2023年1月、横須賀・久里浜にサッカーJ1横浜F・マリノスの練習場がオープンしました。正式名称は、「F・Marinos Sports Park ~Tricolore Base Kurihama~」(F・マリノス スポーツパーク)と名付けられました。久里浜がある横須賀市は、横浜市、大和市とともに、横浜F・マリノスのホームタウンになっています。
F・マリノス スポーツパークは、サッカーグラウンド2面(天然芝・105×68m)、フットサルコート2面(人工芝・ナイター照明あり)と、サッカーグラウンドに面した約500席の観客席、クラブハウスの機能を備えた管理棟などから構成されています。
F・マリノス スポーツパークの周辺は横須賀市の久里浜1丁目公園として整備されているため、横浜F・マリノスの練習施設外は、原則24時間自由に、無料で入園することができます。ただし、大型イベント開催時などは入場に制限が設けられる可能性もあります。また、横浜F・マリノスの練習には、非公開練習日も設定されていますので、その該当日は観客席などへは入ることができません。
F・マリノス スポーツパークのある久里浜1丁目公園には、かつて、くりはまみんなの公園という、市民のワークショップによって作られた公園がありました。さらにその前身は、釣り堀や農園などからなる民間の施設があり、くりはまみんなの公園はその自然をいかした野鳥も多く飛来してくるような緑豊かな公園でした。
そんな貴重な自然を奪ってまで、市がこの場所に誘致して、完成した施設なのですから、横浜F・マリノスにはこれまで以上に活躍して、横須賀・久里浜から世界を代表するようなクラブチームに成長していってもらわなければなりません。
なお、2022年5月には、くりはまみんなの公園の代替公園として、JR横須賀線久里浜駅の隣りに久里浜でんしゃ公園(久里浜1丁目第2公園)がオープンしました。
INDEX
F・マリノス スポーツパークの施設紹介
天然芝・フルサイズの サッカーグラウンド
F・マリノス スポーツパークには天然芝のフルサイズのサッカーグラウンドが2面用意されています。
サッカーグラウンドAは2023年1月から、サッカーグラウンドBは2023年6月から供用開始されています。
間近で練習見学ができる 観客席 / スタンド
サッカーグラウンドAには、500人を収容できる観客席が設けられています。観客席は、座って見学する際に、目線が選手の練習するピッチと同じ高さのグランドレベルの低い位置にありますので、迫力があります。スタンドとピッチとの間にはネットなどのさえぎるものはないため、たまに、練習中のボールが飛び込んでくることがありますのでご注意ください。
横浜F・マリノスの練習スケジュール(非公開練習日の日程も)は、チームの公式サイトで公開されています。
白色を基調とした観客席には、ところどころに、横浜F・マリノスのチームカラーであるトリコロールの、赤色と青色の座席があります。これらの座席には、「クラブ通算1Goals エバートン」などと記された記念プレートが埋め込まれています。
混雑していないときに、お気に入りの選手のものがないか、探してみるのもたのしいかもしれません。
ナイター照明付きのフットサルコート
F・マリノス スポーツパークには、ナイター照明付きのフットサルコートが2面あります。クラブハウス(管理棟)の隣り、サッカーグラウンドAとBの間に位置しています。
このフットサルコートは、2023年6月5日(月)のグランドオープン以降、一般利用できるようになりました。一般利用では、シャワー付きの更衣室等の設備も利用できます。また、21:00までナイター利用も可能です。(予約は以下のサイトからできます)
クラブハウス(管理棟)とマリノス君像
京急久里浜駅やJR久里浜駅方面から向かった場合の、入口にあたる場所には、クラブハウス(管理棟)があります。トレーニングルームや会議室などを兼ね備えた施設です。
クラブハウス内に併設されたレストラン「Kurihama Terrace」や会議室は、2023年6月5日(月)のグランドオープン以降、一般利用が開始されました。
レストラン「Kurihama Terrace」
クラブハウスの2階には、一般利用ができるレストラン「Kurihama Terrace」が併設されています(不定休。横浜F・マリノスのトップチーム公開練習日を中心に営業)。
レストラン「Kurihama Terrace」の窓際の席からはフットサルコートが、レストラン「Kurihama Terrace」前の展望デッキからはサッカーグラウンドAが一望できます。
展望室 ※通常非公開
