小坪飯島公園は、リビエラ逗子マリーナの北西の端に位置する公園です。材木座海岸に隣接していて、鎌倉市との境に近い逗子市に位置しています。
海に面した遊歩道沿いには、背の高いヤシの木が立ち並び、江の島や晴れた日には稲村ヶ崎越しの富士山を望むことができます。訪れる人も少なく穴場といえる公園ですが、海浜公園としての雰囲気は抜群に良いです。
また、小坪飯島公園は、現存する日本最古の築港跡である和賀江嶋(和賀江島)をもっとも間近で見られるポイントの一つでもあります。
まるでリビエラ逗子マリーナの公園のように見えますが、小坪飯島公園は逗子市が管理する公園で、園内には市が管理する小坪飯島公園プール(夏季限定の屋外プール)もあります。
リビエラ逗子マリーナを挟んだちょうど反対側(小坪漁港寄り)には、小坪海浜公園があります。
小坪飯島公園の周辺
リビエラ逗子マリーナ 小坪海浜公園 大崎公園
和賀江嶋(和賀江島) 材木座海岸 光明寺
INDEX
鎌倉・逗子エリアで最高の富士山ビューポイントの一つ
材木座海岸や逗子海岸でも富士山を眺めることができます。しかし、材木座海岸からは稲村ヶ崎が、逗子海岸からは大崎がそれぞれ影になってしまうため、気象条件以外にも地理的に見られる条件が限られてしまいます。
その点、小坪飯島公園からは、江の島や稲村ヶ崎が良いアクセントになって、鎌倉や逗子らしい海の景観をたのしむことができます。
鎌倉・逗子エリア屈指の夕日の名所
小坪飯島公園はまた、鎌倉・逗子エリア屈指の夕日の名所でもあります。ヤシの木に囲まれた公園から、江の島や富士山がある西のほうに沈む夕日は、ダイナミックでもあり、ロマンティックでもあります。
そんな雰囲気バツグンの小坪飯島公園ですが、訪れる人はそれほど多くなく、お隣りのリビエラ逗子マリーナとあわせて、デートにもオススメです。
以下のリンク先から、他の夕日のビュースポットもご覧ください。
かつて小坪村と材木座村で権利争いが起きていた和賀江嶋
小坪飯島公園から間近に見える和賀江嶋(和賀江島)は、鎌倉幕府第3代執権・北条泰時の時代に造られた日本最古の築港の遺跡です。材木座海岸周辺は遠浅の地形のため、沖合に人工島として築かれました。現在は、自然災害や風化などによって、当時の姿からは大きく変化してしまっており、満潮時は海面の下に隠れてしまいます。
和賀江嶋は鎌倉と逗子の境にあるため、隣接する材木座村と小坪村との間では、たびたび権利争いが起きていたと言います。
現在、和賀江嶋は国の史跡に指定されていて、その大部分は鎌倉市に属していますが、逗子市にも範囲が及んでいます。
鎌倉が目と鼻の先に見えるこの辺りには、源頼朝が愛妾の亀の前を御家人の伏見広綱の館にかくまっていたというエピソードが残っています。こっそりと会うには、ちょうど良い距離感だったのでしょう。
このことを耳にした頼朝の妻・北条政子は、伏見広綱の館を取り壊してしまうという、亀の前事件の現場になりました。その後、亀の前は、葉山の鐙摺にあった大多和義久の館に逃れています。
国道134号のルートから外れた小坪エリア
地図を眺めているだけでは少し分かりにくいですが、小坪飯島公園やリビエラ逗子マリーナなどがある小坪エリアは、海沿いを走る国道134号からは直接アクセスすることができません。鎌倉の小町大路から続く旧道からか、県道311号鎌倉葉山線の小坪トンネルなどから分岐してくる必要があります。
これは、このあたりの国道134号は、旧道を拡張した道路ではなく、昭和期に新たなルートで造られた平面交差がほとんどないバイパスのためです。開通当初は「湘南道路」と呼ばれ、有料道路でした。
アクセスが良いとは言えませんが、その分、小坪エリアは、リビエラ逗子マリーナのリゾート感と小坪漁港のローカル感が同居する、独特の雰囲気が保たれていると言えます。
三浦半島一周のサイクリングマイルストーンも設置されていて、ぜひ、素通りせずに立ち寄りたい場所ですが、はじめての場合は事前に地図でルートを調べておいたほうが良いでしょう。
リゾート感漂う小坪飯島公園プール
公園内にある小坪飯島公園プールは、施設としては、25mプールや子ども用プールを備えた、標準的な市営の屋外プールです。しかし、ローケーションは、とても市営プールとは思えない贅沢な環境にあります。