馬の背洞門は、城ヶ島南岸の赤羽根崎にある海蝕洞穴です。太平洋に面した城ヶ島の荒々しい地形のなかでも際立つ奇岩であり、また美しさも感じられます。
「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」(改訂第3版)で二つ星(「寄り道する価値がある」という評価)を獲得した、風光明媚な城ヶ島を訪れるのなら、馬の背洞門は絶対に外すことができない景勝地です。
INDEX
馬の背洞門は自然がつくりだした芸術品
馬の背洞門は、長い長い年月をかけて波や雨風の浸食によってできた、岩場がトンネル状にくり抜かれた海蝕洞穴です。その形状から、メガネ岩などと言われることもあります。
三浦半島のさらに南に位置する城ヶ島は、人を寄せ付けないほどの暴風または暴風雨になることもめずらしくありません。馬の背洞門は、過酷な環境のなかでこそ生み出された、自然の芸術品なのです。
馬の背洞門は、ハイキングコースの階段から、「馬の背」と形容される上部の形状を見ることもできます。崩落の危険があるため、馬の背洞門の上部に登ることは禁止されています。
磯遊びに最適な透明度が高い海岸
馬の背洞門の周辺の海岸は、城ヶ島の他の海岸と同じようにほとんど岩礁でできていて、ところどころ砂浜の箇所が見られます。砂浜も、さらさらの砂というよりは、貝殻が砕けて細かくなったような粒が多い傾向です。
東京湾でも相模湾でもなく、外洋の太平洋に面しているため、水質はすばらしく、透明度はとても高いです。
波が穏やかな日には、磯遊びにはうってつけの環境です。三浦半島の他の海岸ではなかなか見られないほどの高波が打ち寄せることもありますので、天候には注意を払うように気をつけましょう。
2024年海水浴場 | × 馬の背洞門(赤羽根崎)は海水浴場ではありません |
2024年海の家開設 | × |
公衆トイレ | △(最寄りのトイレは、県立城ヶ島公園の入口と城ヶ島灯台近くにありますが、いずれも徒歩10~15分ほどの場所です) |
駐車場 | △ 県立城ヶ島公園駐車場 城ヶ島西側駐車場 |
馬の背洞門の近くで見られる生き物たち
馬の背洞門の隣りにはもう一つ大きく口を空けた洞門があります。メガネ岩などと呼ばれてきたのは、この洞門と合わせて両眼になるからかもしれません。
この、もう一方の洞門の内部は、潮が引くと、絶好の磯遊びの空間になります。普段は人の気配がしない場所のため生き物たちも油断しているのか、カニなどをすぐ近くで観察することができます。ウミウ生息地も近いため、ひょっこりウミウが顔を出してくれることもあるかもしれませんよ。(自然環境や季節にもよりますし、もちろん、いつも近くに訪れてくれるわけではありません)