鎌倉を代表するハイキングコースである天園ハイキングコースの名前の由来となった「天園」は、日露戦争で連合艦隊を率いた東郷平八郎が「天国の園に遊ぶよう」と形容したことに由来していると言われています。
そのたとえ話のとおり、天園の広場からは遠くまで見渡せ、鎌倉市街地とその先に広がる海の眺めは素晴らしいです。
天園はまた、古くから六国峠とも呼ばれていて、相模・武蔵・伊豆・上総・下総・安房の六国を見渡すことができる景勝地として知られていました。
天園ハイキングコースの中心とも言える天園は、鎌倉・二階堂方面、北鎌倉方面、横浜・金沢区方面への分岐点になっています。北鎌倉方面へ少し行った大平山山頂との間には、天園ハイキングコースの尾根道上では唯一の公衆トイレがあります。
INDEX
天園は横浜市内最高地点
天園は鎌倉市と横浜市の市境に位置していて、広場があるあたりは横浜市の最高地点になっています。標高は159.4mです。横浜市の最高峰は、天園ハイキングコースから尾根道で続いている、この場所から2kmほど北東に行った大丸山です。
また、鎌倉市の最高地点であり最高峰は、この場所から300mほど西に行った大平山の山頂です。
紅葉も楽しめる広場
晩秋の天園周辺は紅葉をたのしむことができます。
天園の南側のふもとにあたる二階堂方面は紅葉の名所が多いですが、とくに、その途中(瑞泉寺方面ではなく永福寺跡の奥に出るコース)の山腹にある獅子舞(獅子舞谷)は素晴らしいです。
天園ハイキングコース唯一の茶屋
天園の広場の下にある天園休憩所は、天園ハイキングコースの尾根道上にある唯一の茶屋(店で購入した品をイートインする場合のみ立入可)です。
天園ハイキングコースの見どころ
「鎌倉アルプス」とも言われる天園ハイキングコースは、鎌倉市街地の背後にそびえる山々を横断するハイキングコースです。
そのため、鎌倉・二階堂方面や北鎌倉方面の寺院などを行き来するアクセス路としても利用できます。
また、東に進むと横浜自然観察の森や金沢市民の森、横浜市最高峰の大丸山、金沢自然公園(金沢動物園)、能見堂緑地などの横浜・金沢区方面に抜けることができます。この一連のハイキングコースは、三浦丘陵の北限を縫うように歩くことができる尾根道でもあります。