朝比奈熊野神社は、源頼朝が鎌倉幕府の艮方(鬼門)を守護するために、熊野三社を勧請したことがはじまりと伝えられています。仁治年間には、鎌倉幕府第3代執権・北条泰時が、近くに朝夷奈切通(朝比奈切通し)を開墾するにあたって、社殿を建立しています。
江戸時代の1695年(元禄8年)に地頭・加藤太郎左衛門尉良勝によって再建され、1873年(明治6年)には村社に列しています。
毎年例祭日の9月17日には、伝統的な神事である湯立神楽が行われています。
主祭神 | 速玉男命 伊邪那岐命 伊邪那美命 |
旧社格等 | 旧村社 |
創建 | 鎌倉幕府創設前後 |
INDEX
朝比奈熊野神社の現在の社殿
朝比奈熊野神社の現在の社殿は、本殿は1978年(昭和53年)に、拝殿は平成御大典記念事業として、新造されたものです。
拝殿
本殿
境内は国史跡「朝夷奈切通」の一部
朝比奈熊野神社の境内は、国史跡「朝夷奈切通」に含まれています。切通から外れたさらに山奥ということで、とても横浜市とは思えない場所にあります。大きな杉の木に囲まれた参道や境内は、霊験あらたかな雰囲気が漂っています。
訪れる人はあまり多くありませんが、まったくいないわけではありません。朝比奈熊野神社は、朝比奈町の鎮守として親しまれているため、地元の人にとっては身近な存在なのでしょう。
「横浜市の名木古木」に指定されているイチョウなどの巨木
朝比奈熊野神社の本殿や拝殿のまわりには、杉の木に混ざって、イチョウやスダジイの巨木が立っています。イチョウの木3本やスダジイなどは、横浜市の名木古木に指定されています。
朝比奈熊野神社へのアクセス方法
朝比奈熊野神社へのもっともポピュラーなアクセス方法は、朝夷奈切通(朝比奈切通し)の頂上付近より少し横浜側に下った分かれ道から脇道に入るルートになります。分岐地点から朝比奈熊野神社までは、5~10分程度で着きます。
この他に、やはり朝夷奈切通の鎌倉側の入口付近から分岐して行ける十二所果樹園を経由するルートや、京急逗子線・六浦駅から千光寺裏の山道入口を経由して行くこともできます。
六浦駅からのルートは、北側(横浜市側)はすぐ側まで住宅地が迫っているのにも関わらず、それを感じさせないような山道を歩けます。南側(逗子市側)は、池子住宅地区及び海軍補助施設(池子米軍家族住宅地区、いわゆる「池子の森」)のため立入禁止となっていますのでご注意ください。