クラブハウス2階の、レストラン「Kurihama Terrace」とは反対側には、展望室があります。この展望室は、選手たちが取材やインタビュー等で使用する部屋です。展望室前の展望デッキからは、サッカーグラウンドBを一望できます。(通常非公開)
ミーティングルーム ※通常非公開
ミーティングルームは、普段選手が練習前にチームミーティングを行っている部屋です。大画面で映像を映し出すことができる、プロジェクターが完備されています。(通常非公開)
マリノス君像
クラブハウスの前には、横浜F・マリノスのキャラクター「マリノス君」の銅像が建っています。横浜F・マリノスのホームスタジアム・日産スタジアムの方角を向いて、エールを送っています。
トイレ
クラブハウスの横(外側)にはトイレが用意されています。サッカーボールをあしらったサインがかわいいです。
観客席からはサッカーグラウンドAの外側をほぼ1周する必要がありますので、徒歩5分ほどかかります。
健康遊具
クラブハウスの横には、一見ベンチのように見える、健康遊具が用意されています。
F・マリノス スポーツパークが久里浜1丁目公園という公園の一部として整備されたことを示すような、「公園」としての遊具です。
横浜F・マリノスと横須賀・久里浜との歴史
久里浜がある横須賀市は、横浜市、大和市とともに、横浜F・マリノスのホームタウンになっています。
横浜F・マリノスのトップパートナーであり、前身のサッカークラブである日産自動車サッカー部の日産自動車は、横須賀市の追浜に主力工場を持っています。そのため、横須賀市には、日産自動車をはじめとした自動車関連の下請け企業なども多く集まっていて、昭和期より横須賀市と日産自動車は密接な関係にありました。
このような経緯から、横須賀・追浜には、横浜F・マリノスの下部組織である横浜F・マリノス プライマリー追浜や横浜F・マリノス ジュニアユース追浜が拠点を置いています。
また、かつて、久里浜(横須賀市佐原)にも日産自動車のエンジン工場がありました。この久里浜工場はゴーン改革によって閉鎖となりましたが、その跡地は横須賀リーフスタジアム(佐原2丁目公園)になり、マリノスサッカースクールのリーフスタジアム校が拠点を置いています。
このように、久里浜に横浜F・マリノスの練習拠点が出来たのはたまたま広い土地が確保できたからというわけではなく、横須賀・久里浜と横浜F・マリノスにはもともと深いつながりがあったのです。
F・マリノス スポーツパークへのアクセス
F・マリノス スポーツパークは、京急久里浜駅から徒歩約10分、JR横須賀線久里浜駅からは徒歩約15分の場所にあります。全区間平坦な道です。ルート上の電柱には「F・Marinos Sports Park ~Tricolore Base Kurihama~」のラッピングが、また歩道上にはF・マリノス スポーツパークまでの距離を示す標識がペインティングされていますので、これらをたどって行けば分かりやすいです。
一般向けの駐車場も用意されていますが、41台分と少なく、周辺にコインパーキングも多くはないため、公共交通機関での訪問をおすすめします。
また、久里浜へは、千葉県の房総半島・金谷港から東京湾フェリーも就航しています(約40分)。季節によりましては、伊豆大島と東京・竹芝より東海汽船の高速船も出ています(1日1往復)。
公共交通機関
京急久里浜駅(西口)からのアクセス
京急久里浜駅の改札口を出て右に向かい、突き当り左側の階段を降ります(右側へ行くとJR久里浜駅方面ですが、その反対側です)。
階段を降りて直進します。この通りは「久里浜F・マリノス通り」と名付けられていて、横浜F・マリノスのロゴやフラッグで装飾した街路灯が建ち並んでいます。
100mほど進むと大通りに出ますので、右に曲がります。JR横須賀線の引き込み線の踏切を渡って、道なりに歩きます。5分ほど歩くと横須賀南警察署(旧浦賀警察署)が見えてきますので、横須賀南警察署のすぐ先の消防団の建物がある角を右に曲がります(上の写真の場所)。そのまま直線の道を進むと、クラブハウス(管理棟)に到着します。
- 京急久里浜駅改札口を出て右に向かい、突き当りの左側の階段を降りる
- Fマリノス通り100mほど進んで大通りを右に曲がる
- 横須賀南署警察署のすぐ先の消防団の建物がある角を右に曲がる
- ゴール直進するとクラブハウス前に到着する
JR久里浜駅からのアクセス
JR久里浜駅の改札口を出て斜め右前方の京急久里浜駅方面に向かいます。京急久里浜駅の入口が見えてきますが、そちらへは行かずに、駅と並行に走る道を直進します。
この通りは「久里浜F・マリノス通り」と名付けられていて、横浜F・マリノスのロゴやフラッグで装飾した街路灯が建ち並んでいます。
