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報国寺(竹の寺)| 鎌倉随一の美しい竹林の庭を持つ足利・上杉両家の菩提寺

報国寺・竹の庭(撮影日:2023.06.27) 鎌倉
報国寺・竹の庭(撮影日:2023.06.27)
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報国寺ほうこくじは、境内の竹の庭が美しく、鎌倉随一の「竹の寺」として知られています。無数のや美しいが織りなす幻想的な報国寺は、鎌倉の中でもとくに、インバウンド・外国人観光客に人気がある場所の一つでもあります。

報国寺は、祖先供養のため足利家時あしかが いえときが開基したとされていますが、上杉重兼も創設に関わっています。そのため、足利、上杉両家の菩提寺でもありました。
境内には、報国寺を開いた足利家時の墓や、1438年(永享10年)に起きた永享の乱で敗れ、報国寺で自害割腹した足利義久の墓、戦死者を弔う石塔などの供養塔が点在しています。

山号功臣山
宗派臨済宗建長寺派
寺格諸山
本尊釈迦牟尼佛
創建1334年(建武元年)
開山仏乗禅師(天岸慧広てんがんえこう
開基足利家時、上杉重兼

報国寺竹の庭はとくに、朝9時の開門直後や午前中の早い時間帯など、混雑していない時間帯に行くことをオススメします。静けさの中に竹の葉がふれ合ってできる独特なサラサラとした音色は、心を落ちつかせてくれます。

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約2,000本の孟宗竹からなる竹の庭

報国寺・竹の庭を見上げる(撮影日:2023.06.27)
報国寺・竹の庭を見上げる(撮影日:2023.06.27)

報国寺竹の庭には小径が敷かれていて、竹林の中を散策できるようになっています。
この約2,000本の孟宗竹からなる美しい竹の庭は一年を通してたのしめます。青々とした葉を茂らす竹の旬の季節は秋ですので、より美しい竹の庭を体験したいのであれば、秋に訪れると良いでしょう。「竹の春」は秋の季語になっていて、竹の旬は一般的な草木のそれとは逆になります。

竹の庭の中には、茶屋「休耕庵」が隠れ家のように建っています。茶屋「休耕庵」では、竹の庭の絶景を目の前にして、抹茶とお菓子をいただけます(別途料金)。
竹林を吹き抜ける風の心地よいざわめきを聴きながら休むことができる、「竹の寺報国寺ならではの非日常を味わえる空間です。

報国寺・竹林の中の茶席「休耕庵」(撮影日:2023.06.27)
報国寺・竹林の中の茶席「休耕庵」(撮影日:2023.06.27)
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足利一族の墓所と伝わるやぐら

報国寺・裏山のやぐら(撮影日:2023.06.27)
報国寺・裏山のやぐら(撮影日:2023.06.27)

報国寺は、足利・上杉両家の菩提寺でもあります。報国寺竹の庭奥の裏山には、大きなやぐらが口を開けています。このやぐらが、足利家時や足利義久ら足利一族の墓所と言われています。
少し離れた場所からしか見学することができませんが、いくつもの石塔が並んでいることを確認できます。

報国寺旧華頂宮邸がある谷戸は、古くから宅間ヶ谷と呼ばれてきました。
報国寺の創設に関わった上杉重兼は、室町時代に鎌倉府の鎌倉公方を支える関東管領を世襲した諸上杉家の一つ・宅間上杉家の祖とされています。宅間上杉家の「宅間」とは宅間ヶ谷に屋敷を構えたことに由来しています。(宅間の他は、犬懸扇谷山内の4家で、いずれも鎌倉の地名。犬懸上杉家の家名の由来となった犬懸ヶ谷は、宅間ヶ谷の一つ西側の谷戸です)

報国寺は、宅間上杉家が仕えた第4代鎌倉公方足利持氏の嫡男・足利義久が、永享の乱に敗れて自害した地とされていて、鎌倉公方が断絶して、室町時代中期以降、鎌倉が関東の中心ではなくなっていくはじまりの地となった場所でもあります。

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本堂裏には枯山水庭園

報国寺・本堂裏の枯山水庭園(撮影日:2023.06.27)
報国寺・本堂裏の枯山水庭園(撮影日:2023.06.27)

報国寺本堂の裏は枯山水庭園になっていて、こちらも見事です。
枯山水庭園の周辺では、春には東国花の寺百ヶ寺に選ばれている山茱萸 (サンシュユ)、初夏には半夏生(ハンゲショウ)などの花もたのしめます。

報国寺・苔むす境内(撮影日:2023.06.27)
報国寺・苔むす境内(撮影日:2023.06.27)
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初夏の報国寺のあじさい

報国寺・山門前のあじさい(撮影日:2023.06.27)
報国寺・山門前のあじさい(撮影日:2023.06.27)

それほど株数が多いわけではありませんが、報国寺ではあじさいもたのしめます。山門の前や竹の庭のまわりなどで見られます。

報国寺・竹の庭横の石仏とあじさい(撮影日:2023.06.27)
報国寺・竹の庭横の石仏とあじさい(撮影日:2023.06.27)
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晩秋の報国寺の紅葉

報国寺・山門の前の紅葉(撮影日:2021.12.03)
報国寺・山門の前の紅葉(撮影日:2021.12.03)

竹林のイメージが強い報国寺ですが、晩秋にはモミジイチョウが鮮やかに境内を彩り、こちらも見事です。鎌倉の紅葉の穴場スポットの一つと言えます。

報国寺・竹林の裏のイチョウ(撮影日:2021.12.03)
報国寺・竹林の裏のイチョウ(撮影日:2021.12.03)
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その他の報国寺境内の見どころ

山門

報国寺・山門(撮影日:2019.02.26)
報国寺・山門(撮影日:2019.02.26)

参道

報国寺・参道(撮影日:2023.06.27)
報国寺・参道(撮影日:2023.06.27)

本堂

報国寺・本堂(撮影日:2023.06.27)
報国寺・本堂(撮影日:2023.06.27)

鐘楼

報国寺・鐘楼(撮影日:2019.02.26)
報国寺・鐘楼(撮影日:2019.02.26)
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報国寺周辺の見どころ

報国寺・参拝者駐車場(撮影日:2021.12.03)
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DATA

住所 鎌倉市浄明寺2-7-4
アクセス
行き方

JR横須賀線・湘南新宿ライン、江ノ電「鎌倉駅(東口)」より、京急バス「鎌倉霊園正面前太刀洗」行き、「金沢八景駅」行き、「ハイランド」行きで『浄明寺』下車徒歩約3分
または、JR横須賀線・湘南新宿ライン、江ノ電「鎌倉駅(東口)」より徒歩約30分

駐車場 あり(駐車台数が少ないため、公共交通機関か近隣の有料駐車場をおすすめします)
営業時間

<拝観時間>
9:00~16:00

休業日 12/29~1/3
料金

<竹の庭拝観料>
300円(中学生以上)

電話番号 0467-22-0762
ウェブサイト https://houkokuji.or.jp/
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