあるもので、日本神話の日本武尊と弟橘媛の伝説に由来します。
吾妻山の山頂には、かつて吾妻社が祀られていました。この吾妻社の松の木は海上交通の目印になっていたと言いますが、1899年(明治32年)に旧日本海軍の用地となったため、現在は内陸の丘陵地(横須賀市長浦町5丁目)に遷されています。

現在の吾妻社の境内には、江戸時代中期~後期の建築とみられている本殿をはじめ、江戸期に奉納された鳥居手水鉢などが残っていて、もっとも吾妻山あるいは吾妻島(旧箱崎半島)を身近に感じられる場所と言えます。

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吾妻島・吾妻山(米海軍吾妻倉庫地区)周辺の見どころ

吾妻島(旧箱崎半島)周辺

横須賀本港方面

DATA

住所 横須賀市箱崎町(吾妻島の所在地。米海軍吾妻倉庫地区としては、新井掘割水路を隔てた対岸の田浦港町にもあり)
アクセス
行き方

※周辺は米海軍吾妻倉庫地区のため立入禁止

クルーズ船「YOKOSUKA軍港めぐり」で海上より見学可能
「YOKOSUKA軍港めぐり」が発着する汐入桟橋まで
京急線「汐入駅」より徒歩約5分
または
JR横須賀線「横須賀駅」より徒歩約15分

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