神奈川県立近代美術館 葉山館は、2003年10月に、当時3館目の神奈川県立美術館として開館しました。
日本で最初の公立近代美術館である神奈川県立近代美術館 鎌倉館の2016年の一般公開終了にともない、現在は、神奈川県立近代美術館のメインの美術館となっています。年間4~6回の展覧会を開催しています。
レストラン、ミュージアムショップ、地下1階の美術図書室などの一部施設は、観覧料なしで利用することができます。
神奈川県立近代美術館 葉山館は、相模湾を望む一色海岸沿いに位置していて、美術館の外も最高のロケーションです。周囲の自然や建築と調和した屋外展示も多く、展覧会だけで帰ってしまうのはもったいないです。
INDEX
周囲の自然や建築と調和した屋外展示
神奈川県立近代美術館 葉山館には、中庭や庭園、駐車場などの屋外にも、たくさんの作品が展示されています。2016年には、旧鎌倉館から移設された作品も追加されました。
中庭の屋外展示 ※一部
庭園の屋外展示 ※一部
一色海岸を望む散策路
神奈川県立近代美術館 葉山館の建物の周囲には、ぐるりと一周まわれるように、散策路が整備されています。屋外展示は、この散策路沿いの庭園で多く見られます。
また、海沿いには東屋もあり、のんびり一色海岸を眺めることもできます。
相模湾を望む絶景レストラン「オランジュ・ブルー」
相模湾を一望できるオーシャンビューのレストラン「オランジュ・ブルー」では、地元の魚介や野菜などを使った料理を食べることができます。
レストラン「オランジュ・ブルー」は入館料なしで利用することができます。
陽が沈む時間の早い冬は夕日も望むことができる、穴場の絶景スポットでもあります。
神奈川県立近代美術館の歴史
1951年(昭和26年)11月、神奈川県立美術館は、日本で最初の公立近代美術館として鎌倉の鶴岡八幡宮の境内に開館しました。敗戦間もない困難な時代に、文化の復興をめざすため、誕生しました。
1984年(昭和59年)には、北鎌倉方面に歩いて5分ほどの場所に鎌倉別館が開館しました。このとき、元からある鶴岡八幡宮境内の美術館は本館という扱いになります。
その後、しばらく、鎌倉の本館と別館の2館体制が続きましたが、2003年(平成15年)、葉山町に葉山館が開館して、神奈川県立近代美術館は3館体制になりました。本館は再び名称を変えて、鎌倉館と呼ばれるようになります。
2016年(平成28年)3月、鶴岡八幡宮との土地貸借契約の満了にともない鎌倉館は閉館し、現在の葉山館と鎌倉別館の2館体制になりました。
鎌倉館の建物は、モダニズム建築の巨匠であるル・コルビュジエに学んだ坂倉準三の設計によるものです。DOCOMOMO(近代建築の記録と保存を目的とする国際学術組織)によって「日本の近代建築20選」に選出されるなど、美術館自体が美術品と言えるような名建築です。
現在この建物は、耐震補強工事などを経て、鎌倉文華館鶴岡ミュージアムとして再出発しています。