長い間、逗子の夏の風物詩として親しまれてきている逗子海岸花火大会は、約10万人が訪れ、約7,000発の花火が打ち上げられる(いずれも、2019年の実績)、三浦半島最大級の規模をほこる花火大会です。とくに、ラスト数分で数千発の花火を、休みなく一気に打ち上げるフィナーレは、圧巻です。
大きく弓なりに続く逗子海岸周辺には、花火の観覧スポットに適した場所が複数あります。ですが、花火を正面から見たい場合は、逗子海岸一択です。定番観覧スポットとして複数の場所を紹介していますが、逗子海岸以外の場所は、斜めまたは横から観覧するかたちになりますので、花火師の方々が本来デザインした見せ方どおりに見るというわけにはいきません。
しかし、球体である基本の花火を単体で見る分には、斜めからだろうと横からだろうと関係ありませんので、逗子海岸以外の定番・穴場スポットでもじゅうぶん楽しめます。
2024年4月現在、「第67回逗子海岸花火大会(市制施行70周年記念)」として開催が予定されていますが、物価や人件費の高騰などによって、財政的には厳しく、主催者である逗子市観光協会と逗子市によって、協賛金と寄付・募金の募集を受け付けています。返礼として、観覧席(協賛返礼席)も用意されています。場所取りの手間も時間も省けますので、オススメです。
花火大会終了後はとくに、逗子海岸や逗子駅周辺はとても混雑します。
穴場スポットとして紹介している森戸海岸周辺と小坪海浜公園は、それぞれ、バスで衣笠方面(海岸通り沿いの路線からは直接行けませんので、山回りのバス停まで歩くかバスを乗り継ぐ必要があります)と鎌倉方面に抜けられるというメリットもあります。もちろん、どこに帰宅するのか次第ということになりますが、衣笠や鎌倉方面からアクセスしやすい場合は悪くない選択肢のはずです。
マップは、スマートフォンやタブレットでは二本指で操作できます。
逗子海岸花火大会・定番の観覧スポット
逗子海岸
逗子海岸花火大会の定番の観覧スポットはダントツで、逗子海岸の砂浜です。
2023年は、逗子海岸の東側に有料観覧席(寄付金額に応じて協賛返礼席を選べるエリア)が設置される予定です。その分、一般観覧エリアは限定されますが、それでも、三浦半島でも有数の広い砂浜を持つ逗子海岸は、もっともオススメな場所と言えます。
水上花火などもバッチリきれいに見られるのは、花火の打ち上げ場所が正面に見える、逗子海岸だけです。
アクセス
徒歩の場合
JR横須賀線・湘南新宿ライン「逗子駅」または京急逗子線「逗子・葉山駅」より徒歩約15分
バス利用の場合
JR横須賀線・湘南新宿ライン「逗子駅」または京急逗子線「逗子・葉山駅」より京急バス「葉山」行きなどの海岸回り葉山方面行きで『富士見橋』または『切通し下』下車
浪子不動園地
浪子不動園地は、逗子海岸沿いの大崎寄り(小坪・鎌倉方面)にある、小さな公園です。逗子海岸駐車場(逗子海岸ロードオアシス)の隣りに位置しています。
浪子不動園地も逗子海岸とほぼ同じ条件で花火を観覧できる、おすすめスポットです。
アクセス
JR横須賀線・湘南新宿ライン「逗子駅」または京急逗子線「逗子・葉山駅」より徒歩約20分
披露山公園
逗子海岸沿いの浪子不動園地からハイキングコースでもつながっている披露山公園は、花火の打ち上げ場所のすぐ近くの高台にある公園のため、定番スポットの一つです。
ただ、その近さのわりに、花火全体を見渡せるエリアは限られています。
水上花火などの低い位置に上がる花火は除いて、高く上がった花火を楽しむ分には、披露山公園はほぼ公園全体が観覧エリアと言えます。
逗子海岸方面からのハイキングコースの途中にも花火を見られる場所がありますが、こちらは穴場スポットです。夜は真っ暗ですので、ハイキングコースを通行する場合(推奨はしません)は、懐中電灯などの装備が必須です。
アクセス
逗子駅方面から
