三浦半島の横須賀や三浦から見る朝日は、東京湾越しの房総半島の方角から昇ってきます。そのため、東京湾を望むことができる海岸や高台などが朝日のビュースポットということになります。
しかし、季節によっては、目の前の東京湾方面ではなく、同じ三浦半島の山から昇って来る朝日を見ることになります。それでは迫力に欠けるため、この特集では、初日の出の時期に、近くの山ではなく海越しに昇って来る朝日を見られるビュースポットを選んでいます。
また、日の出の時間は、公共交通機関の利用ではたどり着くことが難しい場所もあります。
そのため、この特集では、早朝から営業している駐車場に隣接する朝日のビュースポットを中心にご紹介します。
ビュースポット個別の紹介ページでは、朝のマジックアワーや日の出の時間をはじめ、詳細な情報もご覧いただけます。
▼2024年版はこちら▼
朝日の定番スポットのサマリー
朝日の定番スポット10選
横須賀や三浦で朝日が良い条件で見られるスポットは、次の10か所です。(詳細な情報は、リンクをタップまたはクリックしていただくか、画面をスクロールしてご覧ください)
マップは、スマートフォンやタブレットでは二本指で操作できます。
ビュースポット | 駐車場 | 公共交通機関 |
---|---|---|
城ヶ島公園・馬の背洞門 | △ | × |
城ヶ島大橋 | △ | × |
三浦海岸・津久井浜 | ○ | ○ |
野比海岸・長沢海岸 | ○ | ○ |
くりはま花の国 | ○ | ○ |
東京湾フェリー | ○ | ○ |
燈明堂海岸 | ○ | × |
観音崎 たたら浜 | ○ | ○ |
平和中央公園 | △ | ○ |
鷹取山 | × | ○ |
早朝から利用できる駐車場が隣接している、朝日のビュースポットを中心に選んでいます。「駐車場」を△としている場所は条件付きとなりますので、詳細は各スポットの説明をご覧ください。
「公共交通機関」は、最寄り駅または最寄りのバス停までのアクセスが日の出の時間帯までにあるかどうか(もちろん出発地にもよりますが)を、基準にしています。城ヶ島 馬の背洞門と城ヶ島大橋、燈明堂海岸は、最寄り駅からバスを利用した場合に、到着が7時台以降になってしまうため、×としています。
総合的には、三浦海岸から北下浦海岸とも呼ばれる津久井浜海岸・長沢海岸・野比海岸にかけての砂浜がオススメです。
本特集のカバー写真は、2022年元旦に、津久井浜海岸から撮影した初日の出です。
うみかぜ公園や馬堀海岸、走水海岸などは選外
東京湾に面した朝日のビュースポットとして、うみかぜ公園や馬堀海岸、走水海岸などがあげられる場合もありますが、とくに初日の出の時期は、北向きに開けたこれらの場所では、目の前の東京湾方面ではなく三浦半島の山(走水方面)から昇る朝日を見ることになります。
少しインパクトに欠けるため、ここでは選外としています。
夏の時期に朝日を見るのであれば、うみかぜ公園や馬堀海岸、走水海岸なども良いビュースポットだと言えます。
葉山・逗子・鎌倉が面している相模湾側は、夕日がオススメです。(季節や場所によって異なりますが、朝日は三浦半島の山から昇ってきます)
城ヶ島公園・馬の背洞門
三浦半島最南端の城ヶ島は、三浦半島を代表する朝日の定番スポットです。(季節や場所によっては、朝日は海上からではなく、城ヶ島の安房崎から昇るのを見ることになります)
城ヶ島公園駐車場は朝8:00からの営業のため、24時間営業の城ヶ島西側駐車場を使う必要があります(2023年も元日のみ、城ヶ島公園第1駐車場は早朝3:00から無料開放、第2駐車場は終夜入出庫可。朝8:00から一般営業)。初日の出の定番スポットである馬の背洞門までは、城ヶ島西側駐車場から徒歩20分くらいです。
トイレもその途中にありますが、馬の背洞門から徒歩10~15分程度と、離れている場所になります。
●駐車場
城ヶ島西側駐車場(城ヶ島第1~第4駐車場):24時間営業(有料)
※城ヶ島公園第1、第2駐車場は午前8時からの営業です。(2023年も元日のみ、城ヶ島公園第1駐車場は早朝3:00から無料開放、第2駐車場は終夜入出庫可。朝8:00から一般営業。第2駐車場は、日をまたぐ場合は2日分のワンデーパス料金が必要。また、公園の近くにはコンビニなどもありませんのでご注意ください)
