常光寺は、城ヶ島北岸にある集落の最奥に建つ浄土真宗の寺院です。城ヶ島に現存する唯一の寺院です。そのため、古くから城ヶ島住民が寄り添う信仰と言えば、神道などの民俗信仰を除けば、浄土真宗であったと言えます。
対岸の三崎には、最福寺など、戦国時代に鎌倉から移ってきた浄土真宗の寺院が多く、常光寺は浄土真宗の布教が三崎の周辺にさらに広がりを見せていく過程で創建された寺院であると考えられます。
境内の隣接地には、常光寺が運営する城ヶ島保育園があり、遊具がたくさん見られるなど、常光寺の境内が園庭のようになっていて、賑やかです。
山号 | 城島山 |
宗派 | 浄土真宗本願寺派 |
寺格 | ― |
本尊 | 阿弥陀如来 |
創建 | 1573年(天正元年) |
開山 | 了善 |
開基 | 不詳 |
INDEX
常光寺は城ヶ島の学校教育発祥の地
1873年(明治6年)には、城ヶ島初の公立の学校として、常光寺に城ヶ島学舎が創立されました。1881年(明治14年)に城ヶ島学校(後の三崎小学校城ヶ島分校)の校舎が新築されて移転するまで、常光寺は城ヶ島唯一の学び舎でした。
城ヶ島大橋が開通した10年後の1970年(昭和45年)、三崎小学校城ヶ島分校は廃校となり、現在、城ヶ島に学校はありません。
常光寺の大銀杏
常光寺の境内には大銀杏が立っていて、春から落葉する前の晩秋にかけては、決して広いとは言えない境内全体をすっぽり覆っています。この大銀杏は、高い建物のない城ヶ島の集落では、遠くからでもよく目立ちます。
三崎周辺の海沿いで見られるイチョウは、風の影響を直に受けるため、毎秋、早い時期に落葉してしまう木々が多いです。しかし、常光寺のイチョウは、周囲を山に囲まれていることや、生命力が強いためか、例年、城ヶ島や三崎周辺では比較的遅い時期までイチョウの黄葉をたのしむことができます。
三崎港近くに鎮座する海南神社の大銀杏と同じように、常光寺の大銀杏も立派な乳根が見られます。
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常光寺(城ヶ島)境内の様子
城ヶ島の他の見どころ
常光寺のすぐ近くの丘の上には、城ヶ島海南神社が鎮座しています。