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浦賀の渡し | ポンポン船の愛称で親しまれてきた浦賀の東西を結ぶ渡船

浦賀の渡し・東渡船場から西渡船場へ向かう愛宕丸(撮影日:2021.10.24) モビリティ
浦賀の渡し・東渡船場から西渡船場へ向かう愛宕丸(撮影日:2021.10.24)

浦賀の渡しは、江戸時代から続く、西浦賀東浦賀を結ぶ渡し船です。浦賀湾は、大きな川のように、内陸の奥深くまで入り込んだ地形をしています。
江戸時代中期に西浦賀浦賀奉行所が置かれたことに加えて、舟運が交通や貨物の主役だった時代、天然の良港だった浦賀港は、風待ちの港町として栄えました。しかし、東西の浦賀の町を行き来するためには内陸の道を大回りする必要があり、不便でした。そこで、浦賀湾をショートカットする交通手段として渡し船が定着していくことになりました。

浦賀の渡しは、海上交通としては全国的にもめずらしい、横須賀市の「市道」(市道2073号)に指定されています。近年は、住民の生活の足としてだけでなく、観光の側面も大きいです。
浦賀の渡しの東西2つの渡船場近くに鎮座する2つの叶神社では、西叶神社で授かった勾玉を、東叶神社お守り袋に納めて完成させる御守りに、恋愛などの良縁に恵まれるご利益があるということで注目されていて、渡し船はこの2つの叶神社を結ぶ象徴のような存在でもあります。

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ポンポン船の愛称で親しまれてきた愛宕丸

浦賀の渡し・西渡船場に接岸する愛宕丸(撮影日:2023.07.12)
浦賀の渡し・西渡船場に接岸する愛宕丸(撮影日:2023.07.12)

浦賀の渡しに使われている船は旅客定員12名の小舟ですが、自転車やベビーカーを乗せることも可能です。渡し船の正式名称は「愛宕丸あたごまる」ですが、昔から地元では「ポンポン船」の愛称で親しまれてきました。
ポンポン船」の名前の由来は、かつての船に載っていたエンジンの「ポンポンポンポン・・・」という独特な音によります。現在の「愛宕丸」は1998年から就航している二代目で、かつてのような派手なエンジン音はしません。「愛宕丸」の名前は、西渡船場の近くの愛宕山に由来しています。

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徒歩約30分の工程を約3分で結ぶ快適クルーズ

浦賀の渡し・浦賀湾を横断する愛宕丸(撮影日:2022.04.10)
浦賀の渡し・浦賀湾を横断する愛宕丸(撮影日:2022.04.10)

浦賀の渡しには時刻表はありません。渡船場に船が着いていない場合は、ブザーを押せば向かい側の渡船場から浦賀湾を渡ってきてくれます。浦賀の渡しの所要時間は約3分のため、すぐに迎えに来てくれます。
風待ち港として栄えた浦賀湾は波も穏やかなため、小型の船のわりには揺れも少ないです。

なお、浦賀駅方面の内陸を経由して東西の渡船場間を行き来しようとした場合、直通で結んでいるバスはなく、徒歩では30分以上かかります。

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浦賀の渡し・西渡船場

浦賀の渡し・西渡船場に停泊中の愛宕丸(撮影日:2023.09.24)
浦賀の渡し・西渡船場に停泊中の愛宕丸(撮影日:2023.09.24)

西渡船場へのアクセス方法

浦賀駅から徒歩の場合

京急本線「浦賀駅」より徒歩約20分

浦賀駅からバス利用の場合

京急本線「浦賀駅」より京急バス「京急久里浜駅(紺屋町・高坂経由もしくは千代ヶ崎・開国橋経由)」行きまたは「JR久里浜駅」行きバスに乗車して『紺屋町』下車すぐ

久里浜駅からバス利用の場合

京急久里浜線「京急久里浜駅」より京急バス「浦賀駅(高坂・紺屋町経由もしくは開国橋・千代ヶ崎経由)」行きバスに乗車して『紺屋町』下車すぐ
(JR久里浜駅から浦賀駅行きのバスもありますが、本数が少ないため、京急久里浜駅からの利用をおすすめします)

西渡船場周辺の見どころ

西叶神社
「叶神社かのうじんじゃ」は、平安時代後期から鎌倉時代初期にかけての僧・文覚もんがくが源氏再興を願い、石清水八幡宮を勧請して創建したと伝えられています。文覚は房総半島の鹿野山に籠り、石清水八幡宮の...
西浦賀みなと緑地・陸軍桟橋
西浦賀みなと緑地・陸軍桟橋りくぐんさんばしは、浦賀港の西岸沿いに整備された、親水護岸沿いのボードウォークやプロムナードなどからなる公園です。浦賀の渡しの西渡船場を境に、西叶神社前の北側のエリア(浦賀...
愛宕山公園
愛宕山公園あたごやまこうえんは、浦賀湾を望む西浦賀の高台にある、1891年(明治24年)に開園した、横須賀市内で一番古い公園です。1853年(嘉永6年)にペリーが浦賀に来航した際、事実上の幕府側の代...
浦賀ドック
浦賀ドック(浦賀レンガドック、住友重機械工業浦賀工場)は、1899年(明治32年)から1世紀以上に渡って約1,000隻以上の船舶の製造や修理を行ってきた、世界に4か所しか現存しない(諸説あり)とされ...
川間ドック(シティ・マリーナ・ヴェラシス)
川間ドック(住友重機械工業川間工場)は、当時、東京石川島造船所の取締役会長だった渋沢栄一の提案により1895年(明治28年)から建設が開始されたレンガ積みドライドックです。横須賀製鉄所(横須賀造船所...
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浦賀の渡し・東渡船場

浦賀の渡し・東渡船場に停泊中の愛宕丸(撮影日:2015.10.19)
浦賀の渡し・東渡船場に停泊中の愛宕丸(撮影日:2015.10.19)

東渡船場へのアクセス方法

浦賀駅からバス利用の場合

京急線「浦賀駅」より京急バス「観音崎」行き、または「かもめ団地」行きで『新町』下車、徒歩約5分

浦賀駅から徒歩の場合

京急線「浦賀駅」より徒歩約20分

東渡船場周辺の見どころ

DATA

営業時間 7:00~17:00
休業日 なし ※荒天時や船の点検時は運休
料金 大人 400円、小・中学生 200円
※横須賀市民は、大人 200円、小・中学生 100円
※自転車および大きな荷物は+50円
電話番号 046-825-7144 (9:00〜17:00)※株式会社トライアングル
ウェブサイト https://ponponsen.jp/
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