長柄桜山古墳群は、逗子市と葉山町にまたがる丘陵地にある2基の前方後円墳が確認されている古墳群で、2基ともに、現存する神奈川県内の古墳としては最大級のものです。いずれも、古墳時代前期(4世紀)のものと推定されています。2002年には「長柄桜山古墳群」として国の史跡に指定されました。
長柄桜山古墳群・第1号墳は葉桜住宅の西端近くの丘陵地にあります。第1号墳は、2006年からおよそ3年間に渡る発掘調査が行われ、埴輪や土器などの多くの出土品や埋葬施設の数や位置の確認など、多くの成果が得られました。
発掘調査終了後は、保護盛土などによって遺構の保存や周辺環境の整備がなされ、2024年4月からは古墳の本体にあたる墳丘の一般公開が開始されました。墳丘の斜面には階段が設けられて、もっとも標高が高い位置にある後円部の頂上に登ることもできるようになりました。

史跡公園のように整備されて2024年4月に一般公開が開始

長柄桜山古墳群・第1号墳は全長が91.3mあり、現在確認できるものとしては神奈川県内最大の古墳です。
第1号墳の周辺からは、眼下に田越川流域の逗子市街や相模湾、遠くに富士山や丹沢の山々などを一望できます。反対に、平野部や海上からもこの前方後円墳を望めていた可能性も高く、そのような場所に築くことで、権威や威厳、あるいは中央政権(ヤマト政権)との関係性を示していたものと考えられます。
史跡整備後は、後円部の頂上の広場が、富士山や相模湾の絶好の眺望スポットになっています。
また、後円部の頂上には、発掘調査によって出土した円筒埴輪のレプリカや埴輪基部の跡なども復元されています。


富士山や相模湾を望む絶景ブランコのある展望台

長柄桜山古墳群・第1号墳から少し下がった場所の、逗子湾に面した斜面にも展望台があります。
この展望台周辺には木々の中にブランコが設置されていて、富士山や江の島、相模湾を一望しながら、絶景の空中散歩をたのしめます。
※急な斜面にありますので、小さなお子さんが乗る場合は、無理はさせず、必ず大人が見守るようにしましょう。


富士山や逗子のまちなみを一望できる夕日スポット

眺望が良い場所にある長柄桜山古墳群・第1号墳は夕日の絶景スポットでもあります。逗子の人気夕日スポットと言えば逗子海岸や大崎公園など海沿いに多いですが、それらの背後の山の上にある長柄桜山古墳群・第1号墳では、富士山や江の島から夕日に染まる逗子のまちなみにかけてを一望できます。

