鴨居海岸は、鴨居八幡神社の目の前に広がる、小さな砂浜のある東京湾に面した海岸です。
海に向かって左側には亀崎と呼ばれる小さな岬がせり出しています。砂浜から見て正面には鴨居西防波堤灯台が建っていて、風景の良いアクセントになっています。その右側は、鴨居港の漁港エリア(横須賀市東部漁業協同組合 鴨居支所)になっています。
鴨居八幡神社の前浜にあたる鴨居海岸は、神社の祭礼とも密接な関係にあります。鴨居八幡神社に合祀されている須賀神社(天王社)の例大祭では鴨居の各地区から神輿が集まり、「お浜降り」や「海上渡御」が執り行われます。
また、小正月にあたる1月15日には、お焚き上げの神事「どんど焼き(齋燈、さいと)」も行われています。
鴨居海岸の二つの「横須賀風物百選」

「鴨居港」は、1977年(昭和52年)に横須賀市制施行70周年記念事業の一環として選定された「横須賀風物百選」の一つに選ばれています。
鴨居海岸からはもう一つ「横須賀風物百選」に選ばれているものがあります。無形文化財として横須賀市指定民俗文化財にも指定されている仮面里神楽「とっぴきぴー踊(とっぴきぴーおどり)」です。
「とっぴきぴー踊」は、江戸時代より鴨居の脇方地区に伝わる郷土芸能で、大漁満足・五穀豊穣・海上安全などを祈念するため、鴨居海岸の漁港側にあたる脇方の浜で演じられ、須賀神社(天王社)に奉納されてきたものです。
明治時代に須賀神社が鴨居八幡神社に合祀された後も、毎年7月に鴨居八幡神社で催される「須賀神社例大祭」で披露されてきましたが、後継者不足もあり、近年は見送られることが多くなっています。
鴨居ローカルの初日の出スポット

鴨居海岸は地元で人気の初日の出スポットです。初日の出を拝んだ後、徒歩0分で鴨居八幡神社に初詣のお参りができる、究極の初日の出&初詣スポットコラボと言えるかもしれません。
鴨居海岸で初日の出を待つために集まっていた人たちも、日の出とともに一斉に鴨居八幡神社に移動して、今度は神社境内に初詣のお参り待ちの長蛇の列ができます。
亀崎を挟んだ反対側の観音崎地区にも、遠方からたくさんの人たちが初日の出を拝みに訪れますが、地域の大切な初詣スポットがある鴨居海岸は、ローカルに圧倒的人気をほこります。
元旦には、日の出から少し時間をおけば、鴨居西防波堤灯台に朝日が乗る、初日の出のローソク灯台も拝めます。この縁起が良さそうなローソク灯台が見られるのは、海に向かって海岸右手の鴨居漁港側です。

鴨居海岸周辺の見どころ




