芝崎海岸は、葉山の海岸線のちょうど中央に位置する相模湾に面した海岸で、真名瀬海岸や真名瀬漁港があるエリアと、一色海岸や三ヶ下海岸があるエリアの、ちょうど間の岬にあります。
現在の海岸線は1964年(昭和39年)に完成した埋立造成によってできたもので、陸地側は全面に渡ってコンクリート護岸の岸壁になっています。
芝崎海岸の陸地側にはかつて芝崎や突渡崎と呼ばれる岬がありましたが、この岬の周辺が大きく埋め立てられて、野球のホームベースのような形の、五角形の造成地ができました。開発によって地形は大きく影響を受けたとはいえ、その埋立地の先から、結果的にもっとも容易に相模湾の沖合に出られる海岸になっています。
周辺は黒潮系暖流の影響を受ける海域で、多種多様な海洋生物を観察できる場所になっています。
芝崎海岸は葉山御用邸からも近く、昭和天皇が海洋生物の調査研究のためにたびたびご訪問されていたことでも知られています。
また、近年は、シュノーケリングのスポットとしても人気です。
2024年海水浴場 | × 芝崎海岸は海水浴場ではありません |
2024年海の家開設 | × |
公衆トイレ | ○(最寄りの公衆トイレは、徒歩5分ほどの場所の芝崎バス停にあり) |
駐車場 | ○ 近隣の比較的大きな駐車場は、以下のとおり。(いずれも葉山町の公営駐車場) ・真名瀬駐車場 ・三ヶ岡駐車場 |
このページで使用している写真は、すべて大潮かその前後数日の干潮時に撮影したものです。磯が海面に顔を出すのはこれくらいが最大とお考えください。
INDEX
岩礁地帯が続く海岸
海岸へは、一色海岸寄りの岸壁から階段で降りられるようになっていますが、一般的に「海岸」という言葉からイメージするそれとは少し状況が違います。
陸地側から連続した砂浜や磯があるわけではなく、潮が引いたときに岩場が海面に顔を出す岩礁地帯が、沖まで続いています。
干潮時でも岸壁の階段から降りた先の磯が海面に出ることはほどんどなく、海岸をたのしむためには、少なくともひざ下までは濡れても良い装備が必要です。
潮の満ち引きは、気象庁のホームページ(以下のリンク先参照)などで予測を調べることができます。気象庁が公開している地点の中から、このページで紹介しているビーチにもっとも近い「油壺」のページにリンクしています。
ここで、潮位がマイナス、または、高くても10cm台になるような、磯遊びに適した干潮の日時を調べることができます。
ただし、天気予報のように、実際の潮位とは多少の誤差がありますので、注意しましょう。
イソギンチャクやウミウシ、カニなど、多種多様な生物が棲息
芝崎海岸は、黒潮系暖流の影響を受け透明度がとても高く、さまざまな海洋生物が棲息しています。イソギンチャクやウミウシ、カニなど、多種多様な生物が確認されています。カニ類だけでも68種類が記録されています。
貴重な自然が残る芝崎海岸は葉山町の天然記念物に指定されているため、以下のような行為は禁止されています。(詳しくは現地の最新の掲示にしたがってください)
- 生物や植物、岩石などの採取や移動
- バーベキューやキャンプ
- カヌー、カヤック、ウィンドサーフィン、ジェットスキーなどのマリンレジャー
生物学の研究者であった昭和天皇は、この地で多数の新種を発見されています。新種のウミウシの一つには、発見場所となった芝崎海岸の岩礁地帯の小さな島の一つである鮫島にちなんで、「サメジマオトメウミウシ」と名付けられたものもあります。
昭和天皇の研究成果は、芝崎海岸からもほど近い、葉山御用邸や一色海岸に隣接した葉山しおさい博物館で御下賜標本として展示されています。
芝崎海岸周辺の見どころ
北側の真名瀬海岸・森戸海岸方面
南側の葉山しおさい公園・一色海岸方面
内陸のはやま三ヶ岡緑地方面
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