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浄妙寺 | 花の庭園・枯山水・石窯ガーデンテラスなど見どころが多い足利氏ゆかりの禅寺

浄妙寺・初春の境内を拝観受付前より望む(撮影日:2026.02.03) 鎌倉
浄妙寺・初春の境内を拝観受付前より望む(撮影日:2026.02.03)

浄妙寺じょうみょうじは、足利氏ゆかりの地に建つ、鎌倉五山第五位の禅寺です。
他の鎌倉五山の寺院が北条氏源氏とゆかりが深い寺院なのに対して、浄妙寺は唯一それ以外の足利氏ゆかりの寺院です。
鎌倉五山という制度が確立したのも、室町幕府第3代将軍・足利義満の時代で、浄妙寺の最盛期もこの頃です。

開基の足利義兼あしかが よしかね源頼朝に仕えた武将で、創建以来、足利氏が天下を取った室町時代に至るまで、浄妙寺周辺は足利氏の鎌倉での拠点として重要な土地でした。
浄妙寺の境内には、足利尊氏の弟・足利直義あしかが ただよし尊氏・直義の父・足利貞氏あしかが さだうじの墓が残されています。

山号になった寺の裏山・稲荷山には鎌足稲荷神社の祠があります。この地に藤原鎌足鎌槍を埋めたことが「鎌倉」という地名の由来になったという伝説が残されています。
浄妙寺では、藤原鎌足ゆかりの八重桜鎌足桜」も見られます。

山号稲荷山とうかさん
宗派臨済宗建長寺派
寺格鎌倉五山第五位
本尊釈迦如来像
創建1188年(文治4年)
開山退耕行勇
開基足利義兼

浄妙寺では、本堂前の前庭喜泉庵の枯山水庭園石窯ガーデンテラスのイングリッシュガーデンと、三者三様の庭園をたのしむことができます。石窯ガーデンテラスの近くには、もう一つ、あまり観光客が訪れない庭園があります。

浄妙寺・梅と本堂(撮影日:2024.02.29)
浄妙寺・梅と本堂(撮影日:2024.02.29)
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浄妙寺と浄明寺

浄妙寺・山門(撮影日:2026.02.03)
浄妙寺・山門(撮影日:2026.02.03)

浄妙寺の周辺は、源頼朝に仕えた足利義兼がこの地に屋敷を構えて以来、室町時代の鎌倉公方足利公方)に至るまで、足利家代々ゆかりの地です。

足利義兼浄妙寺を創建した当初は「極楽寺」という真言宗の寺院でしたが、建長寺を開山した蘭渓道隆の弟子・月峯了然が禅宗の寺院に改宗しました。「浄妙寺」という寺号は、中興開基の足利貞氏の戒名から名づけられました。

浄妙寺が建つあたりの地名は、寺号と読み方が同じで漢字が異なる、「浄明寺じょうみょうじ」と言います。もちろん、地名の由来は「浄妙寺」です。
」と「」の、「みょう」の漢字が一字違いなのは、鎌倉五山第五位という寺格と足利氏の菩提寺である浄妙寺に配慮して、あえて異なる字を当てたと言われています。

浄妙寺・山門から見た本堂(撮影日:2021.03.16)
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初春に梅の花が咲き乱れる庭園と本堂

浄妙寺・本堂(撮影日:2026.02.03)
浄妙寺・本堂(撮影日:2026.02.03)

浄妙寺山門をくぐり、拝観受付を過ぎると、すぐに庭園本堂が目に入ります。いつでもキレイに整然としている、とても心地よい空間です。
庭園本堂のまわりでは、ツバキなどの季節の花々や、などをたのしむことができます。

浄妙寺・本堂から見た庭園(撮影日:2021.03.16)
浄妙寺・本堂から見た庭園(撮影日:2021.03.16)

浄妙寺を代表する梅の花

鎌倉有数の「花の寺」として知られる浄妙寺を代表する花と言えば、梅の花です。山門をくぐって、拝観受付の周辺から出迎えてくれます。境内のいろいろな場所で見られますが、とくに本数が多く、枝ぶりも見事なのは本堂前庭園です。

浄妙寺・本堂前より参道沿いの梅を望む(撮影日:2026.02.03)
浄妙寺・本堂前より参道沿いの梅を望む(撮影日:2026.02.03)
浄妙寺・参道沿いの白梅とメジロ(撮影日:2026.02.03)
浄妙寺・参道沿いの白梅とメジロ(撮影日:2026.02.03)
浄妙寺・白梅越しの紅梅(撮影日:2026.02.03)
浄妙寺・白梅越しの紅梅(撮影日:2026.02.03)