●公共交通機関
※京急久里浜線三崎口駅からバスの便はありますが、初日の出の時刻までには間に合いません。(季節によっては朝日の時刻に間に合います)
●公衆トイレ
あり(馬の背洞門は、徒歩10~15分程度の城ヶ島灯台付近の公衆トイレが最寄り)
城ヶ島大橋
三浦半島南端の三崎とそのさらに南側に浮かぶ城ヶ島を結ぶ城ヶ島大橋は、三崎マグロの水揚げで有名な三崎漁港を利用する大型の船舶が橋下を通行できるように、海上からの高さが大きく取られています。そのため、橋上からの眺望は抜群です。朝日はもちろんのこと、夕日の穴場のビュースポットでもあります。
ただし、城ヶ島大橋は駐停車禁止区間(陸上区間は駐車禁止)ですので、路上駐車や極端に速度を落とすなどの危険な走行は絶対におやめください。
●駐車場
城ヶ島側に城ヶ島公園第2駐車場がありますが、午前8時からの営業です。(2023年も元日のみ、城ヶ島公園第2駐車場は終夜入出庫可。日をまたぐ場合は2日分のワンデーパス料金が必要)
※通年で24時間営業の駐車場は、橋からは離れた城ヶ島西側駐車場(城ヶ島第1~第4駐車場)があり
●公共交通機関
※京急久里浜線三崎口駅からバスの便はありますが、初日の出の時刻までには間に合いません。(季節によっては朝日の時刻に間に合います)
●公衆トイレ
あり(城ヶ島公園第2駐車場に隣接)
三浦海岸・津久井浜海岸
三浦海岸は、三浦半島でもっとも広い砂浜を持つ海岸の一つです。その北側に続いているのが津久井浜海岸です。南側には菊名海岸、金田海岸がつながっています。
三浦海岸や津久井浜海岸は、初日の出鑑賞の定番スポットですが、砂浜が広いため、そこまで混雑するということはありません。
ただし、海岸沿いの駐車場はとても混雑します。津久井浜海岸寄りのウインドサーフィンW杯記念駐車場のほうが穴場です(2022年の初日の出の時間帯の実績では、満車になることはありませんでした)。
三浦海岸も津久井浜海岸も京急線の最寄り駅から5分程度で歩けるため、電車でアクセスしたい場合の有力な候補になるでしょう。
●主な駐車場
下浦海岸第1駐車場:24時間営業(有料)
ウインドサーフィンW杯記念駐車場:24時間営業(有料)
菊名海岸沿いの無料駐車スペース(南下浦地区海岸用地):24時間利用可(無料)
※周辺にはこの他にもコインパーキングが複数あります。
●公共交通機関
三浦海岸まで、京急久里浜線「三浦海岸駅」より徒歩約5分
津久井浜海岸まで、京急久里浜線「津久井浜駅」より徒歩約5分
●公衆トイレ
あり
野比海岸・長沢海岸
野比海岸・長沢海岸は、北下浦海岸とも呼ばれる、三浦海岸の北側に位置する海岸です。断続的に広い砂浜がありますので、朝日の鑑賞には最適な場所です。初日の出の時期も、朝日が昇る方角的にベストスポットと言える場所の一つです。
欠点をあげるとするならば、早朝から利用できる大き目な駐車場が少ない点です。野比海岸も長沢海岸も、京急線の駅から徒歩圏内にありますので、電車を利用すれば問題ありません。
●主な駐車場
YRP野比駅、京急長沢駅周辺のコインパーキングを利用可能。
●公共交通機関
野比海岸まで、京急久里浜線「YRP野比駅」より徒歩約10分
長沢海岸まで、京急久里浜線「京急長沢駅」より徒歩約10分
●公衆トイレ
あり
くりはま花の国
コスモスやポピーの名所として有名なくりはま花の国には、東京湾に面した久里浜港を望むビュースポットがいくつかあります。久里浜港に近い第2駐車場側の入口から入ってすぐの坂道の途中やレストラン「ロスマリネス」周辺、展望台などがオススメです。
久里浜港に近い第2駐車場は朝5:30から営業していますが、コスモス・ポピー園側の第1駐車場は朝8:00からの営業のため、ご注意ください。
●駐車場
くりはま花の国第2駐車場:朝5:30から営業(有料)
※京急久里浜駅方面に近い、コスモス・ポピー園側の、くりはま花の国第1駐車場の営業時間は朝8:00からです。
●公共交通機関
久里浜港に近い第2駐車場側の入口まで
京急久里浜線「京急久里浜駅」、JR横須賀線「久里浜駅」より京急バス「野比海岸」行きバス『久里浜港』下車、徒歩約10分
または、京急久里浜線「京急久里浜駅」より京急バス「東京湾フェリー」行きバス『大浜』下車、徒歩約10分
●公衆トイレ
あり(くりはま花の国第2駐車場など、園内の複数箇所にあり)
