安房埼灯台は、県立城ヶ島公園内にあり、城ヶ島の東端に建つ灯台です。
周辺は安房崎と呼ばれている岬で、東京湾(太平洋)を挟んで向かい側にある、房総半島南端の、かつての安房国を望むことから、この名前が付けられています。安房崎は、神奈川県の最南端の地でもあります。
安房崎へは、県立城ヶ島公園から降りられる散策路が整備されています。公園の芝生広場があるあたりとは、30mほどの高低差があります。
安房埼灯台の初点灯は、1962年(昭和37年)です。
安房埼灯台は、2016年に日本ロマンチスト協会と日本財団の「恋する灯台プロジェクト」によって、城ヶ島灯台とともに「恋する灯台」の一つに認定されています。
INDEX
三浦野菜をイメージした二代目安房埼灯台
安房埼灯台は、付近の海域に浅瀬が多く、航行する船舶の難所となっていたため設置されました。
初代安房埼灯台は現在の場所にほど近い岩場に建っていましたが、老朽化のため、2020年に二代目の灯台にバトンタッチしました。
初代の灯台は、中央付近がくびれた独特なかたちをしていました。
二代目安房埼灯台のデザインは市民公募によって選ばれたものをもとにしており、三浦市の特産である大根をイメージしたものになっています。初代の灯台も独特のスマートな形をしていましたが、二代目の灯台はそれを上回るインパクトがあります。
安房埼灯台は、建物の中を見学したり、登ることはできません。
磯遊びに最適な安房国を望む安房崎
安房崎の名前の由来は、房総半島南端の、かつての「安房国」に向いた岬のためと言われています。
安房崎には磯浜が広がっていて、磯遊びをたのしむことができます。外洋の太平洋に面しているため、波が高いことが多いため、じゅうぶんに気をつけて遊んでください。
平安時代末期には、衣笠城から追われた三浦一族が久里浜からこの沖合を通り、安房国に上陸しました。安房国で三浦一族は、源頼朝らと合流して、鎌倉幕府創設につながっていきました。