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瑞泉寺 | 鎌倉に残る鎌倉時代唯一の庭園と紅葉や花の名所として知られる禅寺

瑞泉寺・夢窓国師作の名勝瑞泉寺庭園(撮影日:2021.05.10) 鎌倉
瑞泉寺・夢窓国師作の名勝瑞泉寺庭園(撮影日:2021.05.10)

瑞泉寺は、夢窓疎石(夢窓国師)によって創建された、臨済宗円覚寺派の寺院です。
紅葉ヶ谷もみじがやつと呼ばれる谷戸に建っていて、その名前のとおり紅葉の名所として知られています。山号の錦屏山きんぺいざんは、寺を囲む山々の紅葉が錦の屏風のように美しいことから名付けられました。

鎌倉公方かまくらくぼう(室町幕府が関東10か国を統治するために設置した鎌倉府の長官)・足利家の菩提寺として、室町時代には鎌倉五山に次ぐ格式の関東十刹第二位に列せられていました。

山号錦屏山きんぺいざん
宗派臨済宗円覚寺派
寺格関東十刹第二位
本尊釈迦牟尼仏
創建1327年(嘉暦2年)
開山夢窓疎石(夢窓国師)
開基二階堂道蘊
中興開基足利基氏

夢窓疎石が造った瑞泉寺庭園は、鎌倉に残る鎌倉時代唯一の庭園で、国の名勝に指定されています。岩肌を削って造った、彫刻的な手法が特徴です。
また瑞泉寺は、紅葉や季節の花の名所としても知られています。

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夢窓疎石が造った 鎌倉に残る鎌倉時代唯一の庭園

瑞泉寺・夢窓国師作の名勝瑞泉寺庭園・天女洞(撮影日:2021.05.10)
瑞泉寺・夢窓国師作の名勝瑞泉寺庭園・天女洞(撮影日:2021.05.10)

世界遺産に登録されている京都の西芳寺(苔寺)天龍寺の庭園を設計したことでも知られ、日本史上最も重要な作庭師の一人でもある夢窓疎石が造った瑞泉寺庭園は、自然の地形を利用して、岩盤を削って造られた彫刻的な岩庭です。
長い間、埋没・荒廃していましたが、1970~1971年(昭和45~46年)に発掘調査が行われ、ほぼ創建当初の地割に従い復原されました。

瑞泉寺庭園は、鎌倉に残る鎌倉時代唯一の庭園で、国の名勝に指定されています。

庭園中央の壁面には岩盤を削って造られた大きな洞・天女洞があります。天女洞の手前は池になっていて、中央には島が彫り残されています。
池の左手には二本の橋が架かっていて、これを渡ると急な登坂路があり、錦屏山の山頂に続いています。山頂には徧界一覧亭へんかいいちらんていと呼ばれる小亭が建っていますが、登坂路を含めて、立ち入ることはできません。

瑞泉寺庭園は、方丈庭園としてだけではなく徧界一覧亭の前庭でもあります。
眼下に広がる鎌倉周辺の山並みや遠くに望む箱根・富士といった山々と、その足元に広がる相模湾を池に見立てた、壮大な借景を得た前庭というから、夢窓疎石の想像力の非凡さとスケールの大きさに驚きます。

夢窓疎石が建立した寺はどこも景勝地が選ばれています。瑞泉寺も例外ではなく、紅葉ヶ谷という景勝地に建っています。
その後、瑞泉寺庭園錦屏山の山頂に徧界一覧亭を築いていくわけですが、この地を選んだ時点で果たしてどこまで計算に入れていたのでしょうか。

瑞泉寺・夢窓国師作の名勝瑞泉寺庭園・錦屏山山頂の徧界一覧亭への登坂路(撮影日:2021.05.10)
瑞泉寺・夢窓国師作の名勝瑞泉寺庭園・錦屏山山頂の徧界一覧亭への登坂路(撮影日:2021.05.10)
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紅葉ヶ谷は晩秋の鎌倉の名所

瑞泉寺・総門と紅葉(撮影日:2021.12.13)
瑞泉寺・総門と紅葉(撮影日:2021.12.13)

瑞泉寺が建つ紅葉ヶ谷は、その名前のとおり、晩秋にはまわりの山々とともに境内のあちらこちらで真っ赤に色づきます。

瑞泉寺の総門と駐車場のあいだには、天園ハイキングコースの入口があり、ここから天園北鎌倉方面を目指せば、より一層、鎌倉の秋をたのしむことができます。
瑞泉寺入口から天園方面へのハイキングコースは、台風の影響により通行止めになっていましたが、2022年4月1日に復旧しました)

瑞泉寺・山門へ続く道の紅葉(撮影日:2008.12.25)
瑞泉寺・山門へ続く道の紅葉(撮影日:2008.12.25)

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