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妙本寺・比企一族の墓 | 北条氏に敗れた能員の屋敷跡に建つ日蓮宗最古の寺院

妙本寺・祖師堂(撮影日:2016.04.23) 鎌倉
妙本寺・祖師堂(撮影日:2016.04.23)

妙本寺みょうほんじは、源頼朝に仕えた鎌倉幕府の有力御家人・比企能員ひき よしかずの屋敷跡に日蓮が開山となって創建された、日蓮宗最古の寺院の一つです。

日蓮比企氏の屋敷があった比企谷ひきがやつからほど近い松葉ヶ谷まつばがやつに草庵を構えて、小町大路などで辻説法を行いながら布教していたと言われています。比企能員の末子・能本よしもとは、自身の屋敷を日蓮に献上して、比企能員の変で滅亡した一族の菩提を弔うための寺院を開いたのが、妙本寺のはじまりです。

山号長興山
宗派日蓮宗
寺格霊跡本山
本尊三宝尊
創建1260年(文応元年)
開山日蓮
開基比企能本

妙本寺総門から入り、参道の杉並木を抜けて石段を登った先に現われる二天門は、1840年(天保11年)に建立されたものです。朱塗りの堂々とした門の中央には、龍の彫刻が極彩色で施されていて、見ごたえがあります。
二天門をくぐって正面に見える祖師堂は、鎌倉最大級の木造仏堂建築です。

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北条氏との権力闘争に敗れて滅亡した比企一族

妙本寺・比企一族供養塔(撮影日:2021.12.13)
妙本寺・比企一族供養塔(撮影日:2021.12.13)

源頼朝の乳母であった比企尼ひきのあまの猶子(養子)となった比企能員は、その縁から妻とともに頼朝の嫡男(頼朝の子としては次男)・源頼家の乳母父になりました。さらに、能員の娘・若狭局わかさのつぼね頼家の側室となって嫡男・一幡いちまんを産んだことで、頼朝の最有力の側近の一人になりました。
1199年(正治元年)に頼朝が死去すると、比企能員は鎌倉幕府第2代将軍・頼家を支える「十三人の合議制」の一人になりました。

1203年(建仁3年)、源頼家が病に倒れると、次期将軍(鎌倉殿)の座をめぐって、頼家の子・一幡を推していた頼家の外戚である比企能員頼家の弟・実朝を推していた頼朝しゅうとである北条時政ほうじょう ときまさとの間で対立するようになります。ほどなくして、時政の謀略によって能員は殺害され、一幡の屋敷にたてこもって抵抗した比企一族北条義時よしときらの軍勢に敗れて自害し、一族は滅亡しました。

この比企能員の変では、能員の末子である能本は生き残り、後に出家して京都で順徳天皇に仕えました。能員の姪にあたる竹御所源頼家の娘、源媄子みなもとのよしこ)が鎌倉幕府第4代将軍・藤原頼経ふじわらのよりつねの正室になると、鎌倉に戻ることを許されて、一族の菩提を弔うために自身の屋敷跡に日蓮を開山に迎えて妙本寺を建立しました。

妙本寺の境内には、比企能員とその一族の墓比企一族の供養塔)や屋敷の焼け跡に残った一幡の小袖を供養する一幡之君袖塚竹御所の墓など、比企一族にまつわるスポットも点在しています。

妙本寺・一幡之君袖塚(撮影日:2021.12.13)
妙本寺・一幡之君袖塚(撮影日:2021.12.13)
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妙本寺境内の見どころ

総門

妙本寺・総門(撮影日:2016.04.23)
妙本寺・総門(撮影日:2016.04.23)

二天門

妙本寺・二天門(撮影日:2016.04.23)
妙本寺・二天門(撮影日:2016.04.23)
妙本寺・晩秋の二天門(撮影日:2021.12.13)
妙本寺・晩秋の二天門(撮影日:2021.12.13)

本堂

妙本寺・本堂(撮影日:2021.12.13)
妙本寺・本堂(撮影日:2021.12.13)

蛇苦止堂

妙本寺・蛇苦止堂(撮影日:2021.12.13)
妙本寺・蛇苦止堂(撮影日:2021.12.13)
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晩秋の妙本寺

妙本寺・二天門と紅葉(撮影日:2021.12.13)
妙本寺・二天門と紅葉(撮影日:2021.12.13)

晩秋の妙本寺は、境内のいろいろな場所で紅葉黄葉をたのしめます。有名なのは二天門の前のモミジですが、祖師堂の周辺の紅葉も素晴らしいです。イチョウの黄葉は、一幡之君袖塚の背後や蛇苦止堂に大木があり、見事です。

妙本寺・祖師堂の傍らの紅葉(撮影日:2021.12.13)
妙本寺・祖師堂の傍らの紅葉(撮影日:2021.12.13)

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【2023 No.11】特集 | 晩秋の鎌倉・モミジ&カエデの紅葉
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妙本寺周辺の見どころ

DATA

住所 鎌倉市大町1-15-1
アクセス
行き方

JR横須賀線・湘南新宿ライン、江ノ電「鎌倉駅(東口)」より徒歩約8分

駐車場 あり(10台)
営業時間

<拝観時間>
境内自由(寺務所 9:00~17:00)

料金

<拝観料>
無料(志納)

電話番号 0467-22-0777
ウェブサイト https://www.myohonji.or.jp/
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