沓形公園は、京急久里浜線終点の三崎口駅と三浦海岸駅の間の住宅地内にある公園です。三崎口駅～三浦海岸駅間の公園としては小松ヶ池公園が有名ですが、沓形公園は小松ヶ池公園から徒歩5分ほど三崎口駅方面に歩いた場所にあります。
観光の目的地として訪れるような公園ではなく、地域の住民の憩いの場となるような街区公園です。
このあたりの多くは昭和後期～平成・令和期に開発された住宅地です（近隣で最大規模の分譲地となる京急ニュータウン三浦海岸の販売開始が1986年（昭和61年））。沓形公園も、これらの住宅地の開発とともに整備された公園です。
住宅地内には小規模の遊具があるような街区公園がいくつか点在していますが、沓形公園はそのなかでも小松ヶ池公園に次ぐ規模の、比較的大きめの公園です。
ただし、遊具があるような公園ではなく、住宅地内の小さな公園ではできないような、ソフトボールなどの球技にも対応できる、地域の拠点となるような公園です。公式の大会などを開催できるような、さらに大きな運動公園としては、近隣に潮風スポーツ公園（三浦スポーツ公園）もあります。
公園前で河津桜も見られる桜まつり三崎口側ルートの中継地点
沓形公園周辺の地域は緑化ボランティアの活動が活発な地域です。沓形公園周辺から三崎口駅までの道路沿いでは、各団体がお手入れをしている植栽帯で、水仙やあじさいといった、四季折々の花を見ることができます。
とくに「三浦海岸桜まつり」開催の時期は、桜並木や小松ヶ池公園と三崎口駅のあいだを行き来する人も少なくありません。三浦海岸駅との間を行き来するよりも混雑を避けられるということともに、このような街路の花々をたのしみながら歩くことができるというメリットもあります。
また、沓形公園には公衆トイレもありますので、トイレ難民になりがちな「三浦海岸桜まつり」で、散策の中継スポットとして覚えておくと良いでしょう。
三浦海岸河津桜並木・小松ヶ池公園～沓形公園～三崎口駅の区間では、断続的に河津桜を見られる場所もあります。沓形公園前の通りもその一つで、河津桜の穴場スポットの一つです。
三浦縦貫道路延伸区間と京急線の合流予定地
沓形公園の園内は大きく、グラウンドゾーン（三浦海岸駅側）と木々が生い茂る緑地ゾーン（三崎口駅側）に分かれています。どちらも遊歩道がめぐらされていて、ちょっとしたウォーキングがたのしめるようになっています。沓形公園は内陸にあり標高も高い場所にありませんが、緑地ゾーンからは富士山の山頂部分だけ拝むことができます。
三浦海岸河津桜並木・小松ヶ池公園方面と三崎口駅を行き来する場合、住宅地内の道路を歩くより、沓形公園内の散策路を通り抜けたほうが、ほんの少しだけ近道になります。
沓形公園のすぐ南側には、京急線が走っています。このあたりの都市計画では、北側から三浦縦貫道路の延伸区間（Ⅱ期区間の高円坊入口以南）が伸びてくる予定があります。三浦縦貫道路延伸区間は、ちょうど沓形公園の三崎口駅側で京急線と合流する予定で、公園の真横や周辺の住宅地内には、造成時にその用地も確保されています。沓形公園より先は、三崎口駅近くまで京急線の高架橋と並行して走り、国道134号付近で、三戸浜や小網代、油壺方面に続く西海岸線延伸区間に接続する計画です。
2025年5月現在、沓形公園周辺で道路建設の工事ははじまっていませんが、完成後はバイパス道路と鉄道の高架橋に挟まれた公園になり、大きく風景が変わることになります。わずかに見えている富士山への眺望にも影響があるかもしれません。
沓形公園周辺の見どころ
三崎口駅方面