東京湾フェリー
久里浜港と南房総・金谷港を結ぶ東京湾フェリーからも、朝日を見ることができます。とくに元旦は「初日の出クルーズ」として、初日の出の時間に合わせた特別ダイヤの便が運航されます。
元旦以外でも、早朝の便に乗れば、東京湾の船上から朝日を見ることができます。金谷港では下船することができませんが、遊覧のチケットを利用すれば、格安で船旅を味わうことができます。(片道:大人900円、遊覧:大人1,150円)
●主な駐車場
久里浜フェリー乗り場駐車場:フェリーの始発便にあわせて朝5時過ぎから営業(有料)
※周辺にはこの他にもコインパーキングが複数あります。
●公共交通機関
京急久里浜線「京急久里浜駅」より京急バス『東京湾フェリー』行きバスで終点下車
または、京急久里浜線「京急久里浜駅」、JR横須賀線「久里浜駅」より京急バス「野比海岸」行きバス『東京湾フェリー』下車
●公衆トイレ
あり
燈明堂海岸
燈明堂海岸は、浦賀と久里浜の間にある海岸です。今は静かな海岸ですが、燈明堂海岸周辺は、昔から東京湾の要衝だった場所です。
海岸の北側の燈明崎は、明治期に観音埼灯台ができるまで和式灯台があった岬で、岩場があります。南側の千代ヶ崎はかつて台場や砲台があった場所で、高台にある千代ヶ崎砲台跡(国指定史跡)は2021年秋から一般公開(土日祝日のみ)が開始されました。
●駐車場
燈明堂緑地駐車場:朝5:00から営業(最初の30分無料、以降有料)
●公共交通機関
※京急線浦賀駅や京急久里浜駅方面からバスの便はありますが、日の出の時刻までには間に合いません。
●トイレ
あり
周辺の見どころ
千代ヶ崎砲台跡
川間ドック
陸軍桟橋(西浦賀みなと緑地)
観音崎 たたら浜
たたら浜は、観音崎の南側に位置する海岸です。三浦半島ではめずらしい白砂の砂浜や、海沿いの芝生広場から朝日を見ることができます。
たたら浜に隣接するBEACH PARK LIVING 駐車場(旧観音崎公園第6駐車場)以外の観音崎公園の駐車場は、元日を除いて、朝8時からの営業ですのでご注意ください。
●駐車場
BEACH PARK LIVING 駐車場(旧観音崎公園第6駐車場):24時間営業(有料)
※観音崎公園第1~第5駐車場は朝8時からの営業です。(1月1日のみ、午前3時から営業)
●公共交通機関
京急線「浦賀駅」より京急バス「観音崎」行きで、『腰越』下車、徒歩約7分
※JR横須賀駅や京急線横須賀中央駅方面からもバスの便はありますが、初日の出の時刻までには間に合いません。
●公衆トイレ
あり(BEACH PARK LIVING 駐車場に隣接)
平和中央公園
京急線の横須賀中央駅と県立大学駅の間の高台にある平和中央公園は、東京湾の眺望が素晴らしい公園です。園内にはビュースポットとなる場所がたくさん用意されています。
駐車場は、隣接する横須賀市文化会館駐車場がありますが、入庫は7:30からとなります(前日から留め置くことは可能)。最寄駅から徒歩圏内(ただし行きは全面登り坂)にあるため、徒歩や公共交通機関で訪れることができる方にはオススメな場所です。
●駐車場
横須賀市文化会館駐車場:入庫可能時間 7:30~23:00、出庫可能時間 終日(有料)
●公共交通機関
徒歩の場合
京急線「横須賀中央駅」または「県立大学駅」から徒歩約15分
バス利用の場合
京急線「横須賀中央駅」から、京急バス「衣笠駅」方面行きか、「横須賀市民病院」行き「長井」行きなどの「三崎口駅」方面行きで、『文化会館』下車、徒歩約7分
●公衆トイレ
あり
周辺の見どころ
横須賀市自然・人文博物館
鷹取山
健脚な方にとっては、朝日のビュースポットとして、山頂も有力な候補になるかもしれません。しかし、暗いうちから行動することになりますので、慣れている方を除いて基本的にオススメしません。
ここでは、例外として、街中から近く、公共交通機関のアクセスも悪くない鷹取山を選定しました。
鷹取山は、標高が139mしかない低山ですが、かつて石切り場だった切り立った山頂付近からの眺望は抜群です。
※夜の鷹取山周辺は懐中電灯が必須です。また、危険な場所には絶対に立ち入らないでください。
●駐車場
なし
●公共交通機関
登山口までは京急線「追浜駅」より湘南たかとり団地循環バス『たかとり小学校』下車
●公衆トイレ
あり