▼その他の鎌倉の梅の名所はこちら▼

【2026 No.4】特集 | 鎌倉梅の名所

本堂前庭園で見られるその他の花々

浄妙寺・本堂前の庭園に咲くサンシュユ(撮影日:2021.03.16)
浄妙寺・本堂前の庭園に咲くサンシュユ(撮影日:2021.03.16)
浄妙寺・ツバキ(撮影日:2024.02.29)
浄妙寺・ツバキ(撮影日:2024.02.29)
浄妙寺・花塚(撮影日:2026.02.03)
浄妙寺・花塚(撮影日:2026.02.03)
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足利貞氏と足利直義の墓

浄妙寺・足利貞氏の墓(鎌倉市指定有形文化財-宝篋印塔(明徳三年銘))(撮影日:2026.02.03)
浄妙寺・足利貞氏の墓(鎌倉市指定有形文化財-宝篋印塔(明徳三年銘))(撮影日:2026.02.03)

浄妙寺・中興開基の足利貞氏は、室町幕府初代将軍・足利尊氏の父です。貞氏自身は、鎌倉幕府が滅亡するよりも前に亡くなっています。
浄妙寺本堂裏の墓所には、足利貞氏の墓と伝わる宝篋印塔(明徳三年銘・鎌倉市指定有形文化財)が残されています。

浄妙寺の山すそにあるやぐら(主に中世に造られた横穴式の墳墓または供養の場)には、足利貞氏の三男・足利直義の墓と伝わる宝篋印塔があります。
直義は、兄・尊氏とともに南北朝期を戦い抜き、室町幕府創設に深く関わりました。しかし、二人は幕府の内乱(観応の擾乱かんのうのじょうらん)で対立し、最終的に尊氏に敗れた直義は現在の浄妙寺境内にあった幽閉先の延福寺(廃寺)で没しました。軍記物語「太平記」では、毒殺だったという説をとっています。現在は浄妙寺境内ですが、延福寺は、足利直義の墓があるやぐら周辺にあったとされています。

浄妙寺・足利直義の墓(撮影日:2021.03.16)
浄妙寺・足利直義の墓(撮影日:2021.03.16)
浄妙寺・足利直義の墓を含む延福寺跡のやぐら群(撮影日:2021.03.16)
浄妙寺・足利直義の墓を含む延福寺跡のやぐら群(撮影日:2021.03.16)
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喜泉庵と石窯ガーデンテラス

浄妙寺・喜泉庵と枯山水庭園(撮影日:2024.02.29)
浄妙寺・喜泉庵と枯山水庭園(撮影日:2024.02.29)

境内にある喜泉庵では、枯山水庭園を見ながらお抹茶や菓子をいただくことができます(有料)。初春には、可憐な白梅も花を添えます。

また、同じく境内には石窯ガーデンテラスという、洋館のカフェレストランがあります(来店には浄妙寺の拝観料が必要)。
この洋館は、足利直義最期の地・延福寺の跡地に貴族院議員・犬塚勝太郎の邸宅として1922年(大正11年)に建てられました。その後、長らく廃れていましたが、2000年に石窯ガーデンテラスとしてオープンしました。

石窯ガーデンテラスにはイングリッシュガーデンがあり、季節の花々が美しい浄妙寺本堂の前庭喜泉庵の枯山水庭園と合わせて、趣の異なる3つの庭園を一つの境内でたのしむことができます。

浄妙寺・-石窯ガーデンテラス(撮影日:2021.03.16)
浄妙寺・石窯ガーデンテラス(撮影日:2021.03.16)
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散策路と境内上部の庭園で見られる花々

本堂から石窯ガーデンテラスにかけては散策路になっていて、こちらの周辺でも、さまざまな花を見ることができます。
石窯ガーデンテラスの近くには、観光客はあまり訪れない庭園があります。比較的交通の便が良い浄妙寺ですので、観光客や修学旅行・遠足の学生にとって定番の一つになっていますが、ここまで訪れる人は少なく、静かにお花などをたのしめるシークレットガーデンのようです。

また、延福寺跡にあたる石窯ガーデンテラス足利直義の墓の間には竹林もあって、大正ロマンと中世の悲劇を結ぶ緩衝地帯のような趣があります。

本堂周辺の散策路

浄妙寺・マンサク(撮影日:2024.02.29)
浄妙寺・マンサク(撮影日:2024.02.29)
浄妙寺・アセビ(撮影日:2024.02.29)
浄妙寺・アセビ(撮影日:2024.02.29)
浄妙寺・クリスマスローズ(撮影日:2024.02.29)
浄妙寺・クリスマスローズ(撮影日:2024.02.29)

境内上部の庭園

裏山の斜面を利用して造られた庭園は、本堂前の庭園と違ってお手入れも最低限で、こちらのほうが落ちつくという人も多いでしょう。ベンチもあり、のんびり休憩できます。

浄妙寺・河津桜(撮影日:2024.02.29)
浄妙寺・河津桜(撮影日:2024.02.29)
浄妙寺・境内上部の庭園のロウバイ[アップ](撮影日:2026.02.03)
浄妙寺・境内上部の庭園のロウバイ[アップ](撮影日:2026.02.03)
浄妙寺・境内上部の庭園の八重咲き水仙(撮影日:2026.02.03)
浄妙寺・境内上部の庭園の八重咲き水仙(撮影日:2026.02.03)