JR横須賀線・湘南新宿ライン「逗子駅」または京急逗子線「逗子・葉山駅」より京急バス「小坪経由鎌倉」行きで『披露山入口』下車徒歩約15分
浪子不動園地から
浪子不動ハイキングコース経由で、徒歩約15分
大崎公園
披露山庭園住宅を挟んで披露山公園の向かい側にある大崎公園も、披露山公園とほぼ同じ条件で花火を見られる場所です。
花火の打ち上げ場所となる逗子湾を見下ろす展望広場など、ごく限られた場所はとても良い条件で花火を見ることができます。そのようなエリアは競争率も高いため、水上花火などの低い位置に上がる花火まで楽しみたい場合は、逗子海岸のほうが良いでしょう。
アクセス
JR横須賀線・湘南新宿ライン「逗子駅」または京急線「逗子・葉山駅」より京急バス「小坪経由鎌倉」行きで、
『披露山入口』下車、披露山公園経由で徒歩約25分
『小坪海岸』下車、小坪漁港裏の路地経由で徒歩約15分
葉山港・小浜海岸周辺
葉山港・小浜海岸は、自治体こそ逗子市ではなく葉山町となりますが、逗子海岸のすぐ隣りに位置していますので、良い条件で花火を見ることができます。(当ページのカバー写真もこのエリアにあるレストラン ラ・マーレ近くで撮影したものです)
逗子駅方面からアクセスする場合、葉山方面も道路は混雑しますので、帰りはバスではなく歩いたほうが早いかもしれません。
アクセス
JR横須賀線・湘南新宿ライン「逗子駅」または京急逗子線「逗子・葉山駅」より京急バス「逗11、12系統(海岸回り)」に乗車して『鐙摺(あぶずり)』下車
逗子海岸花火大会・穴場の観覧スポット
森戸海岸周辺
葉山港・小浜海岸周辺からさらに南下して、葉山マリーナの隣りにあるのが、諏訪町下海岸・三ヶ浦海岸です。さらに南へ行くと、葉山でもっとも広い砂浜を持つ森戸海岸があります。
南へ行くほど逗子海岸からは離れ、水上花火も見えにくく、迫力も欠くことになりますが、高く打ち上がった花火は十分キレイに見られます。穴場と呼ぶのにはもったいないくらいの条件ではあります。
アクセス
JR横須賀線・湘南新宿ライン「逗子駅」または京急逗子線「逗子・葉山駅」より京急バス「逗11、12系統(海岸回り)」に乗車して『清浄寺』(諏訪町下海岸・三ヶ浦海岸の最寄り)、『元町』、『森戸海岸』のいずれかで下車
小坪海浜公園
小坪海浜公園はリビエラ逗子マリーナの南側にある公園です。目の前にある大崎の岬が障害になりますが、逗子海岸方面に向けて開けた公園のため、高い位置に上がった花火はじゅうぶん楽しめます。海に面した、ほぼ全面芝生広場の公園のため、観覧する環境としても悪くありません。
アクセス
逗子駅からバス利用の場合
JR横須賀線・湘南新宿ライン「逗子駅(東口)」または京急逗子線「逗子・葉山駅(北口)」より京急バス「小坪経由鎌倉駅」行きにて、『小坪海岸』下車すぐ
鎌倉駅からバス利用の場合
JR横須賀線・湘南新宿ライン、江ノ電「鎌倉駅(東口)」より、京急バス「小坪経由逗子駅」行きで『小坪』下車徒歩約5分
※鎌倉駅からのバスは『小坪海岸』バス停を経由しません。
長柄桜山古墳群第1号墳
長柄桜山古墳群・第1号墳は、葉桜住宅の西端の丘陵地上にある、現存する神奈川県最大の前方後円墳です。発掘調査の後、整備されて、2024年4月から一般公開が開始されました。
後円部の頂上などからは、逗子湾を一望できます。
長柄桜山古墳群へは街灯のない山道を歩く必要がありますので、懐中電灯などの装備は必須です。また、夜間は足元が危険な箇所も多々あります。
逗子海岸花火大会の穴場スポットとして紹介していますが、葉桜住宅周辺の住民にとっては定番スポットでもありますので、空いている場所という意味ではありません。
なお、長柄桜山古墳群・第2号墳は、よりまちなかから離れていることと、眺望スポットが限られているため、観覧スポットの対象外としています。
アクセス
JR横須賀線・湘南新宿ライン「逗子駅」または京急逗子線「逗子・葉山駅(北口・逗子幼稚園前)」より京急バス『葉桜』行きに乗車して終点下車、徒歩約10分