横須賀市佐島にある天神島臨海自然教育園は、三浦半島の代表的な海岸の自然環境を保全する自然教育園です。
天神島のハマオモト(ハマユウ)は自然分布の北限とされ、1953年に神奈川県の天然記念物に指定されています。
1965年には、天神島の一部と沖の笠島、周辺水域の54haが神奈川県の名勝・天然記念物に指定されました。
1966年からは、横須賀市が自然教育園として管理しています。
ハマユウは、佐島や天神島がある横須賀市の「市の花」の他、三浦半島南部の三浦市の「市の花」にも指定されています。
天神島臨海自然教育園の園内にある磯や砂浜ではさまざまな海の生き物や植物を観察することができます。また、気象条件が良ければ、相模湾越しには富士山や伊豆半島の美しい景観を見ることもできます。
また、園内にある天神島ビジターセンターでは、天神島とその周辺の魚類の標本の展示や、天神島臨海自然教育園がある佐島・天神島周辺の歴史や年中行事、漁具の展示などをしています。
天神島では豊富な海浜植物と海洋生物が保全されていて、海辺で実物の観察をしつつ、ビジターセンターで詳細を学ぶことができます。
天神島の天然記念物指定区域では、一年を通して、レジャー用具や火気の使用、飲酒・喫煙、ペットの持ち込みなどが禁止されているため、水質の良さも三浦半島トップクラスです。
INDEX
海浜植物や海藻、海草の宝庫
自然環境が良好に残っている天神島には、さまざまな海浜植物が自生しています。とくに、7月~8月には、ハマユウやハマゴウがキレイな花を咲かせて、海辺に小さなお花畑がいくつも現われます。
天神島はハマユウで、「かながわの花の名所100選」に選ばれています。
また、冬から春にかけては、海岸に打ち上がった海藻や海草を観察することができます。三浦半島では約350種の海藻の生息が確認されていますが、天神島ではそのおよそ3分の1を見ることができると言われています。
海洋生物を観察できる磯浜
自然が保全されている天神島臨海自然教育園の磯では、さまざまな種類の海洋生物を観察することができます。
干潮時には、カニやヤドカリ、ヒトデ、ウミウシなどを見ることができます。天神島周辺の海域では、110種以上のウミウシ類を見ることができます。
満潮時は磯がすべて海面に沈んでしまう場合がありますので、そのようなときは海へ入るのは控えましょう。
磯に囲まれた天神島の小さなビーチ
天神島臨海自然教育園の磯の隣りには小規模な砂浜もあり、こちらでのんびりするのもオススメです。
自然観察と自然環境の保護、調査研究など教育的利用を目的としている教育園内では、レジャー用具や火気の使用が禁止されているなど、通常の海岸よりも厳しいルールがあります。その分、水質の良さは折り紙付きです。
天神島の海岸からは、天候しだいでは、笠島の向こうに富士山を望むこともできます。
2024年海水浴場 | × 天神島は海水浴場ではありません |
2024年海の家開設 | × |
公衆トイレ | ○ |
駐車場 | ○ |
以下のリンク先から他の【ビーチ】もご覧ください!!
ビジターセンターで予習も復習もバッチリ
天神島ビジターセンターでは、豊富な海浜植物や海洋生物について、その場で学習することができます。
ビジターセンターの展示ホールでは、園内の自然観察の方法やマナーなどを解説しているため、臨海自然教育園に出る前に、まずはこちらを訪れるのが良いでしょう。
園内で海浜植物や海洋生物を観察した後は、ビジターセンターの展示室や学習室で、植物や生物などについてより詳しく学ぶこともできます。
残念ながら、満潮時や波が高くて磯で遊べないときも、天神島ビジターセンターでなら気軽にたのしめます。
天神島臨海自然教育園&ビジターセンターの駐車場
公共交通機関でのアクセスがあまり便利とは言えない天神島や佐島周辺ですが、天神島臨海自然教育園&ビジターセンターには無料の駐車場があるため、車でのアクセスも便利です。
ただし、駐車できる台数があまり多くないため、繁忙期は当日朝の開園前に駐車整理券が配布されて、駐車整理券を持っている人から優先的に駐車するようなルールがあります。
また、繁忙期以外でも、天神島臨海自然教育園&ビジターセンターの駐車場に停車するためには、一度、ビジターセンターで受付を済ませて、車に許可書を掲示しておく必要があります。
関連施設
天神島臨海自然教育園&天神島ビジターセンター周辺の見どころ
「天神島」の島名は、天神島ビジターセンターのすく近くに鎮座する天満宮(佐島天神社)に由来します。