100mほど進むと大通りに出ますので、右に曲がります。JR横須賀線の引き込み線の踏切を渡って、道なりに歩きます。5分ほど歩くと横須賀南警察署(旧浦賀警察署)が見えてきますので、横須賀南警察署のすぐ先の消防団の建物がある角を右に曲がります(上の写真の場所)。そのまま直線の道を進むと、クラブハウス(管理棟)に到着します。
- JR久里浜駅改札口を出て、斜め右前方の京急久里浜駅方面に向かう
- Fマリノス通り200mほど進んで大通りを右に曲がる
- 横須賀南署警察署のすぐ先の消防団の建物がある角を右に曲がる
- ゴール直進するとクラブハウス前に到着する
東京湾フェリー久里浜港からのアクセス
東京湾フェリーまたは東海汽船の久里浜港からは、京急久里浜駅行きのバスが出ています。京急久里浜駅(東口)到着後は、駅の反対側にまわって、「久里浜F・マリノス通り」に出ます。
あとは、上記の「京急久里浜駅(西口)からのアクセス」の通りです。
一般駐車場
F・マリノス スポーツパークの一般向け駐車場は、サッカーグラウンドAの観客席とは反対側にあります。クラブハウス(管理棟)前の駐車場は、関係者用の駐車場です。
一般駐車場の入口は、横浜横須賀道路佐原IC方面と京急久里浜駅やJR久里浜駅方面を結ぶバス通り(久里浜田浦線)から、ミニストップ横須賀内川店のある交差点をミニストップ横須賀内川店側に曲がった先にあります。
横浜横須賀道路佐原IC方面からのアクセス
ミニストップ横須賀内川店の角を左折して、300mほど先を右折して入場。
※最短ルートではありませんが、分かりやすさを優先しています。
京急久里浜駅やJR久里浜駅方面からのアクセス
横須賀南警察署(旧浦賀警察署)を過ぎてすぐの、ミニストップ横須賀内川店の角を右折して、300mほど先を右折して入場。
駐輪場
F・マリノス スポーツパークの駐輪場も、一般向け駐車場近くの、サッカーグラウンドAの観客席とは反対側に用意されています。
F・マリノス スポーツパーク周辺の飲食店事情
2023年5月現在、F・マリノス スポーツパーク周辺には、クラブハウス内のレストラン「Kurihama Terrace」以外に飲食店はほとんどありません。
いちばん近いコンビニは、ミニストップ横須賀内川店です。京急久里浜駅やJR久里浜駅方面から徒歩でアクセスする場合は、久里浜F・マリノス通りにファミリーマート京急久里浜駅前店、京急久里浜駅構内にセブンイレブン、JR久里浜駅構内にNewDaysがあります。大通りを渡る必要がありますが、横須賀南警察署(旧浦賀警察署)近くのハックドラック久里浜店(24時間営業)は、小規模なスーパーマーケット以上の品ぞろえがありますので、コンビニの上位互換のような感覚で利用することができます。
F・マリノス スポーツパーク周辺の飲食店は、京急久里浜駅を挟んだ反対側の京急久里浜駅東口側に多いです。京急久里浜駅の駅ビル・ウィング久里浜や久里浜商店街、イオン久里浜店などにたくさんあります。ウィング久里浜(1階)や久里浜商店街などでは、お弁当も豊富に選ぶことができます。
ファーストフードは、京急久里浜駅東口にマクドナルドとモスバーガー、イオン久里浜店にケンタッキーフライドチキンとミスタードーナツがあります。カフェは、京急久里浜駅の駅ビル・ウィング久里浜の改札階にエクセルシオールカフェ、イオン久里浜店にコメダ珈琲店などがあります。
F・マリノス スポーツパークからウィング久里浜(京急久里浜駅)までは徒歩約10分、イオン久里浜店までは徒歩約15分ほどです。
観客席や一般向け駐車場の近くに、飲み物の自動販売機はあります。
F・マリノス スポーツパーク周辺の久里浜の見どころ
F・マリノス スポーツパークのある久里浜は、幕末に黒船でペリーが来航した場所です。久里浜海岸近くにはペリー公園があり、ペリー記念館ではその歴史を学ぶことができます。
また、春にはポピー、秋にはコスモスが咲き乱れ、山頂の冒険ランドではゴジラのすべり台が出迎えてくれるくりはま花の国も、久里浜を代表する名所になっています。
F・マリノス スポーツパークの周辺には、「武運の神様」を祀る八幡神社や「学問の神様」を祀る久里浜天神社などがあります。
通常非公開ですが、久里浜にはこんなところもあります。
陸上自衛隊久里浜駐屯地は、日本最古の自衛隊の駐屯地です。古い駐屯地ですが、サイバーセキュリティの中核を担う、最先端の駐屯地になろうとしています。
京急久里浜工場は、京急ファンにとって聖地のような存在です。F・マリノス スポーツパークも、横浜F・マリノスのサポーターに末永く愛される場所になることを願っています。