海上自衛隊・横須賀地方隊は、横須賀がある首都圏はもちろんのこと、北は岩手県、西は三重県に至る太平洋沿岸一帯の防衛・警備業務や、南極輸送を含む海外派遣艦艇などの後方支援業務、災害派遣業務などを担当している組織です。
その本部とも言える中央機関が置かれているのが、海上自衛隊横須賀地方総監部です。通称、「海上自衛隊横須賀基地」や、単に「横須賀基地」と呼ばれることもあります(正式名称ではありません)。
海上自衛隊横須賀地方総監部は、JR横須賀線「横須賀駅」に隣接した場所にあり、逸見岸壁に停泊している艦船は、ヴェルニー公園から眺めることができます。
また、米海軍横須賀基地(ベース)とも隣接していて、米海軍横須賀基地内のドック(かつての、横須賀製鉄所、横須賀造船所)などの一部施設は海上自衛隊と共同利用されています。
海上自衛隊横須賀地方総監部(横須賀基地)は、例年、年に数回、イベント開催時に一般開放されています。一般開放時は、護衛艦や潜水艦などの艦船の見学ができる場合もあります。(以下は一般開放されることがあるイベントの例です)
・よこすかYYのりものフェスタ
・海上自衛隊横須賀地方隊オータムフェスタ(例年「サマーフェスタ」として「よこすか開国花火大会」「ヨコスカフレンドシップデー(米海軍横須賀基地一般開放)」と同日開催していましたが、2023年から単独開催となっています)
この他に、原則毎月第2・第4日曜日の午前中に、艦艇見学(護衛艦・潜水艦)を実施しています。(事前予約は不要ですが、写真付身分証での本人確認等の留意事項があります。詳細は海上自衛隊・横須賀地方隊公式サイトのイベントページをご覧ください)
※施設の特性上、さまざまな事情により、変更や中止となる場合もあります。
INDEX
海上自衛隊横須賀地方総監部の事実上の源流
幕末に建設された横須賀製鉄所(後の、横須賀造船所)があった横須賀には、1884年(明治17年)に、旧日本海軍の横須賀鎮守府が置かれました。
必ずしも正確な表現とは言えないものの、戦後の1952年(昭和27年)、海上警備隊(現在の海上自衛隊)発足時に横須賀に地方隊や地方総監部が置かれることになった事実上の源流は、横須賀製鉄所や横須賀鎮守府と言うことになります。
大人気の海上自衛隊横須賀基地一般開放イベント
例年、海上自衛隊横須賀地方総監部(横須賀基地)が一般開放される「海上自衛隊横須賀地方隊オータムフェスタ」(2022年までは「サマーフェスタ」として開催)や「よこすかYYのりものフェスタ」などは、横須賀でも屈指の人気イベントの一つです。
とくに人気なのは、自衛隊の艦船の内部を見学できるイベントです。
普段から、ヴェルニー公園や観光船「YOKOSUKA軍港めぐり」などで間近で観察する機会はあっても、実際に自衛隊の艦船に乗り込める機会は限られているため、毎回長蛇の列ができます。
一般公開される艦船は、通常、直前まで非公開となりますが、南極観測船・砕氷艦「しらせ」をはじめ、横須賀を母港としている艦船が複数公開さえる場合がほとんどです。
横須賀を母港とする、海上自衛隊最大の艦船であるヘリコプター搭載護衛艦「いずも」が公開される場合は、航空機用昇降機(エレベーター)へ乗り込んで実際に昇り降りを体験できたり、広い飛行甲板を見学できたりし、大人気のイベントとなります。
イベント開催時に立ち寄りたい資料室と売店
イベントで海上自衛隊横須賀地方総監部を訪れたなら、メインの展示以外に、ぜひ立ち寄っておきたい場所があります。それは、ともに横須賀厚生センターの2階にある、資料室と売店です。
資料室では、横須賀に在籍している艦船の紹介や海上自衛隊横須賀地方総監部にゆかりのある品の展示などがされています。
資料室の隣りにある売店では、帽子やTシャツ、マフラータオルなどの海上自衛隊グッズが販売されています。イベントごとに、そのときにしか購入できないレアな限定商品が出品されていることもありますので見逃せません。また、売店の向かいにあるコンビニでも、お土産になるような品物が販売されています。
※海上自衛隊横須賀地方総監部の資料室や売店が利用できるのは、原則、一般開放イベントのときのみです。
よこすかカウントダウンと連動した電灯艦飾
例年、ヴェルニー公園周辺では、大晦日から年明けにかけて「よこすかカウントダウン」というイベントが開催されます(2024-2025年とそれ以降の開催予定はなし)。横須賀港では花火が打ち上げられる他、海上自衛隊横須賀地方総監部(海上自衛隊横須賀基地)に停泊している艦船が電灯艦飾によるイルミネーションで、新年の訪れを華やかに彩ります。