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鎌倉大仏殿高徳院 | 台風や津波で露坐となった開基・開山不詳の美男な国宝

鎌倉大仏殿高徳院(撮影日:2021.03.24) 鎌倉
鎌倉大仏殿高徳院(撮影日:2021.03.24)

鎌倉のシンボルの一つである鎌倉大仏(鎌倉大佛、長谷大仏)
券売所を過ぎるとすぐ目に飛び込んでくる露坐の大きなその姿は、他のどのお寺のご本尊よりもシンプルに、真っ先にお参りすることになります。

現在は露坐ですが、大仏造立当初は大仏を覆う大仏殿がありました。
しかし、1334年(建武元年) と1369年(応安2年)の大風と1498年(明応7年)の大地震によって損壊して、それ以降再建されていないと見られています。
金箔で覆われていたと見られる表面の輝きも失われてしまっていますが、落ちついた青銅のお姿は、かえって仏像本来の静かな内なるパワーのようなものを感じます。

山号大異山
宗派浄土宗
寺格
本尊阿弥陀如来坐像
創建不詳
※現大仏の造立開始は
1252年(建長4年)
開山不詳
開基不詳

今も昔も鎌倉のシンボルである鎌倉大仏は、その存在感や知名度のわりに謎に包まれている部分も多いですが、民衆のパワーが結集して造られたと思えば、その匿名性も、親しみやすさも理解できます。

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ミステリアスなその生い立ち

鎌倉大仏殿高徳院・鎌倉大仏(撮影日:2021.03.24)
鎌倉大仏殿高徳院・鎌倉大仏【国宝】(撮影日:2021.03.24)

鎌倉大仏造立やその寺院の創建については、誰がどのような目的で建立したのか、確かなことが分かっていません。

これほど大規模な仏像を、時の権力者(鎌倉殿北条得宗家)のおひざ元に、幕府の関与なしに建立したとは考えにくいと思います。
しかし、同時期に建立された建長寺円覚寺に見られるように、当時の幕府中央の関心は禅宗寺院に向いていました。
鎌倉大仏は、浄光という僧が勧進した浄財(寄付を募って集めた資金)をもとに造立されたという記録があることからも、建長寺円覚寺のような禅宗の大寺院を整備しているなかでは資金的にも政治的(宗教的)にも、サポートしたくてもできない幕府の事情があったのかもしれません。
その後、鎌倉大仏建長寺の末寺としての管轄であった時代もあるようです。江戸時代には光明寺の末寺となり、この頃に「高徳院」と名乗るようになったと見られています。

建長寺円覚寺が時の権力者によるトップダウンの国家的プロジェクト(建前は私的な寺院だとしても)だったのに対して、鎌倉大仏が民間主導のプロジェクトだったというのは、現代でも、前者は威厳があって格式を重んじる雰囲気が強いのに対して、鎌倉大仏はどこかお寺や宗教などというものを超えた親しみやすさを感じることに通じているように思います。

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宋風の、鎌倉時代らしい作風

鎌倉大仏殿高徳院・大仏様を斜め前から拝む(撮影日:2021.03.24)
鎌倉大仏殿高徳院・大仏様を斜め前から拝む(撮影日:2021.03.24)

鎌倉大仏は、黄金の輝きこそ失われていますが、造立当初の姿を今によく留めていると考えられているため、歴史的にも仏教芸術史的にも重要な価値を有しており、国宝に指定されています。
作者は不明ですが、宋風の、鎌倉時代らしい作風です。

胎内は空洞になっていて、中を見学することができるようになっています。外見から見る以上に、継ぎ目などの鋳造工程の跡をよく確認することができます。
背中に空いている窓は、換気のために作られたというわけではなく、鋳造の際に型の中に盛られていた土を取り除くために開けられたものです。

鎌倉大仏殿高徳院・大仏様の後ろ姿(撮影日:2021.03.24)
鎌倉大仏殿高徳院・大仏様の後ろ姿(撮影日:2021.03.24)
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鎌倉のシンボルであったのは昔から

