杉山神社は、葉山・上山口の里山に鎮座する神社です。明治前期までは「杉宮大明神」と称していました。創建は不詳ですが、江戸時代後期に編さんされた地誌「新編相模国風土記稿」には上山口村の鎮守として記載されています。
杉山神社の由緒は、村人が海中から現われた神像を得たものの、年末の忙しい時期だったため、取り急ぎ杉の葉を集めて社の形を造り、神様を祀ったと伝えられています。「杉山神社」や「杉宮明神」というめずらしい名称も、創建時のこのエピソードに由来します。
上山口は海からは離れた場所に位置していますが、漁に出ることもあったことがうかがえ、昔から半農半漁のような生活をしていたのかもしれません。
主祭神 | 大国主命 |
旧社格等 | 村社 |
創建 | 不詳 |
祭礼 | 8月中旬の土曜日 例大祭・宵祭 翌日曜日 例大祭・本祭 ※実際の日にちは年によって異なる場合があります |
棚田が広がる杉山神社の鎮守の杜
現在の杉山神社は、盆地のような地形にある上山口の、ちょうど中央のほぼ平地の部分に鎮座しています。すぐ背後には、鎮守の杜ではなく、棚田が広がっているような、山間部の田園地帯にあります。かつては三浦半島のいろいろな場所で見られたような風景なのかもしれませんが、現在ではこのような里山の風景を見られる場所はほとんどありません。
この上山口の棚田の先は、三浦半島最高峰の大楠山のふもとにあたり、杉山神社の元宮もこの山の中に鎮座していると言います。
杉山神社の境内社
杉山神社には境内社として、倉稲魂命を祀る稲荷社が鎮座しています。