赤羽根海岸は、城ヶ島の南東に位置する海岸です。海食崖(波や風によって浸食してできた海岸沿いの崖)が海岸を囲うように迫っているのが特徴です。
島を横断しているハイキングコースからは外れていて、訪れる人もほとんどいないため、まるで無人島に来たような壮大な自然を味わうことができます。
ただ荒々しい自然があるだけのため、ビーチで優雅にのんびりオシャレに過ごしたいという人には不向きですが、秘境が好きな人にはオススメです。
海岸の東側の崖はウミウの生息地になっていて、毎年11月から翌年4月にかけておよそ2,000羽のウミウが飛来してきます。
2024年海水浴場 | × 赤羽根海岸は海水浴場ではありません |
2024年海の家開設 | × |
公衆トイレ | △(徒歩10~15分ほどの場所にある城ヶ島公園の入口のトイレが最寄り) |
駐車場 | △ 県立城ヶ島公園駐車場 城ヶ島西側駐車場 |
INDEX
城ヶ島南岸ではもっとも起伏が少ない海岸
城ヶ島の南岸は、荒々しい岩礁地帯が続いています。そのため、広い砂浜を持つような海岸はありません。
赤羽根海岸も「砂浜」と呼ぶのには少々無理がありますが、城ヶ島の海岸のなかでは、もっとも、一般的にイメージする「海岸」に近い環境かもしれません。
磯遊びには良い環境で、潮の満ち引きによって、タイドプールがいくつもできています。
赤羽根海岸は、打ち寄せる波は基本的に高く、背後には高く切り立った海食崖が迫っています。おまけに、見渡す限り人工的なものは見えず(強いて言えば、目の前に漁船が見えることがあります)、訪れる人もほとんどいないため、秘境感は半端ないです。
自然の中に生々しく残る戦争遺跡
東京湾の入口に位置する城ヶ島は、かつて、軍事上の重要な場所でした。現在、城ヶ島公園となっている安房崎周辺に城ヶ島砲台が設置されるなど、明治以降、島全体が東京湾要塞の一部となりました。
第二次世界大戦では、本土決戦に向けた洞窟陣地が赤羽根海岸に造営されました。この洞窟陣地は現在も残っていて、海岸沿いの崖にぽっかりと穴が開いています。
城ヶ島や三浦半島には、自然がつくりだした洞窟や古代~中世の遺跡としての洞窟がいくつもありますが、これらとは明らかに異なる、人工的で異質な空間がここにはあります。
赤羽根海岸への行き方
赤羽根海岸は、城ヶ島南岸の海食崖の下にあります。海岸東側の安房崎方面も、西側の赤羽根崎方面も、海食崖が海まで迫っていて、海岸線沿いにアクセスすることは困難です。そのため、海食崖の上から降りてくる必要があります。
城ヶ島を横断しているハイキングコースのうち、馬の背洞門と城ヶ島公園の途中から、海岸に降りる小道があります。「馬の背洞門から約70m、城ヶ島公園から約430m」を示す道しるべが立っている地点から分岐しています(上記写真参照)。少し分かりにくいと思いますが、馬の背洞門方面から向かうと、右斜め下の草やぶの中に降りていくかたちになります。
草やぶのなかの急な坂道を下ると、じきに足元が石段になり、海岸が見えてきます。ハイキングコースの分岐から、下りであれば1分程度で到着します。