延福寺跡の竹林

浄妙寺・竹林(撮影日:2024.02.29)
浄妙寺・竹林(撮影日:2024.02.29)
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晩春に咲きほこる牡丹や白藤と藤原鎌足ゆかりの鎌足桜

浄妙寺・鎌足桜[アップ](撮影日:2026.04.16)
浄妙寺・鎌足桜[アップ](撮影日:2026.04.16)

浄妙寺のある「鎌倉」という地名の由来には、いくつかの説があります。その一つが、大化の改新の中心人物・藤原鎌足ふじわら の かまたり中臣鎌足なかとみ の かまたり鹿島神宮へ参詣に向かう途中、夢のお告げにしたがってこの地に鎌槍を埋めたからとする説です。
浄妙寺東方の裏山(境内右後方)には、その鎌槍を埋納し、祠を建てて祀ったのがはじまりとされる、鎌足稲荷神社(鎌足稲荷社)が鎮座しています。

浄妙寺本堂左手に植えられている「鎌足桜」は、その藤原鎌足に由来するです。千葉・木更津(旧鎌足村)原産の八重桜で、ソメイヨシノが葉桜になったころに見ごろを迎えます。旧鎌足村藤原鎌足の出身地とされていて(諸説あり)、鎌足が村を訪れた際、土手に挿した桜の木の杖がそのまま根付いたものが、この鎌足桜だという伝説が残されています。
鎌足稲荷神社が鎮座する、鎌倉における藤原鎌足ゆかりの地である浄妙寺には、2008年に鎌足桜の苗木が寄贈され、今ではすぐ隣りの本堂と並ぶ大きさにまで成長しています。

その鎌足桜の足元周辺や本堂の前などには、牡丹が植えられていて、ちょうど鎌足桜と同じ時期に見ごろを迎えます。
いくつもの大ぶりで色鮮やかな花が見られる牡丹の開花時期が、季節の花々が咲く「花の寺」でもある浄妙寺で、いちばん境内が華やかな季節かもしれません。

さらに、鎌足桜牡丹と同じ季節には、本堂裏の墓地への入口付近で門のように構える藤棚で、白藤が見事な花を咲かせます。

浄妙寺・牡丹と晩春の本堂(撮影日:2026.04.16)
浄妙寺・牡丹と晩春の本堂(撮影日:2026.04.16)
浄妙寺・本堂横の牡丹、鎌足桜、白藤(撮影日:2026.04.16)
浄妙寺・本堂横の牡丹、鎌足桜、白藤(撮影日:2026.04.16)
浄妙寺・本堂横の白藤の藤棚(撮影日:2026.04.16)
浄妙寺・本堂横の白藤の藤棚(撮影日:2026.04.16)

イチョウの黄葉とモミジの紅葉の競演

浄妙寺・境内の黄葉と紅葉の競演(撮影日:2021.12.03)
浄妙寺・境内の黄葉と紅葉の競演(撮影日:2021.12.03)

浄妙寺では、本堂の前や庭園イチョウモミジの木が、割と近い場所にあります。そのため、晩秋には、イチョウの黄葉モミジの紅葉の競演をたのしむことができます。とくに本堂前の大銀杏は見事です。
紅葉の名所が多い鎌倉の中では穴場と言えますが、浄妙寺は静かな紅葉の名所です。

浄妙寺・本堂前の大銀杏(撮影日:2021.12.03)
浄妙寺・本堂前の大銀杏(撮影日:2021.12.03)
浄妙寺・石窯ガーデンテラスへ続く道の紅葉(撮影日:2021.12.03)
浄妙寺・石窯ガーデンテラスへ続く道の紅葉(撮影日:2021.12.03)

以下のリンク先からその他の【鎌倉の紅葉おすすめスポット】の情報もご覧ください

【2025 No.11】特集 | 晩秋の鎌倉・モミジの紅葉
【2025 No.11】特集 | 晩秋の鎌倉・イチョウの黄葉

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DATA

住所 鎌倉市浄明寺3-8-31
アクセス
行き方

JR横須賀線・湘南新宿ライン、江ノ電「鎌倉駅(東口)」より、京急バス「鎌倉霊園正面前太刀洗」行き、「金沢八景駅」行き、「ハイランド」行きで『浄明寺』下車徒歩約3分
または、JR横須賀線・湘南新宿ライン、江ノ電「鎌倉駅(東口)」より徒歩約30分

駐車場 あり(有料)
営業時間

<拝観時間>
9:00~16:30

休業日 なし ※石窯ガーデンテラスは月曜日・火曜日定休(祝日の場合は翌日)
料金

<拝観料>
大人(中学生以上)200円
小学生100円
※2026年3月1日より拝観料が改定されました。

電話番号 0467-22-2818
ウェブサイト https://tokasan-jomyoji.com/
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