横須賀美術館は、2007年に横須賀市の市制100周年を記念して開館した、海と山に囲まれた美術館です。
東京湾を望む県立観音崎公園内にあり、ロケーションも含めてたのしむことができます。アート情報サイトで「絶景美術館・トップ5」に選出されたこともあります。「神奈川建築コンクール最優秀賞」を受賞するなど、建物自体の設計もリラックスして過ごせるように工夫されています。
横須賀美術館では、横須賀・三浦半島にゆかりのある作家や横須賀・三浦半島を題材とした、近現代の絵画、版画、彫刻を中心に収集されていて、それらは所蔵品展などで見ることができます。
また、広い芝生広場が心地よい海の広場や本館屋上から続く山の広場は無料で開放されていて、春には桜、初夏にはあじさい(あじさいは山の広場と周辺の園路)をたのしめます。横須賀美術館は、展覧会目的以外でも訪れる価値のある、隠れた花の名所でもあります。
この横須賀美術館を設計した建築家・山本理顕氏は、2024年3月、建築界のノーベル賞と呼ばれる「プリツカー賞」を受賞しました。
観音崎の海と山に囲まれた、自然環境とのハーモニーがすばらしい名建築・横須賀美術館は、山本理顕氏の代表作の一つに数えられています。
INDEX
横須賀美術館の屋外の見どころ

緑豊かな森と青い海に囲まれた横須賀美術館は、屋外もたのしめます。企画展を目的に訪れた人も、そうじゃない人も、美術館のまわりを隅々までめぐってみるのがオススメです。チケットがなくても、無料で散策できます。
海の広場

海の広場は、その名前のとおり、横須賀美術館の目の前に広がる、海を望む広い芝生広場です。
この海の広場の横には、屋外彫刻「Valleys(2nd-stage)」(若林奮)が設置されています。近未来的な切通しのような谷の中を、実際に歩くことができます。

回廊
本館1階の回廊沿いには、海の広場越しに海が見えるレストラン「アクアマーレ」や、ミュージアムショップなどがあります。

ペントハウス
本館屋上のペントハウスは眺めが良く、最高の映えスポットです。ガラス張りの屋内は冬でも暖かく、寒い季節に東京湾を行き交う船を眺めるのにも最適です。
横須賀美術館は「恋人の聖地」(NPO法人地域活性化支援センター)に認定されています。

屋上広場

晴れた日には、ペントハウスから外へ出て、屋上広場で海を眺めるのがオススメです。
本館のガラス屋根の上に浮かぶように設けられた屋上広場からは、横須賀美術館の建築としての見どころの一つである、ガラスと鉄板によるダブルスキン構造を観察することもできます。

山の広場

屋上広場の背後には、山の広場がひろがっています。海の広場とはまた違った、隠れ家的な広場です。
山の広場の裏山からは、県立観音崎公園の園路(ハイキングコース)に入ることができます。
横須賀美術館のあじさい

横須賀美術館の周囲の園路は、県立観音崎公園のハイキングコースのアプローチにもなっています。この園路から山の広場にかけては、色とりどりのあじさいが植栽されていて、例年5月下旬から6月にかけて、横須賀美術館を華やかに彩ります。
あじさいは横須賀美術館の他にも、県立観音崎公園のいろいろな場所で見ることができます。
横須賀美術館の園路沿いにはアジサイ(西洋アジサイ)が多いですが、海岸沿いではガクアジサイを、観音崎パークセンターでは観音崎公園オリジナル品種の汐音などが見られ、場所によって個性があるのも特徴です。



横須賀美術館の桜

横須賀美術館では、春になると、海の広場と山の広場、そしてそれらを結ぶ園路沿いなどで、ソメイヨシノが咲きほこります。桜スポットとしては横須賀のなかでも穴場と言える場所ですが、海を望む広い芝生広場は、お花見には最高のロケーションです。
横須賀美術館の裏からハイキングコースで約15~20分ほどの場所にある県立観音崎公園の花の広場では、ソメイヨシノ以外にもさまざまな品種の桜の開花リレーをたのしむことができます。
海の広場の桜
海の広場では、ソメイヨシノの他、河津桜も見られます。


山の広場の桜
海の広場に比べて山の広場は訪れる人もそれほど多くなく、穴場のお花見スポットです。


谷内六郎館

「週刊新潮」の表紙絵を担当していたことで知られる、画家・谷内六郎の作品を展示している別館です。横須賀市にアトリエを構えていた縁で、「週刊新潮」の表紙絵の原画ほぼすべてが収蔵されていて、その数は約1,300点にのぼります。

観音崎周辺の見どころ
美術館周辺は県立観音崎公園として整備されています。神奈川県最大の県立公園であり、豊かな自然や戦争の遺産などがのこされています。
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