称名寺(稱名寺)は、野比小学校の隣りにある、山門横のしだれ桜が美しい寺院です。
かつては「一水山大塔寺」と称する真言宗の寺院でしたが、鎌倉時代前期の貞永年間(1232年~1233年)、下総国の結城称名寺の開基・真仏上人がこの地に移り、親鸞聖人に帰依して、真宗に改宗したと言います。その際、寺号も「称名寺」と改められています。
この改称以後、少なくとも江戸時代後期までは山号も「鶴亀山」とされていたようですが、現在は「酔蓮山称名寺」と称しています。
山号 | 酔蓮山 |
宗派 | 浄土真宗本願寺派 |
寺格 | ― |
本尊 | 阿弥陀如来 |
創建 | 貞永年間(1232年~1233年) |
開山 | ― |
開基 | 真仏 |
三浦三十三観音霊場・第十一番札所
称名寺の観音堂には、行基作と伝わる聖観世音菩薩が安置されています。かつて、野比と久里浜の境にある千駄ヶ崎に「千駄観音」と呼ばれる観音様がありましたが、火災にあい、焼け残った首を胎内に納めたものだと伝えられています。
この観音様は「灰中出現の霊像」や「腹籠観音」などと呼ばれ、北下浦エリア唯一の安産の観音だと言います。
称名寺の聖観世音菩薩は、三浦三十三観音霊場の第十一番札所になっています。
野比・称名寺の枝垂れ桜
称名寺の山門の横には、立派な枝ぶりの枝垂れ桜が立っています。周辺のソメイヨシノの開花よりは、若干早めに見ごろになることが多いようです。
称名寺の近くには、通研通りといった桜並木の名所もありますので、桜が開花する季節にお参りするのもおすすめです。
称名寺の境内は広いわけでも派手さもありませんが、枝垂れ桜以外にも、庭園の木々や草花が、どの季節もとても綺麗に整備されています。
通研通り桜並木
通研通りつうけんどおりは、国道134号の大作交差点(横須賀市野比)と県道26号横須賀三崎線の通研入口交差点(横須賀市武)を結ぶ、約4kmの通りです。ちょうどこの通りの中間にあたる約1.5kmが、桜並...
等覚寺
等覚寺とうがくじは、横須賀・久村くむらにある、樹齢100年を超える枝垂れ桜がシンボルの、日蓮宗総本山・身延山久遠寺の末寺(直末)です。等覚寺の観音堂に安置されている木造千手観音菩薩立像と...
その他の称名寺境内の見どころ
山門
親鸞聖人御像
本堂
鐘楼
称名寺(野比)周辺の見どころ
野比海岸(北下浦海岸)&野比海岸公園
野比海岸は、久里浜の火力発電所がある千駄ヶ崎から京急久里浜線YRP野比駅が最寄りの野比海岸公園付近までの、横須賀市の東京湾側の海岸です。南側は長沢海岸、津久井浜海岸、三浦海岸とつながっています。...
長沢海岸(北下浦海岸)&長岡半太郎記念館・若山牧水資料館
長沢海岸は、京急久里浜線YRP野比駅が最寄り駅となる野比海岸公園付近から京急久里浜線京急長沢駅が最寄りの北下浦漁港付近までの、横須賀市の東京湾側の海岸です。北側は野比海岸、南側は津久井浜海岸、三...
三浦富士(浅間神社奥宮)
三浦富士はかつて「浅間山」と呼ばれていた山で、山頂には浅間神社せんげんじんじゃの奥宮があります。三浦富士と呼ばれることが多いですが、単に「富士山(ふじやま)」と呼ばれることもあります。その名前のとお...