スポンサーリンク

海上自衛隊横須賀基地・船越地区 | 自衛艦隊司令部等が入る「海上作戦センター」のある実働部隊の司令塔

海上自衛隊船越地区・長浦湾より望む(撮影日:2022.08.10) 横須賀
海上自衛隊船越地区・長浦湾より望む(撮影日:2022.08.10)

海上自衛隊横須賀基地・船越ふなこし地区は、海上自衛隊自衛艦隊司令部開発隊群などが置かれている海上自衛隊の拠点です。いずれも長浦湾(長浦港)の左岸(北側)に位置していて、最寄り駅は京急線の京急田浦駅です。
海上自衛隊主要な現場部隊の司令部が一つの庁舎に集められた「海上作戦センター」が所在することが、海上自衛隊横須賀基地・船越地区の特徴です。同じ長浦湾沿岸には、横須賀基地・田浦地区が隣接しています。

第二次世界大戦まで、このあたりには、横須賀海軍工廠実験部海軍工廠造兵部(現在の東芝ライテック一帯)、潜水艦基地隊(現在の田浦中学校一帯)などがありました。現在の海上自衛隊横須賀基地・船越地区の施設には、これらがルーツであるというものも少なくありません。
海上自衛隊では「横須賀基地」という名前を正式名称として使用していませんが、通称として定着しているため、この記事ではこのように表記します)

この地には、終戦まで横須賀海軍工廠の航海・電池・光学の各実験部がありました。海上自衛隊横須賀基地・船越地区にある開発隊群は、これらがルーツであると言えます。
横須賀海軍工廠実験部の跡地の一部には、戦後、イエズス会によって現在の栄光学園が設立されました。これには、当時の米海軍横須賀基地司令官・デッカー大佐の意向があったと言います。
栄光学園は1964年(昭和39年)に大船(鎌倉市玉縄)へ移転し、その跡地には、関東自動車工業(現・トヨタ自動車東日本)の技術センターができました。現在では関東自動車工業も移転し、その跡地に造られたのが「海上作戦センター」になります。
海上自衛隊横須賀基地・船越地区の小高い場所に設けられた「海上作戦センター」は、長浦湾周辺の新たなランドマーク的存在になっています。

スポンサーリンク

現場部隊の運用を一括して指揮する「海上作戦センター」

海上自衛隊船越地区・自衛隊艦隊司令部「海上作戦センター」(撮影日:2022.11.03)
海上自衛隊船越地区・自衛隊艦隊司令部「海上作戦センター」(撮影日:2022.11.03)

海上自衛隊「海上作戦センター」は、海上自衛隊の主力部隊である自衛艦隊をはじめ、その配下の水上艦隊(「海上作戦センター」発足当時は護衛艦隊掃海隊群水上艦隊はこれらが2026年に統合された部隊)・潜水艦隊開発隊群各司令部が集められ、2020年に運用が開始された、現場部隊の運用を一括して指揮する海上自衛隊の中枢施設です。地上6階、地下2階の庁舎の地下には、平時でも24時間・365日体制で現場部隊を運用する、作戦室が設けられています。
もとは、各司令部は別々の場所に点在していましたが、「海上作戦センター」に集約されたことによって、部隊間の意思疎通が図りやすくなっています。

同じ海上自衛隊横須賀基地内には、横須賀本港に面した西逸見町に、横須賀地方隊横須賀地方総監部が置かれています。この「地方総監部」と、海上自衛隊横須賀基地・船越地区に置かれている「司令部」との違いは、「司令部」が自衛艦隊という実働部隊を指揮・運用する文字通り現場における司令塔の役割なのに対して、「地方総監部」は基地の管理業務全般から艦艇の補修や補給、隊員の教育や福利厚生といった後方支援にあたる本部のような存在です。
海上自衛隊横須賀基地・船越地区では一般向けのイベントはほとんど開催されることがありませんが、広報も担う横須賀地方総監部周辺では、年に数回イベントが開催されて、基地の一般開放が行われています。

海上自衛隊船越地区・長浦港の岸壁に停泊する掃海艦「ひらど」(撮影日:2022.11.03)
海上自衛隊船越地区・長浦港の岸壁に停泊する掃海艦「ひらど」(撮影日:2022.11.03)
海上自衛隊船越地区・長浦港の岸壁に停泊する掃海艇「ちちじま」など(撮影日:2022.11.03)
海上自衛隊船越地区・長浦港の岸壁に停泊する掃海艇「ちちじま」など(撮影日:2022.11.03)
スポンサーリンク

