明月院は北鎌倉を代表する花の寺として知られていて、とくに、6月には約2,500株のアジサイが境内を埋めつくすことから「あじさい寺」「紫陽花寺」という愛称で親しまれています。
前身である「明月庵」は、1160年(永暦元年)に平治の乱で戦死した山内首藤俊通の供養のため、その子・経俊によって創建されました。
明月院は歴史ある禅宗寺院ですが、アジサイの「明月院ブルー」や、月とうさぎの逸話をモチーフにした仕掛けなど、質実剛健な他の禅寺とは、一味も二味も異なる魅力でいっぱいです。
山号 | 福源山 |
宗派 | 臨済宗建長寺派 |
寺格 | ※明月院が属していた「禅興寺」が 関東十刹第一位(最高位) |
本尊 | 聖観音 |
創建 | 1380年(康暦2年、天授6年) |
開山 | 密室守厳 |
開基 | 上杉憲方 |
「明月」とは、明るく澄みわたった満月のことを言います。明月院本堂後庭園を借景とした「悟りの窓」と呼ばれる丸窓(円窓)は、北鎌倉を代表する景観の一つです。とくに紅葉の時期は見物のための行列が絶えないほどで、その美しさは「明月院」の名のとおり、明るい月のようです。
INDEX
鮮やかな青さが特徴の「明月院ブルー」

明月院のあじさい鑑賞は、7月4日(火曜日)で終了となります。
明月院は、あじさいの剪定や境内整備のため、7月5日(水曜日)から7日(金曜日)まで、終日閉門(お休み)となります。
見ごろである6月を迎えると、約2,500株のアジサイが、明月院は境内のいたるところで咲き乱れます。山門前の参道沿いがいちばんの人気スポットですが、これはほんの一部で、境内のほとんどすべての参道沿いでアジサイを見られます。まさに「あじさい寺」「紫陽花寺」と呼ばれるのにふさわしい光景です。
その鮮やかな青さから「明月院ブルー」と言う言葉も生まれるほど今では有名な「明月院」のアジサイも、歴史はそれほど古くなく、第二次世界大戦後に植えられたことがはじまりです。
アジサイの他にも、春はモモや枝垂桜など、夏はハナショウブやヤマユリなど、秋はキンモクセイやハギなど、冬はロウバイやスイセンなど、境内には1年中花が絶えることがありません。

明月院のあじさいの見どころ5選
明月院のあじさいの見どころの定番は、ダントツで山門前の参道です。明月院ブルーが、風情ある山門と鎌倉石の参道によく映えます。
その人気の影で穴場と言えるのが、竹林と明月院ブルーのコラボレーションです。これも、明月院ならではの映えスポットです。
山門前の参道

本堂前の参道

本堂後庭園

竹林

お地蔵さまとあじさいのコラボレーション

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晩秋は谷戸一帯が赤や黄に色づく北鎌倉の紅葉の名所

晩秋に輝くように色づく明月院のモミジやイチョウの美しさも、「明月院ブルー」に決して負けていません。明月谷と呼ばれる、明月院がある狭い谷戸一帯が一面色づく様は圧巻です。
JR横須賀線の線路沿いの道から明月院の受付まで続く参道沿いのイチョウなどもきれいです。


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本堂の「悟りの窓」は北鎌倉を代表する人気スポット

本堂後庭園を借景とした「悟りの窓」と呼ばれる丸窓(円窓)は、北鎌倉エリアではもちろんのこと、鎌倉全体でも1、2を争う人気の映えスポットです。とくに紅葉の季節は見学者の長い行列が絶えることがありません。開門直後の時間がおすすめです。
紅葉以外の季節も、「悟りの窓」の向こう側の景色はいつも違いますし、「悟りの窓」の前にはその季節ならではの草花が添えられますので、もちろん四季を通してたのしめます。

本堂後庭園と枯山水庭園の2つの庭園

本堂後庭園は例年、紅葉の季節の12月上旬と花菖蒲の季節の6月上旬に特別公開されます。(拝観料と別途両料金が必要。開園期間は年によって変動します)
本堂後庭園へは、紅葉期と花菖蒲開花期以外の季節も、募金をすることで入園できます。(閉鎖している場合もあり)
本堂前は枯山水庭園になっていて、こちらは随時見学が可能です。
