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永福寺跡 | 源頼朝が建立した三大寺社の一つで二階堂の地名の由来となった鎌倉屈指の幻の寺院跡

永福寺跡・背後の山の散策路から見た全景(撮影日:2018.03.14) 鎌倉
永福寺跡・背後の山の散策路から見た全景(撮影日:2018.03.14)

永福寺ようふくじは1192年(建久3年)に源頼朝が創建した寺院です。
1189年(文治5年)の奥州攻めで戦死した、奥州藤原氏源義経をはじめとした武将たちの鎮魂のために建てられました。
鎌倉幕府によって手厚く保護されていましたが、1405年(応永12年)に焼失して以降、再建されることはありませんでした。

現在、永福寺跡は国の史跡に指定されていて、発掘調査の成果を解説した案内板などともに、一般公開されています。
芝生広場やベンチなどがあり、公園のような施設としても利用できますが、トイレがありませんのでご注意ください。(最寄りの公衆トイレは、鎌倉宮瑞泉寺となります)

永福寺は、奥州攻めの際に源頼朝平泉で見た中尊寺大長寿院無量光院毛越寺などを模して造られました。(諸説あり)
中央に二階建ての本堂である二階堂が、その両脇に阿弥陀堂と薬師堂が横一列に配置され、この三堂を中心に惣門や鐘楼などがあったとされています。三堂の前の庭園には、大きな池が配されていました。

このように永福寺は、1980年代からの発掘調査によって壮大な伽藍や庭園の存在が確認されていて、鶴岡八幡宮勝長寿院(現存せず)とともに源頼朝が建立した三大寺社の一つに数えられるような大寺院だったことが分かっていますが、当時の絵図が残っておらず、資料も乏しいため、鎌倉屈指の幻の寺院です。

山号
宗派
寺格
本尊釈迦如来(二階堂)、阿弥陀如来(阿弥陀堂)、薬師如来(薬師堂)の三尊と推定
創建1192年(建久3年)
開山
開基源頼朝
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復元された伽藍配置や庭園の池

永福寺跡・復元された二階堂の基礎(撮影日:2018.03.14)
永福寺跡・復元された二階堂の基礎(撮影日:2018.03.14)

永福寺跡では、1983年(昭和58年)~1996年(平成8年)にかけて発掘調査が行われました。この調査によって、二階堂、阿弥陀堂、薬師堂といった伽藍や、庭園、池などの規模や配置が明らかになりました。

現在一般公開されている二階堂などの建物の基礎は、当時の遺構の上に盛土をして保護したうえで、再現されています。
また、庭園の池も、当時の池の跡を保護してかさ上げしたうえで、再現されています。復元された中ノ島は芝生広場に浮かんでいますが、これは、池の範囲を正確に再現できないためで、本来の池はより東側(鎌倉宮に近い入口側)にも広がっていました。
二階堂の正面では橋脚の遺構も発見されていて、池に橋が架けられていたことも分かっています。

永福寺跡・復元された中ノ島(撮影日:2021.05.10)
永福寺跡・復元された中ノ島(撮影日:2021.05.10)
永福寺跡・橋跡周辺(撮影日:2020.11.26)
永福寺跡・橋跡周辺(撮影日:2020.11.26)
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今でも地名として残る二階堂

永福寺跡・池の南側から建物跡方面を見る(撮影日:2018.03.14)
永福寺跡・池の南側から建物跡方面を見る(撮影日:2018.03.14)

他の多くの鎌倉の寺院がそうであるように、永福寺も谷戸に建立されました。二階堂などの伽藍があった場所の背後の山には散策路が設けられていて、敷地内を周回することができるようになっています。

永福寺があった谷戸は、現在の鎌倉宮から瑞泉寺に向かう通りの途中にあって、このあたりは「二階堂」という地名(大字)です。もちろん、かつての永福寺の二階堂に由来するものです。
永福寺は室町時代には廃絶してしまいますが、脈々と地名として残るところからも、往時の栄華を想像することができます。

永福寺跡・本来の池の範囲の東端から見た境内跡(撮影日:2021.05.10)
永福寺跡・本来の池の範囲の東端から見た境内跡(撮影日:2021.05.10)
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鎌倉幕府初代将軍・源頼朝ゆかりの地

DATA

住所 鎌倉市二階堂209
アクセス
行き方

JR横須賀線・湘南新宿ライン、江ノ電「鎌倉駅(東口)」より、京急バス「鎌倉宮(大塔宮) 」行きで終点『大塔宮』下車徒歩約5分
または、JR横須賀線・湘南新宿ライン、江ノ電「鎌倉駅(東口)」より徒歩約35分

駐車場 なし
営業時間

4月~10月 9:00~17:00
11月~3月 9:00~16:30
※ただし、以下の場合は閉場
・午前7時の時点で大雨、洪水、大雪等についての気象警報、注意報が発令されたとき。(終日閉場)
・開場時間内に上記の気象警報、注意報が発令されたとき。(発令時刻から開場時間終了まで閉場)
・その他鎌倉市教育委員会が必要と認めたとき。(必要と認めた時間を閉場)

料金

無料

電話番号 0467-61-3857(鎌倉市 教育文化財部文化財課)
ウェブサイト https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/treasury/yohukuji_cg.html
※掲載の内容は、予告なく変更となっている場合があることをご了承ください。

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