荒崎公園は、その名前のとおり、海辺に荒々とした岩場が広がっていて、磯遊びや釣りをたのしむことができます。また、海岸線沿いはハイキングコース(荒崎シーサイドコース、関東ふれあいの道「荒崎・潮騒のみち」)になっていて、磯伝いにソレイユのの丘や和田長浜海岸方面に行くことができます。海辺からすぐの場所には小高い丘に芝生広場があり、ピクニックに最適です。
気象条件が良ければ、荒崎公園ではいろいろな場所から富士山を望むことができます。とくに夕暮れ時の夕日の丘の展望台からの眺めは絶景で、横須賀を代表する夕日スポットとしても知られています。
なお、荒崎公園では、キャンプやバーベキュー、たき火は禁止されています。
荒々しい奇岩がつくりだす絶景に囲まれた荒崎は、「かながわの景勝50選」に選ばれています。荒崎海岸は砂浜はありませんが、磯遊びに最適な磯浜に囲まれています。
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磯遊びの定番スポットは自然がつくりだした岩の芸術

荒崎公園の海岸は砂浜はありませんが、磯浜に囲まれているため、三浦半島を代表する磯遊びの定番スポットになっています。
荒崎公園周辺の岩礁では、三浦半島で特徴的な「三浦層群」と呼ばれる、黒くて硬い凝灰岩の層と白くて軟らかい砂岩・泥岩の層がミルフィーユのように露出しているのをよく観察することができます。
長い年月をかけて、地殻変動や、波や風によって浸食されてできたこの景観は、人間の手では到底つくりだすことができない、自然がつくりあげた芸術品です。
荒崎海岸に露頭している地層は、三浦層群の三崎層と呼ばれているもので、約1,200万~500万年前の地層です。
黒くて硬い凝灰岩の層は火山の堆積物で、当時、海底にあったときに周辺にあった火山でくり返し大規模な噴火が起きていたことが分かります。
三浦層群の露頭は、観音崎や剱崎などでも見ることができます。
なお、関東平野を広く覆っている関東ローム層は富士山や箱根の山の噴火によって発生した火山灰の堆積物の層です。三浦半島の関東ローム層は約10万年前以降に堆積したもので、三浦層群と比べると非常に新しい層と言えます。



磯伝いに歩ける 荒崎シーサイドハイキングコース

荒崎公園からソレイユの丘の下を経由して和田長浜海岸までは、海沿いをおよそ1時間で歩くことができるハイキングコースになっています。変化に富んだ磯伝いを歩くことができるため、ちょっとした冒険気分をたのしめます。
和田長浜海岸の手前の佃嵐崎からはソレイユの丘に上がることができますので、ソレイユの丘を縦断して北側から荒崎公園に戻って来る周遊コースもオススメです。
ハイキングコースは、満潮時や荒天時は通行できない場所がありますので、ご注意ください。
(神奈川県がルートを設定した、関東ふれあいの道「荒崎・潮騒のみち」の荒崎公園と佃嵐崎の間は、海岸沿いではなく、ソレイユの丘の園内を経由して内陸を通るルートに変更となっています)




潮風が心地よいピクニック広場

荒崎公園の魅力は奇岩がつくりだす景観だけではありません。ピクニックにうってつけの芝生広場が何か所もあります。
なかでも、そのままの名前の「ピクニック広場」は、まわりを木々に囲まれているため、他の海を望む広場よりも穏やかに過ごすことができます。上空を飛ぶトンビにだけはご注意ください。


夕日の丘は横須賀を代表する絶景スポット

荒崎公園周辺は岬になっていて、相模湾に突き出た土地になっています。まわりにさえぎるものがないため、海沿いの丘に登れば、目の前には絶景が広がっています。
とくに、相模湾を西に望む「夕日の丘」は、富士山と夕日をセットで見られる絶景スポットです。

以下のリンク先から、他の夕日のビュースポットもご覧ください。

荒崎公園から見た 春のダイヤモンド富士



荒崎公園にあった三浦一族の長井城

このあたりは、三浦一族の長井氏の居城があったと言われていて、「潮風の丘」があるあたりは「城山」とも呼ばれています。また、戦時中は砲台があったとも言われていますが、今ではそれらの名残を見ることはほとんどできません。
しかし、岩礁と小さな入り江からなる複雑な地形や、まわりをよく見渡せて守りも固いため、軍事上の重要拠点になるだろうことは容易に想像ができます。当時の情景に思いをはせてみるのも良いかもしれません。
三浦半島では荒崎公園の他でも、以下のような場所で中世の城跡を見ることができます。




