鷹取山では、明治中期から昭和初期まで石材の採取をしていたため、垂直に切り立った岩壁が特徴です。切り出された石は、建築用材の他、東京湾の海堡(海に人工的に造られた砲台)の建設にも使用されました。
岩肌に開いている無数の穴は、ロッククライミングの練習で打ち込まれたものです。
鷹取山公園がある追浜側から行く他に、JR横須賀線「東逗子駅」または京急逗子線「神武寺駅」から神武寺を経由して行く神武寺・鷹取山ハイキングコースが整備されています。
追浜側はすぐ近くまで住宅地「湘南鷹取」が迫っているため気軽に訪れることができますが、ハイキングをたのしみたい場合は神武寺方面からがオススメです。
また、「がらめきの切通」を経由して、京急線「京急田浦駅」または「追浜駅」方面に抜けることもできます。
かつて石切り場だった鷹取山は、人工的に切り立ったその姿がめずらしい山のため、「かながわの景勝50選」に選ばれています。
INDEX
別名「湘南妙義」
鷹取という名前の由来には、鷹が多くいたから、太田道灌が鷹狩りをしたことから、など諸説あります。岩場が切り立った姿が群馬県の妙義山に似ていることから「湘南妙義」という別名もあります。
標高139mの山頂にある鷹取山展望台
鷹取山の山頂へは、垂直に切り立った岩壁をロッククライミングで登らなくても良いように、登山道が整備されています。山頂の下の広場から登山道を登りはじめると、1、2分ですぐに展望台にたどり着きます。
鷹取山の展望台からは、野島公園や横須賀港方面などの東京湾を一望できます。海と反対側は、横浜横須賀道路の向こうに二子山などの三浦アルプスの山々が続いているのが見えます。
磨崖仏「弥勒菩薩尊像」
山頂近くには岸壁に彫り込まれた巨大な仏像・磨崖仏「弥勒菩薩尊像」が建っています。
この仏像は、1960年代に、逗子市在住の川口満氏の依頼により、横須賀市在住の彫刻家・藤島茂氏が製作したものです。
気軽に横浜ベイエリアの眺望を楽しめる鷹取山公園
鷹取山の山頂まで登らなくても、鷹取山公園の展望広場からも眺望を十分たのしめます。鷹取小学校方面(追浜側)から鷹取山公園の展望広場までは、急な山道を登らなくても、舗装路で気軽に行くことができます。
横浜のベイエリアを一望できますので、鷹取山公園は夜景の穴場スポットでもあります。距離はありますが、金沢まつり花火大会や八景島シーパラダイスの花火も見えます。
鷹取山公園の桜
鷹取小学校方面(追浜側)から鷹取山公園へ登る道は、桜並木になっています。例年、3月下旬から4月上旬にかけてはソメイヨシノの薄紅色のトンネルができあがります。鷹取山公園の展望広場周辺では、オオシマザクラも見られます。
鷹取山近くの湘南鷹取の住宅地も桜並木が多いため、あわせて散策するとたっぷりとお花見をたのしめます。
鷹取山安全登山協議会指導員の指導に従い行う場合を除いて、鷹取山公園での岩登りは禁止されています。