荒井浜海岸は、相模湾を望む油壺エリアの西端で美しく弧を描く海岸です。2001年には環境省によって「日本の水浴場88選」に選ばれた、水質などの環境にも優れたビーチです。例年夏には海水浴場が開設されて、何件か海の家が建ち並びます。
また、荒井浜海岸は、三浦・油壺エリアを代表する夕日の名所でもあります。訪れる人もあまり多くないシーズンオフは、デートにもオススメです。
荒井浜海岸へのもっともポピュラーな行き方は、油壺温泉バス停などもある油壺駐車場の少し先から左に折れる道へ入るルートですが、京急油壺温泉キャンプパークの左側をまわり込む道からも海岸へ下りることができます。
荒井浜海岸の背後の山は、戦国時代の武将・三浦道寸(義同)とその子・荒次郎(義意)の居城だった新井城があった場所です。荒井浜では、例年5月の最終日曜日に、三浦一党に扮した武者たちが砂浜を駆け抜ける馬上から的を射る「笠懸」を中心とした、「道寸祭り」が行われます。
2024年海水浴場 | ○ 7月19日(金)~8月31日(土) |
2024年海の家開設 | ○(3軒) |
公衆トイレ | ○ |
主な駐車場 | ○ 三浦市油壺駐車場 油壷I・Sパーキング |
荒井浜の周辺
胴網海岸 横堀海岸 京急油壺温泉キャンプパーク 小網代の森 新井城跡(新井城址)
INDEX
荒井浜海岸は油壺エリアでもっとも広い海岸
荒井浜海岸は弓なりに砂浜が100mほど続いています。その両端は岩礁になっていて、磯遊びをたのしむことができます。リアス海岸の地形に小さな浜辺が多い油壺周辺では、もっとも広い海岸です。
相模湾に面した小さな半島の突端に位置しているため、水質もとてもキレイです。
荒井浜海岸の南側(海に向かって左側)から見える細長いスマートな白い灯台は、諸磯埼灯台です。
海岸のどこからでも見られる富士山のビュースポット
荒井浜海岸からは、空気が澄んだ晴れた日など、気象条件があえば、海岸のどこからでも目の前に富士山を望むことができます。
他の油壺の2つのビーチ、小網代湾に面した横堀海岸や胴網海岸は北向きに開けているため、富士山を見られる場所は限られてしまいます。そのため、油壺の海岸で富士山もたのしみたいのであれば、荒井浜海岸一択です。
荒井浜海岸は油壺の夕日の名所
荒井浜海岸は、油壺の岬では唯一、夕日が落ちる西向きに開けた海岸のため、夕日をキレイに見られる夕日の名所でもあります。夕日が落ちる方角は季節によって移動しますが、相模湾の向こう側の、富士山や箱根の方角に落ちていきます。
とくにシーズンオフは訪れる人も少なく、プライベートビーチで夕日をひとり占めしているような、贅沢な時間を味わうことができますので、オススメです。
以下のリンク先から、他の夕日のビュースポットもご覧ください。
三浦一族のお家芸「笠懸」が催される道寸祭り
荒井浜海岸の背後の山には、戦国時代の武将・三浦道寸(義同)・荒次郎(義意)父子の居城・新井城がありましたが、北条早雲(伊勢宗瑞)との戦いでは3年間籠城して抵抗した後、1516年(永正13年)に一族は滅びてしまいます。
荒井浜海岸では、例年5月の最終日曜日に、この地で滅んだ三浦一族(相模三浦氏)を偲んで、「道寸祭り」が開催されます。このお祭のハイライトは三浦一党に扮した武者たちが、砂浜を駆け抜ける馬上から的を射る「笠懸」です。
砂浜を疾走する馬から矢が放たれる様子を間近で見るのは、馬が駆け抜けるときの振動や舞い上がる砂埃、的を射たときの衝撃音などがリアルに伝わりますので、テレビのニュースなどで見るのとは臨場感が全然違います。
同じような儀式に「流鏑馬」がありますが、「笠懸」のほうが的の配置や大きさに変化を与え、より実戦的なものになっています。「流鏑馬」は、神事として行わることが多いように、「笠懸」に比べて格式が高い儀式として扱われています。
油壺周辺の3つの隠れ家的ビーチ
荒井浜海岸の他にも、油壺周辺には胴網海岸、横堀海岸という2つの小さな海岸があります。
油壺のある三浦半島南端は、リアス海岸が複雑に入り組んだ台地の谷に、小さな入り江をたくさんつくりだしています。これらの入り江では、囲まれ感のあるプライヴェートビーチのような雰囲気で過ごすことができます。