装備品の開発や評価と試験艦「あすか」の運用を担う開発隊群

米海軍吾妻倉庫地区・吾妻島西側を行く試験艦「あすか」(撮影日:2022.10.29)
吾妻島西側を行く試験艦「あすか」(撮影日:2022.10.29)

海上自衛隊横須賀基地・船越地区の特徴の一つに、新たな装備品開発とその評価、現有装備品の改善、それらを運用するための各種システム開発などを行う、開発隊群が置かれていることがあります。
新たな装備品や、導入を検討している装備品に対する性能試験の支援を任務とする、試験艦「あすか」も運用しています。近年では、次世代兵器として注目されているレールガンの試験も試験艦「あすか」を使用して行われています。

試験艦「あすか」は、海上自衛隊の試験艦としては二代目にあたります。海上自衛隊初の試験専用艦としては、ペリー上陸の地「久里浜」にちなんで命名された試験艦「くりはま」が運用されていましたが、2012年に退役しています。
海上自衛隊横須賀基地・船越地区内にある開発隊群庁舎の前には、その試験艦「くりはま」右舷錨が保存・展示されています。

海上自衛隊船越地区・海上自衛隊初の試験艦「くりはま」右舷錨(撮影日:2022.11.03)
海上自衛隊船越地区・海上自衛隊初の試験艦「くりはま」右舷錨(撮影日:2022.11.03)
海上自衛隊船越地区・海上自衛隊初のシステム艦「たちかぜ」左舷錨(撮影日:2022.11.03)
海上自衛隊船越地区・海上自衛隊初のシステム艦「たちかぜ」左舷錨(撮影日:2022.11.03)
海上自衛隊船越地区・海上自衛隊開発隊群庁舎の玄関(撮影日:2022.08.10)
海上自衛隊船越地区・海上自衛隊開発隊群庁舎の玄関(撮影日:2022.08.10)
スポンサーリンク

海上自衛隊横須賀基地・船越地区周辺の見どころ

海上自衛隊横須賀基地・田浦地区
海上自衛隊横須賀基地・田浦地区は、海上自衛隊艦船補給処、海上自衛隊第2術科学校、自衛隊横須賀病院、海上自衛隊潜水医学実験隊などが置かれている海上自衛隊の拠点です。いずれも長浦湾(長浦港)の最奥に位置...
船越神社
船越神社ふなこし じんじゃは、京急田浦駅からJR田浦駅方面へ徒歩で10分ほど歩いた、国道16号沿いの高台に鎮座する神社です。明治のはじめに、国道16号を挟んだ斜め向かい側に建つ景徳寺境内で祀られ...
船越南郷公園
船越南郷公園ふなこしなんごうこうえんは、京急田浦駅のすぐ裏手にある、桜の名所として親しまれている公園です。桜の木は約54本とそれほど多く植えられているわけではありませんが、公園がとても小さいため、そ...
浦郷公園
浦郷公園うらごうこうえんは、横須賀の北東部に位置する、深浦湾に面した街区公園です。榎戸湊と呼ばれた、かつての漁業や海運の要衝だった場所にあります。早春には、およそ30本の河津桜が公園の外周に咲きほこ...
深浦ボートパーク(よこすか・ふかうら海の駅)
深浦ふかうらボートパークは、東京湾に面した横須賀・浦郷町の深浦湾沿いにある、5カ所の浮桟橋や芝生広場などからなる船舶係留施設です。深浦ボートパークは「横須賀ボートパーク」の一つで、横須賀市によって、...
スポンサーリンク

