葉山教会の激坂は、坂下の葉山町立図書館近くの「木の下」交差点と坂上の葉山教会の間の、約230mの急坂です。この区間の勾配は、約19.6%(約11度)ほどです。葉山教会の激坂は仙元山ハイキングコース登山口の一つにもなっています。
足への負担が大きいアスファルト舗装路ということもあいまって、木の下交差点登山口から仙元山山頂までの道のりでもっとも過酷な区間が、この葉山教会の激坂と言えるかもしれません。
木の下公園は、この葉山教会の激坂の途中(坂下に近い側)に2024年に開園した、新しい公園です。入口が坂の途中にありますが、あまりにも急こう配のため、坂を登り降りすることに気を取られて、その存在に気がつきにくいかもしれません。
葉山教会の激坂の約19.6%(約11度)という数値は、自動車が通行できる道路としては、三浦半島でもトップクラスの急こう配の坂道です。三浦半島の激坂としては、横須賀・ハイランドの地獄坂が有名ですが、地獄坂のこう配は約17.5%(約9.9度)ほどであるため、葉山教会の激坂のほうがやや上回っています。

INDEX
葉山教会の激坂とハイランドの地獄坂の比較

ハイランドの地獄坂と葉山教会の激坂とでは、坂の性質として異なる点が大きく二点あります。
一つめは、ハイランドの地獄坂は急坂の途中で180度近いヘアピンカーブの折り返しがあることです。この激坂×急カーブの組み合わせが、「地獄坂」と呼ばれる理由です。
これに対し、葉山教会の激坂は、ゆるやかなカーブになってはいますが、直線に近い形状です。つづら折りにできなかったことが、激坂にならざるを得なかった原因とも言えます。
二つめは、ハイランドの地獄坂は久里浜の市街地とその郊外のハイランドを結ぶ住宅地の生活道路であるのに対して、葉山教会の激坂は車道としては坂上で行き止まりの道であるということです。
ハイランドの地獄坂は、並行して走る尻こすり坂が同区間のメインルートではあるものの、その裏道として通過交通がそこそこあります。
一方、葉山教会の激坂は通過交通がほとんどありません。自動車やバイクなどをそこまで気にせず(まったく気にしないのは危険です)登坂できるため、サイクリストの腕試しとして人気があります。
古くから仙元山の登山口だった葉山教会の激坂

葉山教会の激坂が仙元山ハイキングコースの登山口の一つとして利用されていたのは、かなり古くからとみられます。1921年(大正10年)測図の国土地理院の前身機関が発行した地図を見ると、今の木の下交差点登山口ルートとほぼ同じ道すじを確認することができます。
葉山教会の創設は1919年(大正8年)ですが、現在の場所に移ってきたのは1964年(昭和39年)のことです。この坂道が現在のようなかたちに整備されたのも、この前後以降であると考えられます。それ以前は、現在の葉山教会と仙元山山頂の間のような山道だったのでしょう。
仙元山ハイキングコース上唯一の公衆トイレがある木の下公園

木の下公園は、葉山教会の激坂の坂下側「木の下」交差点から少し登った右手にあります。仙元山山頂にあった公衆トイレが老朽化のため2025年秋に廃止となり、木の下公園には事実上その代替となる公衆トイレが設置されました。
現在では、木の下公園の公衆トイレが、仙元山山頂からもっとも近く、仙元山ハイキングコース上唯一(葉山教会からではなく、「木の下」交差点から先をハイキングコースと呼ぶ場合)の公衆トイレです。
木の下公園の公衆トイレは、ユニバーサルトイレ仕様の自己完結型トイレ「エコノワ」という、最新式のものが設置されています。「エコノワ」は、一般的な水洗トイレと同じ感覚で利用できるけれど、独自の循環システムでトイレの洗浄水を処理し、再利用することから、排水や水源が必要ないという優れものです。
「エコノワ」の導入コストやランニングコスト(保守費用やリースの場合はリース料金、電気代は必要)との比較は分かりませんが、仙元山山頂に公衆トイレを設置したまま更新や保守をしていくよりは、「エコノワ」のほうが利用者の満足度も高いでしょうし、管理も楽なのでしょう。

木の下公園と葉山教会の激坂からの眺望

木の下公園は仙元山ハイキングコース上唯一の公衆トイレがあるという以外には、これといった特徴はありません。子ども向けの遊具などもなく、木立に囲まれた広場があるだけです。わずかに江の島方面への眺望はありますが、方角的に富士山は見ることができません(場所的には、多少樹木を伐採すれば富士山を見られる位置にあります)。

富士山は、公園を出て、葉山教会の激坂の途中から見ることができます。
多少電線などの障害物はあるものの、気軽に高台から見られる夕日スポットとしても穴場です。

葉山教会の激坂&木の下公園周辺の見どころ