鎌倉大仏殿高徳院・与謝野晶子歌碑(撮影日:2021.03.24)
鎌倉大仏殿高徳院・与謝野晶子歌碑(撮影日:2021.03.24)

鎌倉のシンボルであったのは今にはじまったことではなく、中世以降の歴史書や紀行文、現代文学などでたびたび紹介されています。

とくに有名なのは、与謝野晶子の次の歌でしょう。境内にも、晶子直筆の歌が刻んである歌碑が建てられています。大仏釈迦牟尼ではなく釈迦如来ですが、「吾妻鏡」の記事には釈迦牟尼とあったことから、これにならったのではないかという説があります。

かまくらや御ほとけなれど釈迦牟尼は 美男におはす夏木立かな

また、作家の大佛次郎おさらぎじろうは、文筆活動をはじめた当時、大仏の裏手に住んでいたため、このようなペンネームを付けました。本物の大仏太郎だから、自分は次郎としたといいます。

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大仏像以外にも見どころは多い

仁王門

鎌倉大仏殿高徳院・仁王門(撮影日:2021.03.24)
鎌倉大仏殿高徳院・仁王門(撮影日:2021.03.24)

境内の入口にある仁王門山門)は、他所から移築されたものと伝えらえています。その名の通り、内部には一対の仁王像が安置されています。

観月堂

鎌倉大仏殿高徳院・観月堂(撮影日:2021.03.24)
鎌倉大仏殿高徳院・観月堂(撮影日:2021.03.24)

観音霊場23番札所でもある高徳院の、観音菩薩立像が安置されています。

15世紀中頃の朝鮮王宮内に建築された建物で、1924年(大正13年)当時所持されていた山一合資会社(後の山一證券)の社長・杉野喜精氏から寄贈されたものです。

鎌倉大仏殿高徳院・大仏様と桜(撮影日:2021.03.24)
鎌倉大仏殿高徳院・大仏様と桜(撮影日:2021.03.24)

境内には何種類かのが植えられていて、大仏像裏の観月堂近くや、手水舎の近くなどに多く見られ、春には境内を華やかな雰囲気にしてくれます。

鎌倉大仏殿高徳院・観月堂近くの桜(撮影日:2021.03.24)
鎌倉大仏殿高徳院・観月堂近くの桜(撮影日:2021.03.24)
鎌倉大仏殿高徳院・手水舎近くの桜(撮影日:2021.03.24)
鎌倉大仏殿高徳院・手水舎近くの桜(撮影日:2021.03.24)

以下のリンク先からその他の【桜の名所】の情報もご覧ください

【2022 No.3】特集 | 鎌倉 三浦半島お花見スポット・桜の名所11選
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鎌倉大仏殿高徳院周辺の見どころ

DATA

住所 鎌倉市長谷4-2-28
アクセス
行き方

●徒歩の場合
江ノ電「長谷駅」より徒歩約10分

●バス利用の場合
JR横須賀線・湘南新宿ライン、江ノ電「鎌倉駅(東口)」より、江ノ電バス「藤沢駅南口(富士見ヶ丘経由)」、「七里ヶ浜」行きなど、京急バス「鎌倉山」行き、「大船駅東口(ルミネ下)」行きなどの、いずれも「大仏方面」行きで、『大仏前』下車すぐ

駐車場 なし(近隣に有料駐車場あり)
営業時間

<拝観時間>
4月~9月 8:00~17:30
10月~3月 8:00~17:00
※入場受付は終了15分前に締切り

<大仏胎内>
8:00〜16:30
※入場受付は終了10分前に締切り

料金

大人、中・高校生300円
小学生150円
大仏胎内の拝観料(小学生以上)20円

電話番号 0467-22-0703
ウェブサイト https://www.kotoku-in.jp/
※掲載の内容は、予告なく変更となっている場合があることをご了承ください。

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