三浦半島の自衛隊・米軍関連施設

米海軍横須賀基地(ベース)
米海軍横須賀基地は、在日米海軍司令部が置かれる基地です。通称「ベース」と呼ばれています。アメリカ海軍第7艦隊・旗艦(司令部)の揚陸指揮艦「ブルー・リッジ」が母港とする他、原子力空母「ジョージ・ワシン...
横須賀海軍施設ドック(旧横須賀製鉄所)
横須賀海軍施設ドックは、横須賀製鉄所を前身に持つ、在日米海軍と海上自衛隊の艦船を修理するための施設です。ヴェルニー公園対岸の、米海軍横須賀基地(通称:ベース)内に位置しています。横須賀製鉄所...
海上自衛隊横須賀地方総監部(海上自衛隊横須賀基地)
海上自衛隊・横須賀地方隊は、横須賀がある首都圏はもちろんのこと、北は岩手県、西は三重県に至る太平洋沿岸一帯の防衛・警備業務や、南極輸送を含む海外派遣の艦艇や自衛艦隊への補給や修理といった後方支援業務...
海上自衛隊横須賀基地・田浦地区
海上自衛隊横須賀基地・田浦地区は、海上自衛隊艦船補給処、海上自衛隊第2術科学校、自衛隊横須賀病院、海上自衛隊潜水医学実験隊などが置かれている海上自衛隊の拠点です。いずれも長浦湾(長浦港)の最奥に位置...
吾妻島・吾妻山(米海軍吾妻倉庫地区)
吾妻島は、横須賀本港と長浦港の間の東京湾に浮かぶ島です。かつては箱崎半島として三浦半島と陸続きの岬でしたが、1889年(明治22年)に開通した新井掘割水路によって島になりました。1928年(...
海上自衛隊横須賀地方総監部田戸台分庁舎(旧横須賀鎮守府司令長官官舎)
海上自衛隊田戸台分庁舎は、1913年(大正2年)に横須賀鎮守府司令長官の宿舎として建てられた、和洋折衷の住居建築です。終戦後は在日米海軍司令官の住居として使用されていましたが、1969年(昭和44)...
記念艦三笠
三笠みかさは旧日本海軍の戦艦で、1902年(明治35年)にイギリスで竣工されました。東郷平八郎が率いる連合艦隊の旗艦として、日露戦争の日本海海戦でロシア海軍のバルチック艦隊と戦い、歴史的勝利を収めた...
陸上自衛隊久里浜駐屯地/システム通信・サイバー学校
陸上自衛隊久里浜駐屯地は、1950年(昭和25年)に自衛隊の前身である警察予備隊発足と同時に設置された2つの駐屯地のうちの1つです。このとき同時に設置された、もう1つの越中島駐屯地は廃止済みのため、...
旧海軍通信学校地下壕(陸上自衛隊久里浜駐屯地)
旧海軍通信学校地下壕は、横須賀・久比里にある陸上自衛隊久里浜駐屯地周囲の山中に残る、全長約2,000mにもおよぶ地下施設です。第二次世界大戦の終戦直後からその存在は知られていましたが、史料が残されて...
自衛隊武山駐屯地(陸上自衛隊武山駐屯地、海上自衛隊横須賀教育隊、航空自衛隊武山分屯基地、陸上自衛隊高等工科学校など)
自衛隊武山駐屯地は、陸上自衛隊武山駐屯地、海上自衛隊横須賀教育隊、航空自衛隊武山分屯基地、陸上自衛隊高等工科学校などからなる、自衛隊施設です。陸海空の自衛隊が1か所にそろう、全国的にもめずらしい施設...
池子の森自然公園
池子の森自然公園は池子住宅地区及び海軍補助施設(池子米軍家族住宅地区)内にある公園です。公園は大きくスポーツエリアと緑地エリアに分かれていて、それぞれ、2015年と2016年から利用が開始さ...

DATA

住所 横須賀市船越町7-73 ※自衛艦隊・水上艦隊・潜水艦隊・開発隊群の各司令部が入る「海上作戦センター」の所在地
アクセス
行き方

・京急線「京急田浦駅」より徒歩約20分
・JR横須賀線「田浦駅」より徒歩約30分

営業時間

※通常非公開
クルーズ船「YOKOSUKA軍港めぐり」で海上より見学可能

電話番号 046-861-8281(自衛艦隊司令部)
※このページに掲載している内容は、予告なく変更となっている場合があることをご了承ください。
※地図は、右上のレイヤーボタンから、「オープンストリートマップ」「地理院地図」「Google マップ」「空中写真」に切り替えられます。「空中写真」は場所や縮尺によって表示できない年代もあります。大まかな場所を知りたい場合は「Google マップ」、目的地付近の詳細な道路地図を調べたい場合は「オープンストリートマップ」または「地理院地図」を選択すると分かりやすいです。左上の縮尺ボタンとあわせてご活用ください。
error: 申し訳ありません。コピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました