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長寿寺 | 足利尊氏ゆかりの季節曜日限定公開の隠れ家的寺院

長寿寺・観音堂の裏の紅葉(撮影日:2022.12.07) 鎌倉
長寿寺・観音堂の裏の紅葉(撮影日:2022.12.07)
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長寿寺は、足利尊氏が自身の邸宅跡に創建した、臨済宗建長寺塔頭寺院です。
北鎌倉・山ノ内から鎌倉駅方面の扇ガ谷に抜ける亀ヶ谷坂(亀ヶ谷坂切通)の、北鎌倉側の入口に位置しています。

境内の裏山には、足利尊氏の墓と伝わるやぐらがあります。この墓には、尊氏の遺髪を埋葬したと伝えられています。
京都で没したため、足利尊氏の墓は京都市北区の等持院にもあります。このため、尊氏の戒名は、京都では「等持院殿」、関東ではここ長寿寺にちなんで「長寿寺殿」と称しました。

山号宝亀山
宗派臨済宗建長寺派
寺格諸山第一位
本尊釈迦如来像
創建1336年(建武3年)
開山古先印元
開基足利尊氏

長寿寺の境内は季節・曜日限定での公開のため、いつでも気軽に拝観できるというわけではありませんが、けっして閉鎖的なお寺というわけではなく、むしろ、静かにお参りしたい人たちへの配慮が素晴らしいお寺です。
とくに、秋の特別拝観では、近くの建長寺明月院浄智寺などに勝るとも劣らない紅葉の名所としてオススメです。

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季節・曜日限定で拝観できる隠れ家的寺院

長寿寺・山門(撮影日:2020.12.08)
長寿寺・山門(撮影日:2020.12.08)

長寿寺の拝観は、大まかな順路が決まっています。鎌倉街道に面した山門が入口で、境内横の亀ヶ谷坂側に出口があります。
往時の、足利尊氏の次男で初代鎌倉公方基氏の時代には七堂伽藍を構えていたと言われていますが、現在の境内はそこまで規模は大きくないため、一般公開されていない日でも、山門亀ヶ谷坂沿いの門の外から、少し遠めに庭園の鑑賞やお参りをすることもできます。

長寿寺・本堂(撮影日:2020.12.08)
長寿寺・本堂(撮影日:2020.12.08)
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書院からはゆっくりと庭園を鑑賞可能

長寿寺・本堂から見た庭園(撮影日:2021.12.03)
長寿寺・本堂から見た庭園(撮影日:2021.12.03)

まずは玄関から本堂に上がらせていただいて、長寿寺御本尊にお参りさせていただきます。振り返ると、庭園の素晴らしい景色が目に飛び込んできます。

御本尊にお参りしたら、本堂からつながる書院でゆっくりさせてもらいましょう。庭園を望むお部屋には、窓際に座布団や椅子が用意されています。
お部屋や廊下などには、掛け軸や水墨画などの書画や陶磁器などが飾られていて、こちらも見どころの一つです。

長寿寺・庭園に面した書院の部屋(撮影日:2022.12.07)
長寿寺・庭園に面した書院の部屋(撮影日:2022.12.07)
長寿寺・玄関前から見た書院の部屋(撮影日:2021.12.03)
長寿寺・玄関前から見た書院の部屋(撮影日:2021.12.03)
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小方丈からの眺めが美しい枯山水庭園

長寿寺本堂書院の裏側には、見事な枯山水庭園があります。こちらは、書院の先にある小方丈から鑑賞させていただくのがオススメです。

拝観の順路の最後のほうでは、この枯山水庭園小方丈などの反対側からも鑑賞することができます。

長寿寺・枯山水庭園に面した小方丈の部屋(撮影日:2021.12.03)
長寿寺・枯山水庭園に面した小方丈の部屋(撮影日:2021.12.03)

紅葉との競演が素晴らしい枯山水庭園

長寿寺・書院から望む枯山水庭園の紅葉(撮影日:2022.12.07)
長寿寺・書院から望む枯山水庭園の紅葉(撮影日:2022.12.07)

秋の特別拝観のときに見られる紅葉は格別で、枯山水庭園の中央に紅く染まったモミジがとても美しいです。

長寿寺・裏側の散策路から望む枯山水庭園の紅葉(撮影日:2022.12.07)
長寿寺・裏側の散策路から望む枯山水庭園の紅葉(撮影日:2022.12.07)

苔むす新緑の頃の枯山水庭園

長寿寺・初夏の枯山水庭園(撮影日:2022.06.10)
長寿寺・初夏の枯山水庭園(撮影日:2022.06.10)

春の特別拝観では、枯山水庭園の、青々と苔むす緑と水面を模した白砂のコントラストが映えます。

長寿寺・裏側から枯山水庭園と小方丈を望む(撮影日:2022.06.10)
長寿寺・裏側から枯山水庭園と小方丈を望む(撮影日:2022.06.10)
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長寿寺は北鎌倉の隠れた紅葉の名所

長寿寺・観音堂の前の紅葉(撮影日:2021.12.03)
長寿寺・観音堂の前の紅葉(撮影日:2021.12.03)

長寿寺秋の特別拝観の見どころは、なんといっても紅葉です。決してスケールが大きいわけではありませんが、凝縮度は北鎌倉の寺院の紅葉随一といっても良いかもしれません。
長寿寺紅葉は、境内のいたるところでたのしむことができます。書院小方丈などの建物の中から落ち着いて鑑賞することも、庭園を散策しながら鑑賞することも、どちらもオススメです。
あえて一番の見どころをあげるとするならば、観音堂の周辺の紅葉です。手前から見る景色(上の写真)と裏側から見る景色(本ページのカバー写真)、書院から見る景色、それぞれがとても魅力的です。

長寿寺・水鉢の中の紅葉(撮影日:2022.12.07)
長寿寺・水鉢の中の紅葉(撮影日:2022.12.07)

以下のリンク先からその他の【鎌倉の紅葉おすすめスポット】の情報もご覧ください

【2023 No.11】特集 | 晩秋の鎌倉・モミジ&カエデの紅葉
【2023 No.11】特集 | 晩秋の鎌倉・イチョウの黄葉
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初夏を彩る裏山の竹林とあじさい

長寿寺・紫陽花と竹林(撮影日:2022.06.10)
長寿寺・紫陽花と竹林(撮影日:2022.06.10)

裏山などで見られるあじさいも、長寿寺春の特別拝観の楽しみの一つです。決してボリュームがあるわけではありませんが、竹林枯山水庭園とあわせて鑑賞することができます。

あじさいは、長寿寺の境内の横を通る亀ヶ谷坂沿いでも見られます。
鎌倉にはあじさいの名所が数多くありますが、長寿寺亀ヶ谷坂はその穴場スポットと言えます。

長寿寺・紫陽花と灯篭(撮影日:2022.06.10)
長寿寺・紫陽花と灯篭(撮影日:2022.06.10)
長寿寺・拝観者出口越しに亀ヶ谷坂の紫陽花を望む(撮影日:2022.06.10)
長寿寺・拝観者出口越しに亀ヶ谷坂の紫陽花を望む(撮影日:2022.06.10)

▼その他の鎌倉のあじさいの名所はこちら▼

【2023 No.8】特集 | 鎌倉あじさいの名所
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奈良の古刹・円成寺から移築された観音堂

長寿寺・初夏の観音堂と参道(撮影日:2022.06.10)
長寿寺・初夏の観音堂と参道(撮影日:2022.06.10)

玄関を出て左側にあるのが、観音堂です。もともとは奈良県の古刹・円成寺にあったもので、室町時代に建立された多宝塔でした。大正時代に長寿寺に移築されました。
庭園の一角にある観音堂は、書院からも見ることができます。お堂の前の参道沿いにも、背後にも、モミジやイチョウの木があり、秋の特別拝観の見どころの一つです。

長寿寺・観音堂(撮影日:2021.12.03)
長寿寺・晩秋の観音堂(撮影日:2021.12.03)
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遺髪が納められた足利尊氏の墓所

長寿寺・足利尊氏墓(撮影日:2021.12.03)
長寿寺・足利尊氏墓(撮影日:2021.12.03)

長寿寺観音堂の裏手には、開基である足利尊氏の墓所があります。尊氏は、1358年(延文3年)に54歳で没しました。
鎌倉幕府を倒した立役者の一人ということで、尊氏をはじめとした足利氏は、今日の鎌倉ではあまり人気がないかもしれません。しかし、自らも清和源氏の一流(河内源氏義国流)を名乗ったり、鎌倉に入ってからは鎌倉殿と称したり、足利尊氏は、武家による政権を樹立した源氏にあこがれを持つ一人でもあったのです。

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梅や雪の季節の長寿寺境内

長寿寺・本堂前の梅(撮影日:2024.02.06)
長寿寺・本堂前の梅(撮影日:2024.02.06)

近年の長寿寺特別拝観日(一般公開日)は、以下のとおりとなっています。

  • 春季:4月・5月・6月の金・土・日曜日・祝日
  • 秋季:10月・11月の金・土・日曜日・祝日
  • 12月:1日~7日まで毎日

初夏のあじさいや晩秋の紅葉はたのしめますが、残念ながらの季節(鎌倉に雪が降るのは稀ですが)は公開されていません。

しかし、境内へは入れませんが、山門亀ヶ谷坂沿いの門の外から本堂前の庭園を拝観させていただくことはできます。仏像などを拝ませていただくことはかないませんが、静かに境内を拝観させていただくだけでも、心が落ちつくものです。

長寿寺・降雪翌日の本堂前の庭園と観音堂(撮影日:2024.02.06)
長寿寺・降雪翌日の本堂前の庭園と観音堂(撮影日:2024.02.06)
長寿寺・降雪翌日の境内(撮影日:2024.02.06)
長寿寺・降雪翌日の境内(撮影日:2024.02.06)
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DATA

住所 鎌倉市山ノ内1503
アクセス
行き方

JR横須賀線・湘南新宿ライン「北鎌倉駅」より、徒歩約10分、または江ノ電バス「鎌倉駅」行きで『上町』下車、徒歩約1分
もしくは、JR横須賀線・湘南新宿ライン、江ノ電「鎌倉駅(東口)」より、江ノ電バス「大船駅」行き、「上大岡駅」行き、「本郷台駅」行きで『上町』下車、徒歩約1分、または徒歩約35分

駐車場 なし(近隣にコインパーキングあり)
営業時間

季節・曜日限定拝観
<拝観日>
春季:4月・5月・6月の金・土・日曜日・祝日(2023年4月1日土曜日~6月末)
秋季:10月・11月の金・土・日曜日・祝日(2023年10月1日日曜日~11月末)
12月:1日~7日まで毎日

<拝観時間>
10:00~15:00
※雨天中止

料金

<拝観料>
300円

電話番号 0467-22-2147
※このページに掲載している内容は、予告なく変更となっている場合があることをご了承ください。

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